HEART OF SWORD
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最終話「永遠の人」
アオイがドラゴンゾンビとの戦いより戻り数日。
命こそ救われたものの、危険な状態が数日続いた。
しかし、沙織をはじめ、黄金たちの必死の手当てと看病によって彼女は危機を脱した。
それを一番喜んだのは他でもない、カミュ。
もう危機を脱したとシオンに聞かされた時、あのカミュが最上級の喜びを見せたのだ。
アオイは意識がハッキリしてくると、あの森を清めるように依頼した。
そして、出来る事ならば塚を築き、末永く祀ってあげて欲しいと願い、シオンもこれを了承した。
ところがである。
有り得ない物が森の中に出現しているのを衛兵が見つけ、報告が上がってきたのだ。
教皇の間で、それは報告された。
沙織「門が?」
シオン「御意。森の中に門扉が出現したとの報告が入りました。念のため、サガとカノンを調べに向かわせました。」
しばらくすると、2人は帰ってきて報告する。
沙織「ご苦労でした、サガもカノンも。どうでしたか?」
サガ「はっ。結論から申し上げますと、あの門扉は…異界への門という事で我らの考えは一致いたしました。」
沙織「何処の世界のものですか?」
カノン「門より溢れる小宇宙からして、アオイの世界へ通じる門に間違いありません。我ら2人掛かりで門を開こうとしてもビクともしませんでした。同じ小宇宙を持つ者しか、あの門は開けられません。」
沙織「つまり、アオイさんしかその門を開けられない。そういう事ですわね?」
双子「「御意。」」
沙織は悩んだ。
アオイが元の世界に戻れる事は喜ばしいかもしれないが、その為にはカミュと別れるという事も事実。
深い想いを引き裂く結果を沙織はアオイに告げるか否か悩んだ。
カミュ「アテナ。」
沙織「何でしょう、カミュ?」
カミュ「おそれながら、元の世界へ戻れるという事、私の口からアオイに知らせたいと存じます。」
沙織「カミュ、貴方は自分が何を言おうとしているのかわかっているのですか!?」
カミュ「はい。」
ミロ「本気なのか、カミュ!! もしかしたら、彼女は元の世界に戻るかもしれないんだぞ!!」
カミュ「ミロ、それは少し違う。彼女は…元の世界に戻るべきだ。」
ミロ「何で、何でだ! お前はアオイを愛しているのではなかったのか!!」
カミュ「あぁ、私はアオイを愛している。」
ミロ「だったら!」
カミュ「彼女の当初の目的は、元の世界に戻る事だ。それが叶うんだ、見送ってやるしかないだろう。それが永久の別れとしても、私は彼女を見送ろう…。」
カミュはそう言うと、沙織に礼をして教皇の間から出て行った。
その場には、カミュの悲痛な決意が、うっすらと霜が降りていて…。
それこそ、彼の悲しみを代弁する何よりの証拠なのだ。
アオイがドラゴンゾンビとの戦いより戻り数日。
命こそ救われたものの、危険な状態が数日続いた。
しかし、沙織をはじめ、黄金たちの必死の手当てと看病によって彼女は危機を脱した。
それを一番喜んだのは他でもない、カミュ。
もう危機を脱したとシオンに聞かされた時、あのカミュが最上級の喜びを見せたのだ。
アオイは意識がハッキリしてくると、あの森を清めるように依頼した。
そして、出来る事ならば塚を築き、末永く祀ってあげて欲しいと願い、シオンもこれを了承した。
ところがである。
有り得ない物が森の中に出現しているのを衛兵が見つけ、報告が上がってきたのだ。
教皇の間で、それは報告された。
沙織「門が?」
シオン「御意。森の中に門扉が出現したとの報告が入りました。念のため、サガとカノンを調べに向かわせました。」
しばらくすると、2人は帰ってきて報告する。
沙織「ご苦労でした、サガもカノンも。どうでしたか?」
サガ「はっ。結論から申し上げますと、あの門扉は…異界への門という事で我らの考えは一致いたしました。」
沙織「何処の世界のものですか?」
カノン「門より溢れる小宇宙からして、アオイの世界へ通じる門に間違いありません。我ら2人掛かりで門を開こうとしてもビクともしませんでした。同じ小宇宙を持つ者しか、あの門は開けられません。」
沙織「つまり、アオイさんしかその門を開けられない。そういう事ですわね?」
双子「「御意。」」
沙織は悩んだ。
アオイが元の世界に戻れる事は喜ばしいかもしれないが、その為にはカミュと別れるという事も事実。
深い想いを引き裂く結果を沙織はアオイに告げるか否か悩んだ。
カミュ「アテナ。」
沙織「何でしょう、カミュ?」
カミュ「おそれながら、元の世界へ戻れるという事、私の口からアオイに知らせたいと存じます。」
沙織「カミュ、貴方は自分が何を言おうとしているのかわかっているのですか!?」
カミュ「はい。」
ミロ「本気なのか、カミュ!! もしかしたら、彼女は元の世界に戻るかもしれないんだぞ!!」
カミュ「ミロ、それは少し違う。彼女は…元の世界に戻るべきだ。」
ミロ「何で、何でだ! お前はアオイを愛しているのではなかったのか!!」
カミュ「あぁ、私はアオイを愛している。」
ミロ「だったら!」
カミュ「彼女の当初の目的は、元の世界に戻る事だ。それが叶うんだ、見送ってやるしかないだろう。それが永久の別れとしても、私は彼女を見送ろう…。」
カミュはそう言うと、沙織に礼をして教皇の間から出て行った。
その場には、カミュの悲痛な決意が、うっすらと霜が降りていて…。
それこそ、彼の悲しみを代弁する何よりの証拠なのだ。