一輪の花
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黒竜は無言で茶室の行灯に火を入れていく。
話をし終わった沙織は、黄竜の言葉を待った。
黄竜「ワシも妙な予見を感じてのぅ。」
沙織「え?」
黄竜「夢と星で、ほぼ同じ相が出ておったのじゃよ。のぉ、黒竜。」
黒竜「えぇ。黄竜の夢見、星見はほぼ100%の的中率を誇ります。恐らく、該当する人物は我らの内に居りましょう。」
シオン「何と。私もアテナに代わり聖域を指揮しておる折には、星見の丘で星を読む。黄竜殿も同じか?」
黄竜「古今東西、星を見るに土地柄は関係なかろうて。さて、城戸嬢。ワシらには貴女が探しておる射手座の後継者の目処は立っておる。しかしの、これがまた問題でのぅ…。」
沙織「問題とは?」
黒竜「その者の名は白竜。我らと同じく竜の名を冠する事を許された5人の内の1人です。」
サガ「竜の名?」
黄竜は少しずつ、核心に触れない程度に竜の一族の話を始めた。
黄竜「我らの起源は明らかにされておらぬ。書に残す事もされておらんでの。一説においては軽く千年は超えとるというが、わからんよ。」
黒竜「我らの紋をご覧になったとは思うが、五芳星の中に竜の字。あれは5人の竜を指すのです。我らは総じて竜の一族を名乗っていますが、実際に竜の名を冠するのは5人だけ。黄竜、黒竜、赤竜(せきりゅう)、蒼竜(そうりゅう)、白竜(はくりゅう)です。その中で一族の総指揮を取られる方を黄竜といいます。」
サガ「では、こちらの黄竜翁が竜の一族を束ねておられる?」
黄竜「左様。まぁ、そろそろ隠居したい所じゃがの。他の竜たちが易々と許してくれんのじゃ、年寄りには辛いことじゃて。」
シオン「その気持ちは私にもよくわかりますぞ、黄竜殿。」
沙織「では、その白竜と申される方が…。」
黄竜「射手座じゃろうな。ワシの星見でも夢見でも白竜を指しておった。」
沙織「その白竜は今、何処に?」
その言葉に、黄竜も黒竜も顔を曇らせる。
黄竜「あれはとてつもなく気紛れでの。探しておるのじゃが、まだ見つからん。最後に会ったのは一月も前の事じゃよ。」
サガ「では、竜の一族としての任務などはどうやって?」
黄竜「それがあれの野生の勘というのかの。任務が来そうになるとフラリと此処へ舞い戻ってくるのじゃ。」
沙織「では、今はここに居ないのですね?」
黒竜「えぇ。我らとしても是非この場に居合わせてもらいたいと思っていたのです。今も他の竜たちが探索に出ておりますが、見つかったという報せは未だ…。」
シオン「腕は立つのか?」
黒竜「歳は竜の中で最も若輩ながら、最強と言っても過言ではないでしょう。次期黄竜として期待もされていますが、本人は黄竜になる気はサラサラ無いと以前から公言しておりますから。」
黄竜「むしろ、人間的に信頼置ける者がなるべきだと黒竜を推挙しておるくらいでな。」
話をし終わった沙織は、黄竜の言葉を待った。
黄竜「ワシも妙な予見を感じてのぅ。」
沙織「え?」
黄竜「夢と星で、ほぼ同じ相が出ておったのじゃよ。のぉ、黒竜。」
黒竜「えぇ。黄竜の夢見、星見はほぼ100%の的中率を誇ります。恐らく、該当する人物は我らの内に居りましょう。」
シオン「何と。私もアテナに代わり聖域を指揮しておる折には、星見の丘で星を読む。黄竜殿も同じか?」
黄竜「古今東西、星を見るに土地柄は関係なかろうて。さて、城戸嬢。ワシらには貴女が探しておる射手座の後継者の目処は立っておる。しかしの、これがまた問題でのぅ…。」
沙織「問題とは?」
黒竜「その者の名は白竜。我らと同じく竜の名を冠する事を許された5人の内の1人です。」
サガ「竜の名?」
黄竜は少しずつ、核心に触れない程度に竜の一族の話を始めた。
黄竜「我らの起源は明らかにされておらぬ。書に残す事もされておらんでの。一説においては軽く千年は超えとるというが、わからんよ。」
黒竜「我らの紋をご覧になったとは思うが、五芳星の中に竜の字。あれは5人の竜を指すのです。我らは総じて竜の一族を名乗っていますが、実際に竜の名を冠するのは5人だけ。黄竜、黒竜、赤竜(せきりゅう)、蒼竜(そうりゅう)、白竜(はくりゅう)です。その中で一族の総指揮を取られる方を黄竜といいます。」
サガ「では、こちらの黄竜翁が竜の一族を束ねておられる?」
黄竜「左様。まぁ、そろそろ隠居したい所じゃがの。他の竜たちが易々と許してくれんのじゃ、年寄りには辛いことじゃて。」
シオン「その気持ちは私にもよくわかりますぞ、黄竜殿。」
沙織「では、その白竜と申される方が…。」
黄竜「射手座じゃろうな。ワシの星見でも夢見でも白竜を指しておった。」
沙織「その白竜は今、何処に?」
その言葉に、黄竜も黒竜も顔を曇らせる。
黄竜「あれはとてつもなく気紛れでの。探しておるのじゃが、まだ見つからん。最後に会ったのは一月も前の事じゃよ。」
サガ「では、竜の一族としての任務などはどうやって?」
黄竜「それがあれの野生の勘というのかの。任務が来そうになるとフラリと此処へ舞い戻ってくるのじゃ。」
沙織「では、今はここに居ないのですね?」
黒竜「えぇ。我らとしても是非この場に居合わせてもらいたいと思っていたのです。今も他の竜たちが探索に出ておりますが、見つかったという報せは未だ…。」
シオン「腕は立つのか?」
黒竜「歳は竜の中で最も若輩ながら、最強と言っても過言ではないでしょう。次期黄竜として期待もされていますが、本人は黄竜になる気はサラサラ無いと以前から公言しておりますから。」
黄竜「むしろ、人間的に信頼置ける者がなるべきだと黒竜を推挙しておるくらいでな。」