★親善訪問：冥界編②★


冥界・アンティノーラ。

アイアコスの館がある圏だ。

諸々の事情により葵とアイアコスが手合わせする事になり、三巨頭、その直属の配下たちが見物に訪れた。

純粋な戦闘能力では、アイアコスは三巨頭最強と言われている。

それはけしてアイアコスの自意識過剰ではなく、ラダマンティスやミーノスも認めている事だ。


ラダ「大使殿はどうした？」

ミノ「女官服では存分に動けぬと言うので、アイアコスの館の中で着替えていらっしゃいますよ。間違っても覗きに行かないでくださいね？」

ラダ「誰がそんな不埒な真似をするか！！！」

アイ「まさか、女性が黄金聖闘士なんてなぁ。でも、あの小宇宙だからなぁ。かなりやると見た！」

ラダ「それは同感だ。しかも、前山羊座なのだろう？」

ミノ「ええ。実力は聖闘士でも最高峰、という事でしょうね。」


しばらくすると、葵が着替えて館から出てきた。


「またせたな、アイアコス殿。」


葵は動きやすい訓練服に着替えてやってきた。


アイ「聖衣は持っていないんだっけ。じゃあ、俺も冥衣を脱いだ方が良いかな。」

「気遣い無用。今のままで結構だ。」

ラダ「しかし、それでは貴女の身が危険だ。アイアコスは我らの中でも純粋な戦闘能力においては最強。あまり無茶をするものではない。」

ミノ「そうですよ。妙齢のレディが一生傷を負ってしまっては、我々の誰かが娶る事になってしまいそうです。」

「娶るって…；」

ミノ「まぁ、私はそれでも構わないのですがね。ええ、一向に。」

「怪我をする気も、この中の誰かの妻になるつもりもない！　アイアコス殿、始めようか！」

アイ「しょうがないな。そこまで言うなら試してみようではないか。」