「サガ、カノン！　お前らもっと小宇宙を燃やさないか！　私を私と思って相手をするな！」


今、双子座の双子が特訓の真っ最中。


サガ「し、しかし！」

「しかしも案山子も無い！」

カノン「仕方ないだろう！　目に見えるのはお前なんだぞ！」

「かぁ～～～っ、使えん！！　なら、私を貴様らの片割れと思え！」

双子「「こいつ！？」」

「いつもやっているだろうが！　私が聖域に滞在するようになって、何度クソくだらん兄弟喧嘩で双児宮を破壊しシオンの説教を受けた？　私をその喧嘩相手と思ってかかってこい！」


非常に安っぽいアドバイスだが、サガとカノンはお互いの顔を見合し、再び葵に視線を向ける。

安っぽいアドバイスではあるが、彼らの思念を操るには充分すぎるものだった。


サガ「…よくも私の秘蔵酒を勝手に持ち出したな、カノン！！」

カノン「少し起きるのが遅れたからって、普通、俺の朝飯を猫の餌にするか！？　サガ！！」


聞けば聞くほど、なるほど「クソくだらん」兄弟喧嘩をしているものだ、いい年こいて。

（年には触れるな！！　←双子座双子の心の叫び。ちなみにシンクロ率２００％）


サガ「見るか！」

カノン「星々の砕ける様を！」

２人「「ギャラクシアン・エクスプロージョン！！！」」


凄まじい小宇宙と破壊力が葵に向かう。

しかし、葵はフンと鼻で笑い飛ばし、己が右手に小宇宙を込める。


「やればできるじゃないか、しかし！！」


やがて、その右手は振り下ろされる。


『エクスカリバー！！』


光り輝く太刀筋が全てを飲み込む破壊力の渦を切り裂き、やがて双子たちを切り飛ばした。