異界の巫女
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~第9話~
一晩泣き腫らした葵は、何事も無かったかのように仕事に出た。
だが、その痛々しいまでの姿に気付いた者がいた。
沙織「葵さん…。」
応援してくれた女神だ。
沙織「葵さん。」
その夜、沙織が葵の部屋にやってきた。
「沙織ちゃん、どうかしたの?」
沙織「それは、私の言葉です。どうかなさったのですか、眼を腫らして。」
「あはは、気付かれちゃった? 上手くメイクしたつもりだったのにな……。」
沙織「葵さん、まさか…。」
「ご明察。振られちゃった。」
沙織「何故…。貴女を想わぬ人はこの12宮にはいないというのに…!」
「自分の全てはアテナの為だけに。そう言って振られちゃった。」
己への忠誠、それが嬉しくない訳が無い。
だが、この時だけはそれが許せなかった。
沙織「私への忠誠を盾に、貴女の想いを拒んだのですか…!?」
「怒らないで、沙織ちゃん。それにね、私はどの道この世界からいなくなるんだし。本当の意味で結ばれる事はありえないんだよ…。ちょっと考えれば分かる事なのにね…。」
沙織「これを怒らずにいれません! 誰ですか、その者は!」
「やめて、沙織ちゃん。それだけは沙織ちゃんにもどうこうできるものじゃないよ? 人の想いはその人だけのものだから…。それに、スッパリと振られて逆にスッキリしたよ。これで、未練は無いよ?」
沙織「葵さん…。」
「だから、ね? その人がわかっても怒らないで、責めないで?」
沙織「わかりました……。」
「じゃあ、明日も早いんだし、寝よう?」
沙織「ええ、では…お休みなさい。」
(嘘。未練が無いなんて、嘘だよ。本当は受け入れて欲しかった。でも、私の想いは…所詮、沙織ちゃんへの忠誠に勝てるものじゃなかった…。)
一晩泣き腫らした葵は、何事も無かったかのように仕事に出た。
だが、その痛々しいまでの姿に気付いた者がいた。
沙織「葵さん…。」
応援してくれた女神だ。
沙織「葵さん。」
その夜、沙織が葵の部屋にやってきた。
「沙織ちゃん、どうかしたの?」
沙織「それは、私の言葉です。どうかなさったのですか、眼を腫らして。」
「あはは、気付かれちゃった? 上手くメイクしたつもりだったのにな……。」
沙織「葵さん、まさか…。」
「ご明察。振られちゃった。」
沙織「何故…。貴女を想わぬ人はこの12宮にはいないというのに…!」
「自分の全てはアテナの為だけに。そう言って振られちゃった。」
己への忠誠、それが嬉しくない訳が無い。
だが、この時だけはそれが許せなかった。
沙織「私への忠誠を盾に、貴女の想いを拒んだのですか…!?」
「怒らないで、沙織ちゃん。それにね、私はどの道この世界からいなくなるんだし。本当の意味で結ばれる事はありえないんだよ…。ちょっと考えれば分かる事なのにね…。」
沙織「これを怒らずにいれません! 誰ですか、その者は!」
「やめて、沙織ちゃん。それだけは沙織ちゃんにもどうこうできるものじゃないよ? 人の想いはその人だけのものだから…。それに、スッパリと振られて逆にスッキリしたよ。これで、未練は無いよ?」
沙織「葵さん…。」
「だから、ね? その人がわかっても怒らないで、責めないで?」
沙織「わかりました……。」
「じゃあ、明日も早いんだし、寝よう?」
沙織「ええ、では…お休みなさい。」
(嘘。未練が無いなんて、嘘だよ。本当は受け入れて欲しかった。でも、私の想いは…所詮、沙織ちゃんへの忠誠に勝てるものじゃなかった…。)