２時間ほど経って、女官達がホクホク顔で執務室に戻ってきた。


女官「アオイ様のご準備、整いましてございます。」

シオン「して、首尾はいかがじゃ。」

女官「私たちでもウットリしてしまうほど、お美しゅうございますわ。剣を握るなど、想像も出来ないほどです。」


話によると、まずは入浴してもらい、全身をくまなくエステ攻撃。

それだけでも一皮も二皮も剥けてしまったらしい。

そして、デスマスクプロデュースの衣装を着てもらい、それに似合ったヘアメイクと化粧を施していく。

全てが仕上がった瞬間、女官達からは美しいとため息がこぼれたらしい。

当の本人は、恥ずかしがって逃げようとしたが女官達の素早い行動によって捕らえられ、既に扉の前まで連行されているという。


女官「さぁ、アオイ様。観念してお入りくださいましｖ」

「あー…、やっぱり止めておいた方が良いんじゃないかな？；」

女官「往生際が悪うございます！　さぁ、女は度胸ですよ！」


一番年を取っている女官が扉の向こうに消え、何やらアオイを説得しているようだ。

そして、数分後－－－。

アオイはとうとう観念して執務室に入ってくる。


男性陣「「ほぉ……///」」

「あ、あ、あまり見ないで…くれないか///？」


それは無理な注文だといわんばかりに、男性陣はアオイの姿に釘付けだ。

まずは服装だが、光沢のある深い青地に金の紋様が入ったロングのチャイナドレスだ。

その豊かな胸、くびれたウェスト、ギリギリの位置まで入っているスリットから見えるのは、長く色白で綺麗な足。

女性に冷えは大敵だというので、申し訳程度にストールを肩にかけている。

髪型はいつもは普通に下ろしっぱなし、もしくはポニーテールにしているのだが、今はツインテールにされていて可憐な感じ。

髪を止めているゴムにはウサギの毛が施してあり、フワフワしている。

いつも隠れ気味のうなじも見え、更に魅力が増す。

化粧も濃い化粧よりもナチュラルメイクの方がよく映えるという女官達の意見らしいが、ドンピシャだ。

うっすらと下地を引き、優しいピンクのチークを施し、元々長い睫はそのままにしておいた。

口紅には色々と意見も出たが、これも可愛らしいピンクの瑞々しさを引き出しているルージュを使用した。

魅惑的な唇に、思わずキスしたくなるのは必至だろう。

しかも、慣れぬ姿にモジモジしているアオイといったら、なんとも愛らしい。