真夏の夜の夢

海は楽しいひと時だった。

素潜り競争をすれば、海界の面子はその特性ゆえかこぞって上位入賞。

カーサは見た事も無いグロテスクな深海魚を仕留めて来て、やんややんやの大喝采。

イルカが見てみたいという者が居れば、ポセイドンが海の支配者という特権ゆえ、イルカを呼び寄せて大いに盛り上がる。

日焼け止めを塗ろうとしていたファラオとクリシュナだったが、塗っても塗らなくても同じだろうと皆から総突っ込みを受けていたり。

バーベキューをしたり、綺麗な貝殻を集めてみたりと、皆それぞれ楽しい時間を過ごしていた。

しかし、そろそろ陽も暮れるというので海での時間は終わりとなった。

ホテルに戻ると超豪華バイキングで腹を満たし、良い気分になる。

となれば、男たちの考えるのは[#dn=1#]をバーにでも引き込んで、甘い甘い大人のひと時をということだ。

その[#dn=1#]は、夕食の会場から出て行こうとしている。

我先にという先陣争いだが、制したのはミロだった。


ミロ「[#dn=1#]、これから飲みに行かないか!?」

「あ、悪い。風呂行ってくる。」


間髪居れずに拒否られたミロ。

女性陣は一緒に風呂に行くと言い、その場を去った。


リア「ミロ、見事に振られたな。」

ミロ「う、うるさい! こうなったら、俺も風呂に行くぞ!」

サガ「ここの風呂はなかなか良い温泉らしい。早速行こうか。」


男たちは用意を整えると、風呂に向かった。

風呂には各種テラピーも用意されており、最高のリラクゼーションを提供してくれる場所だった。

総大理石という贅沢な造りで、聖域一の風呂好きサガも喜びを隠せない。


サガ「おおっ! これはまた何と見事な!!」

ミー「確かに。これまた優雅な風呂ですね。」

タナ「私の神殿の風呂より立派だな。」


ワイワイと風呂に浸かる面々。


?「わー、綺麗なお風呂!」


壁向こうから、聞き覚えのある声。

男たちは全員、壁に耳を付ける。
11/22ページ
スキ