ようやくカミュの咳が収まって、呼吸が戻った頃。

やはり年頃の青銅たちには興味津々という表情でカミュの顔を見ていた。

そして、いつしか黄金たちもその会話の中に入っていた。


ミロ「そうだぞ、カミュ。はっきりと答えなければな！」

カミュ「ミロ、何故お前が絡んでくる；」

ミロ「友人として自然に心配しているからさ。」

カミュ「単なる興味本位だろう；」


苦笑しながらカミュを見ていたアオイだが、急に何かに引き寄せられた。


「キャッ！？」


それは１２宮最大の問題児デスマスク。

彼からは既に酒の匂いがプンプンしている。


デス「カミュ～、ハッキリしねぇか！　じゃねぇと～、こんだけ別嬪なアオイの事だぁ～、誰かに掻っ攫われるぜぇ///　ヒック…！」

カミュ「アオイを放せ、酔っ払い。」

デス「つれねぇの！　ま、いっか！」

「はぁ…。…えっ///！？」

カミュ「！！！」


デスマスクは腕の力を緩めたと同時に、アオイの頬へチュッとキスを見舞った。

すると、デスマスクを取り巻く空気だけが一瞬にしてマイナス温度へ変化する。

やばいと思った他の聖闘士たちはすぐにデスマスクから離れ、カミュの後ろに回った。


デス「ぁん？　何だか寒いな…。ウォッカでもやるか…。」

カミュ「安心しろ、デスマスク。直に寒いなんて感じなくなる…。」

デス「は？　ん、氷の結晶…？　氷…こお…、！！！」


ようやくデスマスクは己の犯した過失に気付く。

しかし、時既に遅し、彼は瞬時に氷の彫刻と化した。