「何をする気だ？　僕を捕らえるのか、捕らえて殺して、晒し者にするのか？」


３人は散開し、白竜を撹乱する。

拳撃や衝撃波が襲い掛かるが、足元やヒットすれすればかり。

白竜は風を使って防御したり牽制したりするが、彼らの動きは思ったよりも俊敏でなかなか捉えられない。


（風でも捉えられない物があるという事か…。いや、単に僕の鍛錬不足なのか。だが、僕の力がこの程度だと侮られるのも癪だ。）


すると、風がヒュルッと渦巻き白竜の腕に絡んだ。


リア「何だ、風の動きが変わった？」

「今までは単に風の動きを操っていた無名の技。いわば小手調べ…。」


腕に絡んだ風が大きく膨れ上がる。


『風の吐息　それまさしく　竜の咆哮の如く！　風竜咆哮！！』


白竜は手をまるで竜の顔のように突き出し、超風圧の風が渦となって吐き出された。

それはまさしく風の竜の咆哮が如く、自然現象の竜巻が如く。


シュラ「いかん！！」

ミロ「よけろ！！」


３人は素早く風の軌道から身を退けた。

風はそのまま軌道を変えずに３人の後ろにあった岩山にヒットした。

岩山は跡形もなく砕け散り、周りには砂利の大きさほどに砕けた岩が降り注いだ。


デス「∑ぅあいたたたっ！！」


砂利を避けようとしても完璧には無理で、デスマスクは悲鳴を上げる。


シャカ「カーン！！」


シャカの小宇宙バリアが張られ、バリアに弾かれた砂利がデスマスクにまたもや降りかかる。


デス「∑ぃいってぇえええええ！！！　シャカ、てめぇ！！」

シャカ「修行が足りぬようだな、デスマスク。」

デス「絶対ワザとだろ、おめぇええ！！」

ムウ「何をしているのですか、あなた方は…；」


ムウはやれやれと呆れていた。