アレス『我が大剣で、そなたらの首を胴から切り離し、この巫女の前に晒してくれよう。我が復活の供物として。』

童虎「悪趣味じゃのぉ。」

アレス『神から直々に死を賜ること、光栄に思え。』

ロス「アテナの弟でありながら、その邪悪な性格。おみそれする。」

アレス『そなたらにはわかるまいよ。正妻腹の生まれでありながら、側室腹の姉より劣る扱いを生まれた時からされた我の気持ちなど！』


アレスは小宇宙を高め、戦闘体勢に入る。


アレス『さぁ、来るがいい。神に逆らった罰を与えてくれる！』


アレスから立ち上る小宇宙は何処までも深く、暗く、おぞましい。

並みの聖闘士であれば、一瞬でこの小宇宙に飲み込まれて精神を侵されるであろう。


ロス「どうやら、手短に済ませる事はできそうに無いな。」

リア「仮にも神ですから、兄さん。」

ロス「しかも、アテナの異母弟。司るものは対極であっても、力は拮抗している。」

童虎「葵の周りにはまだアテナの加護がある。加えてアレスは葵を依代に選んでおるから傷つくような真似はすまい。まずはアレスを討伐する事を考えよ。」

全員「「はっ！」」


黄金の小宇宙と暗黒の小宇宙がぶつかり合う時が来た。

ただ１人の少女を巡って―――。


～続く～