一輪の花
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第１２話「揺れる心の先。」
雑兵たちの訓練生への暴行事件から数日。
沙織、シオン、アイオロス、サガ、カミュを筆頭として、聖域内部での暴行事件例を基にして罰則強化や安全強化を図る動きが出てきた。
雑兵のみならず、衛兵（雑兵より階級が上の一般兵士）、女官、文官、神官、聖闘士、聖闘士訓練生もその対象となる。
黄金たちが探りを入れてみると、芋づる式で同じような事例が出てきたのを沙織が憂慮しての事だった。
もちろん、被害者と加害者がはっきりしている事例は加害者に厳しい裁きを下す。
ほとんどが使用人への降格、聖域からの追放などだ。
雑兵などの人数が減ってしまったのは痛いが、治安と秩序を守る為には必要な事だという意見が多く、断行したのだ。
その代わり、被害者達はアテナ直々の沙汰で救われたと感激し、己の職務や修行にますます取り組むようになったと言う。
沙織「これだけ、暴力事件が横行している状況を野放しにしていたのは私の責任ですわ。これからはちゃんと法を整え、これを犯した者には厳罰をもって臨みます。」
ロス「そうですね。未来の聖域を担う子供達、聖域を支えてくれている非戦闘員。それを虐げる資格など、誰にも無いのですから。」
サガ「訓練生達の居住区についてですが、今まで年齢別に分かれていたのを１つにしてみてはどうかという意見もあります。」
シオン「下の者の面倒は上の者が見る、下の者はちゃんと上の者の支持に従う。そういうシステムができれば我らとしても安心だな。」
カミュ「自分が目下の者を守らなければという意識が芽生えれば、やがては弱き者を守らなければという正義感が芽生える事になります。」
沙織「では、その方向で考えてまいりましょう。もちろん、その他に意見があれば積極的に考慮するようにしましょう。」
シオン「御意。」
カミュ「それにしても…、白竜が来てからというもの、聖域は変わってきました。」
ロス「そうだな。文字通り、彼女が聖域という古い慣習に縛られ、内部的な事に盲目と化していた箱庭に新しい風をもたらしてくれた。感謝しなくてはな。」
シオン「射手座後任を相変わらず跳ね除けているが…、それは否めぬ。」
沙織「外部から聖域へ来たからこそ、見える物があるのでしょうね。かの方は今どちらに？」
カミュ「年少の訓練生の所へ行っております。破壊された仮設居住区の建て直しに一役買っているようですね。」
サガ「子供達にも慕われているし、彼女にはぜひ聖域に留まって欲しいものですが…。」
雑兵たちの訓練生への暴行事件から数日。
沙織、シオン、アイオロス、サガ、カミュを筆頭として、聖域内部での暴行事件例を基にして罰則強化や安全強化を図る動きが出てきた。
雑兵のみならず、衛兵（雑兵より階級が上の一般兵士）、女官、文官、神官、聖闘士、聖闘士訓練生もその対象となる。
黄金たちが探りを入れてみると、芋づる式で同じような事例が出てきたのを沙織が憂慮しての事だった。
もちろん、被害者と加害者がはっきりしている事例は加害者に厳しい裁きを下す。
ほとんどが使用人への降格、聖域からの追放などだ。
雑兵などの人数が減ってしまったのは痛いが、治安と秩序を守る為には必要な事だという意見が多く、断行したのだ。
その代わり、被害者達はアテナ直々の沙汰で救われたと感激し、己の職務や修行にますます取り組むようになったと言う。
沙織「これだけ、暴力事件が横行している状況を野放しにしていたのは私の責任ですわ。これからはちゃんと法を整え、これを犯した者には厳罰をもって臨みます。」
ロス「そうですね。未来の聖域を担う子供達、聖域を支えてくれている非戦闘員。それを虐げる資格など、誰にも無いのですから。」
サガ「訓練生達の居住区についてですが、今まで年齢別に分かれていたのを１つにしてみてはどうかという意見もあります。」
シオン「下の者の面倒は上の者が見る、下の者はちゃんと上の者の支持に従う。そういうシステムができれば我らとしても安心だな。」
カミュ「自分が目下の者を守らなければという意識が芽生えれば、やがては弱き者を守らなければという正義感が芽生える事になります。」
沙織「では、その方向で考えてまいりましょう。もちろん、その他に意見があれば積極的に考慮するようにしましょう。」
シオン「御意。」
カミュ「それにしても…、白竜が来てからというもの、聖域は変わってきました。」
ロス「そうだな。文字通り、彼女が聖域という古い慣習に縛られ、内部的な事に盲目と化していた箱庭に新しい風をもたらしてくれた。感謝しなくてはな。」
シオン「射手座後任を相変わらず跳ね除けているが…、それは否めぬ。」
沙織「外部から聖域へ来たからこそ、見える物があるのでしょうね。かの方は今どちらに？」
カミュ「年少の訓練生の所へ行っております。破壊された仮設居住区の建て直しに一役買っているようですね。」
サガ「子供達にも慕われているし、彼女にはぜひ聖域に留まって欲しいものですが…。」
