葵とシュラが向かったのは予想通りにスポーツショップだった。


「この休暇の内に、しこたま買い物しないとね！　あっちにある服は結構ボロきてるから。」

シュラ「これなんてどうだ？　ノースリーブだが、動きやすそうだし、生地も丈夫そうだぞ？」

「あっ、それいいね♪　せっかくだから色違いで揃えとこう♪」


引いていたカートの中に丁度いいサイズのシャツを数着入れる。

他にもタオルやハーフパンツ、ソックスも次々カートの中に消えた。

嬉々としてドカ買いする葵を見て、シュラも苦笑い。


シュラ（本来、こういうのが葵の年齢の女子らしい姿なのだろうな…。）


「シュラ、せっかくだから水着選んでｖ」

シュラ「み、水着///！？」

「ほら、水中訓練あるでしょ？　いつもは色の濃いシャツとかで済ませてるけど、やっぱり水着の方が良いと思うんだ。ほら、こっちに水着のコーナーがあるし。」

シュラ「あ、あぁ…。」


ここできわどい露出のビキニやら選んだら、きっと水中で三枚に下ろされる。

ここは無難に短いパレオ付きか、露出少なめのセパレートタイプが好ましいだろう。

見れば、競泳用の型でも可愛い柄の物も有った。

しかし、そんな美味しい場面を見逃さない奴らがいた。


デス「おーおー、シュラに水着選んでくれってよ。」

アフロ「彼らしいね。真剣に選んでいるよ。」

カノン「ふーむ。俺だったらあそこにかかっているビキニなんて良いと思うんだがな？　葵のスタイルの良さがより強調されるデザインだ。」

サガ「私なら、あのパレオの水着が健康的で良いと思うのだが…。」

シオン「小僧ども、青いのぉ。葵にはやはりセパレートタイプの物がよく似合うのだぞ。」

童虎「水着談議はその辺にしておけ、不埒者ども。」

ムウ「我が師シオン…。聖域の教皇ともあろうお方が、婦女子の水着の好みを語って何とします（呆）」

シャカ「とりあえず、このままで良いのかね？　何ぞ手を打つことは無いと？」


シュラが水着を選ぶ（割とまともそうな物）→誰かが妨害して、きわどいのにする→葵怒る→恋敵が１人減る→妨害しない手は無い！