一輪の花
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葵は研究所の前に立っていた。
どうやってあの部屋からここに出てきたのかは、白竜本人も覚えては居ないらしい。
だが、この6歳の子供は決意し、それを実行する事にした。
「ここ、壊さなきゃ。何人もの葵が、ここは嫌だって言ってた。ここを壊して、自由にしてって言ったもん。」
すると、風が大きくうねって葵を包む。
「うん、ここを壊そう? 手伝ってくれるよね?」
応と答える風。
葵は両手を合わせて祈る。
(神様、あの葵たちを天国に連れて行ってあげてね?)
そして、風が取り付いた両腕を剣を振り下ろすように振るった。
「壊れて、無くなっちゃえ!!!」
すると、風は巨大な『かまいたち』と化し、研究所を粉々に砕き、燃料庫が破壊された瞬間に大爆発を起こし、全てが炎の中に飲み込まれていった。
その炎を見つめていたが、やがて葵は街に向かった。
両親へ会う為に。
本当に自分は大金でこの研究所に売られてきたのかどうかを直接確かめる為に。
「この時点で、気付けばよかったんですよね。」
白竜は葵を見つめていた。
シャカ「気付く? 何にかね?」
「両親には会わない方が良いって。この時既に、僕の中ではある予感が脳裏をよぎっていました。両親に会ってはいけない、会えばきっと後悔するという感じの予感です。」
白竜の悲しげな表情からして、この先の出来事はけして明るくないと容易に想像できる。
「それでも、子供心に信じていたんですよ。両親はきっと自分を迎え入れてくれるんだって、愛してくれるんだって…。」
そして、葵は住んでいたアパートに向かった。
しかし、そこにはかつて住んでいたアパートは存在せず、豪華な1軒屋が建っていた。
「アパート、なくなってる。」
ソッとその1軒屋の中の様子を探ってみる。
すると、大きなリビングに2人の男女が何人かの家政婦達にかしずかれ、食事を取っている。
「パパ、ママ!!」
かつての質素な様子が欠片も無く、下品なくらいに豪華な服、宝石を纏っているが間違いなく両親だ。
葵の声に気付いた両親は窓際に走り寄ってきた。
やっと会えた、1年という時間をかけてようやく再会できた。
しかし、両親の口から放たれたのは「お帰り。」の言葉でもなく、「会いたかった。」の言葉でもなかった。
どうやってあの部屋からここに出てきたのかは、白竜本人も覚えては居ないらしい。
だが、この6歳の子供は決意し、それを実行する事にした。
「ここ、壊さなきゃ。何人もの葵が、ここは嫌だって言ってた。ここを壊して、自由にしてって言ったもん。」
すると、風が大きくうねって葵を包む。
「うん、ここを壊そう? 手伝ってくれるよね?」
応と答える風。
葵は両手を合わせて祈る。
(神様、あの葵たちを天国に連れて行ってあげてね?)
そして、風が取り付いた両腕を剣を振り下ろすように振るった。
「壊れて、無くなっちゃえ!!!」
すると、風は巨大な『かまいたち』と化し、研究所を粉々に砕き、燃料庫が破壊された瞬間に大爆発を起こし、全てが炎の中に飲み込まれていった。
その炎を見つめていたが、やがて葵は街に向かった。
両親へ会う為に。
本当に自分は大金でこの研究所に売られてきたのかどうかを直接確かめる為に。
「この時点で、気付けばよかったんですよね。」
白竜は葵を見つめていた。
シャカ「気付く? 何にかね?」
「両親には会わない方が良いって。この時既に、僕の中ではある予感が脳裏をよぎっていました。両親に会ってはいけない、会えばきっと後悔するという感じの予感です。」
白竜の悲しげな表情からして、この先の出来事はけして明るくないと容易に想像できる。
「それでも、子供心に信じていたんですよ。両親はきっと自分を迎え入れてくれるんだって、愛してくれるんだって…。」
そして、葵は住んでいたアパートに向かった。
しかし、そこにはかつて住んでいたアパートは存在せず、豪華な1軒屋が建っていた。
「アパート、なくなってる。」
ソッとその1軒屋の中の様子を探ってみる。
すると、大きなリビングに2人の男女が何人かの家政婦達にかしずかれ、食事を取っている。
「パパ、ママ!!」
かつての質素な様子が欠片も無く、下品なくらいに豪華な服、宝石を纏っているが間違いなく両親だ。
葵の声に気付いた両親は窓際に走り寄ってきた。
やっと会えた、1年という時間をかけてようやく再会できた。
しかし、両親の口から放たれたのは「お帰り。」の言葉でもなく、「会いたかった。」の言葉でもなかった。