プチ――――ン！！！


「上等だ、小僧ども。シオン、童虎！！」


２人を見上げる葵の顔に微塵の笑みもない。


「こいつら、殺るぞ？」

童虎「やめよ、葵！　そやつらは我らの後継じゃぞ！？」

「ここで死ぬようなら黄金の後継ではありえない。シオン、聖闘士墓地に５つ墓穴を掘らせろ！」

シオン「葵、落ち着け！！　一輝、そなた何という事をしでかしてくれたんじゃ！！」

一輝「この女に何を恐れる？　黄金聖闘士ともあろう者が、教皇ともあろう者が。」

「お前らの戦いぶり、アテナにお伺いしているが私から見ればまだまだ母親の乳でもしゃぶっているような赤子。もう一度言う、かかって来い。…殺してやろう。」


葵から最大限の殺気が放たれて、コロッセオの中は空気が震えた。


シオン「いかん。本気で葵はキレおった！」

童虎「…今の青銅たちでは瞬殺されるのがオチじゃ！」


次の瞬間、葵は一気に殺気と小宇宙を全開にして放った。


青銅「「うわぁああああ！！！」」


青銅たちは漏れなくコロッセオの壁に衝突し、めり込んでいた。


一輝「あの女、一体！？」

「どうした、鳳凰星座？　私ごとき敵ではないのだろう？」


いつの間にか一輝の前に葵が立っていた。


一輝「早い！！」

「お前が遅すぎるのだ、ノロマが！！」


葵は一輝の頭部を鷲掴みにし、吊り上げる。


一輝「ぐっ、あぁあ…！」

「どうした、無敵の鳳凰星座も口ほどにもないな？　くだらん！」


葵は頭から一輝を壁に押し付け、思い切り押し込んだ。

鈍い音が響き渡り、一輝は微動だにしなくなった。