「フフッ、皆楽しそう。」


食事の手を止めて、アオイは宴会を微笑ましく見ていた。

その隣ではカミュが彼女の言葉に反応している。


カミュ「アオイ、貴女の世界ではこういう事はしないのか？」

「新年の宴？　もちろんするわ、家族や親戚が集まってね。」

カミュ「…すまない。」

「何故謝るの？」

カミュ「貴女はもう…元の世界で家族と団欒の時を過ごせないのだろう…？」

「うん…。でも、カミュや皆が居る。それで充分よ。」


そこへ、他の青銅たちを伴った氷河がやってくる。


氷河「お話中、失礼します。」

カミュ「かまわん。どうしたのだ、氷河？」

氷河「彼らがアオイさんと話をしたいそうなので…。」

「私と？」

氷河「えぇ。さぁ、彼女がアオイさんだ。」


氷河が少し退くと、まずは元気いっぱいの少年が前に出てきた。


？「あんたがアオイさん？」

カミュ「星矢、初対面の女性にあんたは無いだろう？」

？「あぁ、ごめんごめん！　えーっと、貴女がアオイさん？」

「そうよ？　君は？」

星矢「俺は青銅聖闘士ペガサスの星矢。アオイさんとは一度会ってみたかったんだ。」

「私と？」

星矢「だって、聖闘士で知らない奴は居ないんだぜ？　アオイ・シュバリエティっていう異世界の剣士は黄金聖闘士にもひけを取らないって！」

「私はそんなに知られているの、カミュ？」

カミュ「私が言うのも何だが、貴女は自分自身が思っているよりも遥かに名が知れているよ。」

星矢「でも、強い女の人って美人が多いんだなぁ。シャイナさんも美人だし…。戦う女の人って、イメージがゴツイ人を想像するんだけど、認識改めようかな、俺。」

「フフッ、ありがとう。星矢はとても正直な男の子ね？　まるで太陽みたいに明るいムードメーカーだわ。」

星矢「へへっ、ありがとな！」