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~磨羯宮~
「山羊座のシュラ、いらっしゃる?」
?「…何者か。」
姿を見せたシュラを見て、葵はつい口にしてしまった。
「山羊座て言うよりヤクザだな。いや、日本人じゃないからマフィアか。」
シュラ「初対面で早々、失敬極まりないな。」
「気にしないで、口の悪さは生まれつきだから。」
シュラ「気にするわ、馬鹿め。」
鋭い目つきは尚一層きつくなる。
「まるで、刃のような男だね。」
シュラ「俺の体には聖剣エクスカリバーが宿っているからな。」
その時だった。
山羊座の黄金聖衣が前触れも無く共鳴を始めた。
金属音がキーンと鳴り続ける。
シュラ「これは、一体…。黄金聖衣が共鳴を起こすなぞ、そうある事ではないというのに。」
シュラが葵の方を見ると、彼女は頭を抱えていた。
「うっ、うぅ…!」
シュラ「おい、どうした。」
「頭が、痛い…! 頭が割れそうだ…!!」
ついには床に膝を付き、唸る。
シュラは聖衣を脱ぐと葵の元へ寄り、ヒーリングを始める。
しかし、一向に葵の状態はよくならず、共鳴も収まらない。
「くっ、もぅ…!」
葵はそのまま床に倒れた。
シュラ「おいっ、しっかりしろ! おい!!」
シュラの声も段々遠ざかっていくばかり―――。
霞がかった風景。
荒れきった土地の上で、私は誰かと話をしていた。
?『……よ、無茶を言うな! お前1人置いて行けるか!』
『……、それに……。今は1人でも多くあの御方の元へ馳せ参じなくてはならん。私1人行くよりも、お前たち2人が行く方があの御方の助けとなれる。』
?『ならん! お前はこの聖戦が終わったら、聖域をまとめる立場となるのだぞ!?』
『その立場はお前たち2人にくれてやる。さぁ、奴らが来た。時間が無い、急げ!!! あの御方をお助けしろ!』
苦しそうに唇を噛む2人の青年。
東洋系の青年が、薄緑の髪を持つ青年の肩を叩き、促す。
東洋系の青年『行こう。……の思いを無駄にしてはならん。』
薄緑髪の青年『……!! お前は……を見捨てよと言うのか!!』
東洋系の青年『……よ。我ら3人がここで倒れれば、誰があの御方の盾となり剣となるのだ。……は、その役目を我らに託したのだ!』
『……、……。あの御方を頼んだぞ!!』
そして私は、こちらへ向かってくる禍々しい気配の元へと向かった。
背後からは嗚咽交じりの声が響く。
『……!! 死ぬな、死んではならん!!』
『生きて、必ず生きて会おうぞ!!』
その約束はきっと果たせないと知りながら、私は振り返る事無く手を振った。
『後は、頼んだぞ。』
そう呟いて―――。
「山羊座のシュラ、いらっしゃる?」
?「…何者か。」
姿を見せたシュラを見て、葵はつい口にしてしまった。
「山羊座て言うよりヤクザだな。いや、日本人じゃないからマフィアか。」
シュラ「初対面で早々、失敬極まりないな。」
「気にしないで、口の悪さは生まれつきだから。」
シュラ「気にするわ、馬鹿め。」
鋭い目つきは尚一層きつくなる。
「まるで、刃のような男だね。」
シュラ「俺の体には聖剣エクスカリバーが宿っているからな。」
その時だった。
山羊座の黄金聖衣が前触れも無く共鳴を始めた。
金属音がキーンと鳴り続ける。
シュラ「これは、一体…。黄金聖衣が共鳴を起こすなぞ、そうある事ではないというのに。」
シュラが葵の方を見ると、彼女は頭を抱えていた。
「うっ、うぅ…!」
シュラ「おい、どうした。」
「頭が、痛い…! 頭が割れそうだ…!!」
ついには床に膝を付き、唸る。
シュラは聖衣を脱ぐと葵の元へ寄り、ヒーリングを始める。
しかし、一向に葵の状態はよくならず、共鳴も収まらない。
「くっ、もぅ…!」
葵はそのまま床に倒れた。
シュラ「おいっ、しっかりしろ! おい!!」
シュラの声も段々遠ざかっていくばかり―――。
霞がかった風景。
荒れきった土地の上で、私は誰かと話をしていた。
?『……よ、無茶を言うな! お前1人置いて行けるか!』
『……、それに……。今は1人でも多くあの御方の元へ馳せ参じなくてはならん。私1人行くよりも、お前たち2人が行く方があの御方の助けとなれる。』
?『ならん! お前はこの聖戦が終わったら、聖域をまとめる立場となるのだぞ!?』
『その立場はお前たち2人にくれてやる。さぁ、奴らが来た。時間が無い、急げ!!! あの御方をお助けしろ!』
苦しそうに唇を噛む2人の青年。
東洋系の青年が、薄緑の髪を持つ青年の肩を叩き、促す。
東洋系の青年『行こう。……の思いを無駄にしてはならん。』
薄緑髪の青年『……!! お前は……を見捨てよと言うのか!!』
東洋系の青年『……よ。我ら3人がここで倒れれば、誰があの御方の盾となり剣となるのだ。……は、その役目を我らに託したのだ!』
『……、……。あの御方を頼んだぞ!!』
そして私は、こちらへ向かってくる禍々しい気配の元へと向かった。
背後からは嗚咽交じりの声が響く。
『……!! 死ぬな、死んではならん!!』
『生きて、必ず生きて会おうぞ!!』
その約束はきっと果たせないと知りながら、私は振り返る事無く手を振った。
『後は、頼んだぞ。』
そう呟いて―――。