異界の巫女

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ヒロインの名前。
ヒロインの名字。

2人の抱擁が終わり、天照はを見る。


天照『さて、我が世界より誘われし娘、よ。』

「貴女は?」

天照『我が名は天照。そなたの住まう世界を創造せし神の1人なり。』

「天照!?」


は目を見開いた。


天照『我を知っておるのか?』

「天照大神……。日本神話における最高神、天界を統べる太陽の女神。」

天照『よく知っておる。』

「一応、神主の娘ですから。」

天照『さぁ、ここまで我はの魂の修復、の肉体の復活、魂と肉体の融合の3つの奇跡を起こしたが、力及ぶはこれまで。我はこの世界で力を使いすぎた。3つの奇跡が終わった今、元の世界に戻らねばならん。そして、再度この世界との扉を開く力を蓄えるに、数百年はかかろう。それがどういう事かわかるか?』

「一緒に元の世界に帰らなければ、もう帰れないって事?」

天照『そうじゃ。そなたを愛し、慈しんでくれた父御や母御。共に学んだ友人たちとも二度と会う事はできぬ。』


の胸の中に迷いが生じる。


(お父さん、お母さん、みんな…。)


物知りで優しい父、柔和で大好きだった母。

一緒に遊んだり、泣いたり、笑ったりしてきた友人たち。

その全てがの中を通り過ぎていく。


「私は…。」


元の世界で待っている人たちも、この世界で出会った人たちも、にとってはかけがえのない人たち。

どちらも失いたくない人ばかり。


天照『。そなたの明日は、運命は…。例え神でも定められぬ。そなたの運命はそなたが決めるのだ。』

「私の、運命…。」
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