席に着けば着いたで、それぞれ独特の魅力を放つ美丈夫たちに囲まれ、完全に葵は場違いだと内心冷や汗ダラダラだった。

今まで友達とお茶しようとなれば、近所のファミレスでドリンクバーと少しのデザートで２時間でも３時間でも居座っていた覚えがある。

それが今はどうだ、どの角度に視線を動かしても美しい薔薇が視界に入り、美丈夫たちがいる。

出されたお茶の味も分からなくなる。


沙織「葵さん、伺いたい事があるのですが。」

「何かな？」

沙織「葵さんは、こちらの世界へ来る前。つまり、元いた世界では何をしていたのですか？」

「高校に通ってたよ。こっちに来る日も普通に家に帰ってきて、家の横にある神社の掃き掃除してたね。」

ミロ「学生とはな。葵、君はいくつなんだ？」

カミュ「ミロ。いきなり女性に年齢を聞くなんて失礼だぞ。」

シュラ「カミュは気にならないのか？」

カミュ「………。（実は気になる）」


葵は全然気にせずに答える。


「１８です。」

童虎「ホホッ、若いのぉ。」

「童虎さんも若いじゃないですか？」

デス「老師は見た目は若いが、中身は化石並みに古いぜ？」

「化石？　こんなに若いのに？」

童虎「まぁ、それもおいおいわかってくるじゃろうて。葵はアテナよりもこやつらの方に年齢が近いという訳じゃのぉ。」

「そうなんですか？」

デス「そうだ。この中だと、カミュとミロは２０、アフロは２２、俺とシュラは２３。老師は肉体年齢こそ１８だが、実際生きてきたのは２６１年だ。」

「凄い長生きなんですねぇ。（感嘆）」

全員（天然か、この娘；）

「長生きの秘訣って何ですか？」

童虎「そうじゃのぉ。よく働き、よく食べ、よく寝ることかのぉ？」

「なるほど～。規則正しい生活が大事なんですね！」