謁見の間にはガン飛ばしあい中の双子神と葵。

ハーデスは玉座からニコニコと楽しそうに見下ろしている。


ラダ「…胃が；」

パン「しっかりせぬか、ラダマンティス。これを飲むが良かろう。」


パンドラは薬を差し出す。


ラダ「パンドラ様、これは？」

パン「私が調合した薬だ。即効性ゆえにすぐに効いてこよう。」


ラダマンティスはその薬を一気に服用した。


ミノ「やれやれ、三巨頭筆頭ともあろう者が胃痛などに負けているようではいけませんよ？　一度、ちゃんと医者に診てもらいなさい、ラダマンティス。」

ラダ「その胃痛の大部分の原因は誰だ。」

パン「む？　双子神様たちが動かれる？」


タナトスとヒュプノスは葵を睨みながら呟く。


タナ「ここで会ったが、百年目！　あの時飲まされた煮え湯、今度は貴様に飲ませてくれよう！！」

「百年どころか二百年ちょっとだ。長生きし過ぎでボケたか、死神。」

タナ「ぬぅぅ、その減らず口を永遠に塞いでくれる！！」


タナトスは両手を組み合わせて、葵に向ける。


タナ『テリブル・プロビデンス！！！』


凄まじい波動が葵に襲い掛かる。

聖衣を纏っていれば凌げるだろうが、今の葵は女官服姿。

まともに喰らえば肉体は木っ端微塵だ。


「前の聖戦よりは威力が増している。だが…！」


葵は瞬間移動でタナトスの後ろに回った。


タナ「何ぃ！？」

「聖闘士には一度見た技は通用しない！」


葵はタナトスの手を取り、思い切り投げ飛ばした。

タナトスは謁見の間の壁に叩きつけられて床に沈む。