一輪の花
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白竜は勝手わからぬ教皇宮でプチ迷子状態。
下手に廊下を歩いていたら、それこそ自分の位置を知らせるようなもの。
なので、気配を殺して天井を逆さ状態で小走りしていた。
目くらましの術(内容は極秘です←白竜談)を使っているので、聖闘士でない者には自分は見えもしないし、感知も不可能だ。
こんな事しなくても、壁なり窓なり扉なり発見次第にブチ破れば外に出るのは簡単だが、白竜は意外と礼儀正しいようで、堂々と玄関から帰ろうと目論んでいる。
(相当な年代物の建物だし、貴重な文化遺産ですからね。建物自体に罪は無い事ですし、穏便に事を済ませたいところですが…そうも行きませんか。)
視線を感じ、後ろを振り向くと…いた。
教皇の間では手こそ出さなかったが、殺気を叩きつけてきた者だ。
両目を塞いでいるのが功を奏したのか、ここまで追いかけて来れた様子。
シャカ「目くらましの術を己にかけ、なおかつ気配を断ち切り天井を歩いて逃げるとは。餓鬼が小癪な真似事をするものよ…。私が気付かぬと思っていたか?」
「やれやれ、貴方のような方がいたとは…誤算でした。」
シャカ「命が惜しければ、罰を受け、心入れ替え、アテナにお仕えするがいい。それを誓えば、この乙女座シャカが貴様の身の安全を保障しよう。」
「言ったではありませんか、僕は…。」
シャカ「聖闘士にはなれない、と言うのであろう?」
「お分かりならば、ここを通してもらえません?」
シャカ「断る。しかし、私にも気になる事があり、貴様に問いたい。」
「何でしょう?」
シャカ「聖闘士にはなれないと言ったが、それは「なりたくてもなれない」のか、「なるつもりがない」のか?」
シャカの言葉に、白竜は苦笑する。
「それを知ってどうするのです?」
シャカ「無論、講じる手立てがあれば講じ、貴様を新射手座として迎え入れる努力をしてみよう。」
「貴方がたは不思議ですね。アテナに無礼を働いた者に罰を加えようという者がいたり、優しく問いかける者もいたり…。あえて言うならば、両方と言っておきましょう。」
シャカ「確かに今の時代、3界が相対する様な事はあるまい。急いて黄金聖闘士12人を揃える必要も無い様に思えるだろうが、いつ何時、どのような事があるかも知れぬ。天界が地上を滅ぼさんと来るやもしれんし、我らがあずかり知らぬ勢力が来るやもしれん。その時になって、新しき射手座がいればと思っても、それは既に手遅れ。手遅れになる前に、盤石な態勢を整えねばならん。ゆえに、アテナは貴様をここに呼び寄せた。」
「わかります。常に最善の状態をキープする事が、どれほど重要なのか。ですから、竜の一族にもいつ竜の欠員が出てもいいように、常に後継が控えていますから。僕とて例外ではありません。ですが、僕は貴方がたと共に歩めない。だから、先ほどのお話も断ったのです。」
シャカ「その理由を問うている。」
「言えません。」
シャカ「では、貴様を捕らえ、直に記憶を垣間見るとするか。」
「…させません。」
その時、白竜が初めて険しい表情になった。
シャカ「知られたくない記憶でもあるのかね? それが原因で聖闘士になれぬというならば、なおの事気になる。」
「…はぁ。こういう方法は好きではないのですけど、仕方がありませんね。」
下手に廊下を歩いていたら、それこそ自分の位置を知らせるようなもの。
なので、気配を殺して天井を逆さ状態で小走りしていた。
目くらましの術(内容は極秘です←白竜談)を使っているので、聖闘士でない者には自分は見えもしないし、感知も不可能だ。
こんな事しなくても、壁なり窓なり扉なり発見次第にブチ破れば外に出るのは簡単だが、白竜は意外と礼儀正しいようで、堂々と玄関から帰ろうと目論んでいる。
(相当な年代物の建物だし、貴重な文化遺産ですからね。建物自体に罪は無い事ですし、穏便に事を済ませたいところですが…そうも行きませんか。)
視線を感じ、後ろを振り向くと…いた。
教皇の間では手こそ出さなかったが、殺気を叩きつけてきた者だ。
両目を塞いでいるのが功を奏したのか、ここまで追いかけて来れた様子。
シャカ「目くらましの術を己にかけ、なおかつ気配を断ち切り天井を歩いて逃げるとは。餓鬼が小癪な真似事をするものよ…。私が気付かぬと思っていたか?」
「やれやれ、貴方のような方がいたとは…誤算でした。」
シャカ「命が惜しければ、罰を受け、心入れ替え、アテナにお仕えするがいい。それを誓えば、この乙女座シャカが貴様の身の安全を保障しよう。」
「言ったではありませんか、僕は…。」
シャカ「聖闘士にはなれない、と言うのであろう?」
「お分かりならば、ここを通してもらえません?」
シャカ「断る。しかし、私にも気になる事があり、貴様に問いたい。」
「何でしょう?」
シャカ「聖闘士にはなれないと言ったが、それは「なりたくてもなれない」のか、「なるつもりがない」のか?」
シャカの言葉に、白竜は苦笑する。
「それを知ってどうするのです?」
シャカ「無論、講じる手立てがあれば講じ、貴様を新射手座として迎え入れる努力をしてみよう。」
「貴方がたは不思議ですね。アテナに無礼を働いた者に罰を加えようという者がいたり、優しく問いかける者もいたり…。あえて言うならば、両方と言っておきましょう。」
シャカ「確かに今の時代、3界が相対する様な事はあるまい。急いて黄金聖闘士12人を揃える必要も無い様に思えるだろうが、いつ何時、どのような事があるかも知れぬ。天界が地上を滅ぼさんと来るやもしれんし、我らがあずかり知らぬ勢力が来るやもしれん。その時になって、新しき射手座がいればと思っても、それは既に手遅れ。手遅れになる前に、盤石な態勢を整えねばならん。ゆえに、アテナは貴様をここに呼び寄せた。」
「わかります。常に最善の状態をキープする事が、どれほど重要なのか。ですから、竜の一族にもいつ竜の欠員が出てもいいように、常に後継が控えていますから。僕とて例外ではありません。ですが、僕は貴方がたと共に歩めない。だから、先ほどのお話も断ったのです。」
シャカ「その理由を問うている。」
「言えません。」
シャカ「では、貴様を捕らえ、直に記憶を垣間見るとするか。」
「…させません。」
その時、白竜が初めて険しい表情になった。
シャカ「知られたくない記憶でもあるのかね? それが原因で聖闘士になれぬというならば、なおの事気になる。」
「…はぁ。こういう方法は好きではないのですけど、仕方がありませんね。」