一輪の花
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最終話「新たなる翼で。」
葵は夜明けと共に目を覚ます。
潔斎の為にアテナ神殿で一夜を明かし、今日の就任式に臨む。
葵が射手座になる事はあらゆる意味で異例尽くしであった。
『聖闘士の訓練を受けずして就任する事。』
『かつては裏世界で暗躍していた者。』
『神格を持つも覚醒せずに聖闘士となる事。』
『仕えるべきアテナと同等の扱いを受ける聖闘士。』
聖闘士とは神に近い能力を持ちながらも人である。
しかし、葵は神の資格を有しながら神としての覚醒をせず、人として聖闘士になったのだ。
それは幼い頃の辛き体験から神を信じないと言い放った彼女ができる、神への最後の抵抗だったかもしれない。
(人のある場所、大なり小なり業が生まれる。僕はそれを…背負った黄金の翼で薙ぎ払おう。僕のような体験をする子供を減らす為にも。)
そして、葵は禊を行い身を清めた。
慶事の炎を灯した火時計は既に消え、青い炎が灯されている。
それも、射手座を除く全ての星座の場所に。
射手座の場所に炎が灯された時、自分は射手座の黄金聖闘士として闘いに身を投じる。
「…上等だ。」
唇の端を少し上げると、彼女はいつも纏っている白いローブを翻し、迎えに来た神官の元へ歩いていった。
葵は夜明けと共に目を覚ます。
潔斎の為にアテナ神殿で一夜を明かし、今日の就任式に臨む。
葵が射手座になる事はあらゆる意味で異例尽くしであった。
『聖闘士の訓練を受けずして就任する事。』
『かつては裏世界で暗躍していた者。』
『神格を持つも覚醒せずに聖闘士となる事。』
『仕えるべきアテナと同等の扱いを受ける聖闘士。』
聖闘士とは神に近い能力を持ちながらも人である。
しかし、葵は神の資格を有しながら神としての覚醒をせず、人として聖闘士になったのだ。
それは幼い頃の辛き体験から神を信じないと言い放った彼女ができる、神への最後の抵抗だったかもしれない。
(人のある場所、大なり小なり業が生まれる。僕はそれを…背負った黄金の翼で薙ぎ払おう。僕のような体験をする子供を減らす為にも。)
そして、葵は禊を行い身を清めた。
慶事の炎を灯した火時計は既に消え、青い炎が灯されている。
それも、射手座を除く全ての星座の場所に。
射手座の場所に炎が灯された時、自分は射手座の黄金聖闘士として闘いに身を投じる。
「…上等だ。」
唇の端を少し上げると、彼女はいつも纏っている白いローブを翻し、迎えに来た神官の元へ歩いていった。