真夏の夜の夢

★旅行2日目★



三界合同慰安旅行、2日目早朝―――。


沙織『みなさん、おはようございます! 今日も良いお天気ですわよ! 朝食の準備が整っておりますので、どうぞ会場へお越しくださいませ。』


朝っぱらから着信拒否できないアテナ沙織のボリューム最大限という公害レベルの音量小宇宙通信で、皆は目を覚ました。

女性陣はいい、昨日はベッドに入れば即熟睡だったから。

男性陣は昨夜の女性陣の風呂場模様を思い出し、悶々とした感情を抑えきれずに朝方まで寝付けなかったのだ。

しかし、沙織の言うとおり、そろそろ朝食の時間。

皆は重い体をズルズル引きずって朝食会場へ赴いた。


「やぁ、男性陣はまだ眠そうだな?」


女性陣は全員揃って同じテーブルで朝食をとっていた。

憎らしいくらい、快眠したぞという表情だ。


沙織「皆さん、お若いから元気ですわね。」

「???」


朝食後、皆がまったりとしていると沙織はどこからかマイクを取り出した。


沙織「皆様、改めましておはようございます。今日の予定を申し上げますので、どうぞそのままでお聞き下さいね。」


沙織は懐から紙を取り出した。


沙織「本日の予定は、この島の沖にある無人島でキャンプをいたします。勿論、私たち以外に人は居りませんので、完全な自給自足です。サバイバル生活、と申しましょうか?」

ロス「それは楽しそうですね。」

沙織「島までは、辰巳が運転する送迎船でお送りします。勿論、私も参りますので。1時間後、1泊分の用意をしてプライベートビーチの脇にあるマリーナで落ち合いましょう。できる限り、動きやすい格好がよろしいかと思います。」


男性陣は心の中でガッツポーズをとっていた。

この無人島で、[#dn=1#]にいい所見せてやろうと。

そうして、一向は無人島へ向けて出発した。

そこが、世にも恐ろしい魔窟という事も知らずに…。
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