沙織「ですが、お姉さまは既に全ての記憶と力を取り戻しました。後はお姉さまの自由になさってくださいな。」

「外界へ戻る事も含めて？」

沙織「はい。これからなら、小宇宙を暴走させる事も無いでしょうし。」


葵はしばらく考え、沙織に微笑んだ。


「聖域へ残りましょう。」

沙織「お姉様…。」

「こうして転生し、アテナにお会いできた。これはアテナの為、聖域の為に尽くせという天啓でしょう。今生も貴女様にお仕えいたします。」

沙織「ありがとうございます、お姉様！」

「私の役目も大分見えてまいりましたゆえ。」

沙織「役目？」


現代黄金たちの顔を見つめ、葵はニヤリと笑う。


「この者たちを鍛えますｖ」

全員「「「え゛！？」」」

「先代の者たちに比べれば、まだまだ力不足が否めませぬ。ゆえに、私は他の先代たちの分までこやつらを鍛えます。まだまだ伸びましょう。」

シオン「ふむ、葵の言う事も一理あるのぅ。」

童虎「先代たちが相手なら、お前らもまだまだ尻の青い赤子じゃよ。」

「なに、無茶は言わんよ。勝てとは言わないが、せめて私と戦って引き分けるくらいの力を身につければ、とりあえずは合格点をやろう。」


冥界の双子神を同時に相手し、相討ちしたほどの実力者。

それを相手にして引き分ける自信は誰にも無かった。


沙織「わかりました。存分に鍛えてくださいませｖ」


鶴の一声で、葵は現代黄金たちの教官に即日就任した。