？「沙織さん！」


聞き覚えのない声にアオイが振り向くと、そこには４人の少年が立っていた。


沙織「星矢、瞬、紫龍、氷河。よく来てくれましたね。」


少年達からは黄金にも引けを取らない小宇宙を感じる。

アオイは彼らも聖闘士なのだろうと確信した。

少年達の１人、金髪碧眼の少年がカミュを見ると嬉しそうに近寄ってくる。


？「我が師カミュ、お久しぶりです。」

カミュ「氷河、元気そうだな。」

氷河「カミュもお変わりなく。」

「我が師…？　カミュ、この子は？」


カミュの隣に居たアオイは、この少年の正体をカミュに問う。

カミュもそういえば初めて会うのだなと前置きし、少年を紹介する。


カミュ「この子は青銅聖闘士キグナスの氷河。私の弟子だ。」

「この子が…。」


アオイは兼ねてよりカミュから、氷河ともう１人の弟子アイザックの話を聞いていた。

しかし、氷河に会うのはこれが初めてなのだ。


氷河「カミュ、この女性は？」

カミュ「彼女はアオイ・シュバリエティ。異世界からやってきた剣士、そして…私の大事な女性（ひと）だ。」

氷河「この方が、かの有名な『蒼銀の剣聖』なのですね…。」


アオイが一度元の世界に戻った時、沙織が彼女に与えた称号は聖域関係者全ての知るところになった。

異世界からの来訪者、黄金聖闘士と互角に渡り合える剣技を持ち、ドラゴンゾンビと戦う内に小宇宙に目覚めた者。

一度は元の世界に帰還し、再びこの世界に現れ、カミュの恋人になった者。

その小宇宙は、聖闘士よりも遥かにアテナに近い聖なる小宇宙。

その生きた伝説が今、目の前に居る。