異界の巫女
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シュラ「怖いか? 突然、己の中に目覚めた力が。」
「…うん。こういうのとは無縁の世界にいたから戸惑ってるし、怖いよ。」
シュラ「お前なら大丈夫だ。」
「どうして?」
シュラ「力を得た者には何種類かいる。力を恐れる者、力に溺れる者、力を持て余す者。お前は恐れているし、力の本質を知っているようだ。恐れている内は、無駄に力を使う事はない。」
「シュラは、怖くなかった? 自分が聖闘士の力を手に入れた時。」
シュラ「俺たちは厳しい修行の末に身に付けた力だからな。嬉しかったのが一番大きな感情だ。これでアテナの為に、地上の為に戦えるとな。」
その為の力だ。
一時期、その力の使い方を間違えたがとシュラは呟く。
シュラ「だが、お前は聖闘士ではない。また『戦う者』でもない。恐れは当然だ。だが、お前は1人じゃない、アテナや俺たちがいる。何かあれば、きっとお前を守ろう。」
葵は嬉しかった。
異世界の人間の自分に、こんなにも心を砕いてくれる彼らの心遣いに。
「ありがとう、シュラ。」
シュラ「礼には及ばん。さぁ、そろそろ横になれ、明日も仕事があるんだからな。」
「うん。でも…寝付けない;」
シュラ「寝付けるようにしてやるから、寝台に横になれ。」
「う、うん。」
葵は寝台に横になった。
シュラは葵の額に手を乗せて小宇宙を少しずつ送り込む。
葵の目蓋は徐々に重くなり、目もトロンとしてくる。
「シュラ…、ありが、とう…。」
シュラ「ゆっくり眠れ。お休み、葵…。」
葵はほどなく眠りにつき、シュラは額から手をどける。
あどけない寝顔に苦笑する。
シュラ(この間も、こんなあどけない寝顔をしていたな。18とは思えんくらいだ。)
ヘッドパーツを手にしてシュラは部屋を静かに去ろうとする。
ドアを閉める瞬間、彼は再び口にした。
シュラ「お休み、葵。良い夢をな。」
葵にその声は届いていない。
だが、彼女は間違いなくその言葉を受け取っている。
何故なら、彼の優しい小宇宙が傍に漂っているのだから―――。
~続く~
「…うん。こういうのとは無縁の世界にいたから戸惑ってるし、怖いよ。」
シュラ「お前なら大丈夫だ。」
「どうして?」
シュラ「力を得た者には何種類かいる。力を恐れる者、力に溺れる者、力を持て余す者。お前は恐れているし、力の本質を知っているようだ。恐れている内は、無駄に力を使う事はない。」
「シュラは、怖くなかった? 自分が聖闘士の力を手に入れた時。」
シュラ「俺たちは厳しい修行の末に身に付けた力だからな。嬉しかったのが一番大きな感情だ。これでアテナの為に、地上の為に戦えるとな。」
その為の力だ。
一時期、その力の使い方を間違えたがとシュラは呟く。
シュラ「だが、お前は聖闘士ではない。また『戦う者』でもない。恐れは当然だ。だが、お前は1人じゃない、アテナや俺たちがいる。何かあれば、きっとお前を守ろう。」
葵は嬉しかった。
異世界の人間の自分に、こんなにも心を砕いてくれる彼らの心遣いに。
「ありがとう、シュラ。」
シュラ「礼には及ばん。さぁ、そろそろ横になれ、明日も仕事があるんだからな。」
「うん。でも…寝付けない;」
シュラ「寝付けるようにしてやるから、寝台に横になれ。」
「う、うん。」
葵は寝台に横になった。
シュラは葵の額に手を乗せて小宇宙を少しずつ送り込む。
葵の目蓋は徐々に重くなり、目もトロンとしてくる。
「シュラ…、ありが、とう…。」
シュラ「ゆっくり眠れ。お休み、葵…。」
葵はほどなく眠りにつき、シュラは額から手をどける。
あどけない寝顔に苦笑する。
シュラ(この間も、こんなあどけない寝顔をしていたな。18とは思えんくらいだ。)
ヘッドパーツを手にしてシュラは部屋を静かに去ろうとする。
ドアを閉める瞬間、彼は再び口にした。
シュラ「お休み、葵。良い夢をな。」
葵にその声は届いていない。
だが、彼女は間違いなくその言葉を受け取っている。
何故なら、彼の優しい小宇宙が傍に漂っているのだから―――。
~続く~