そこは、光の洪水。

黄金の光が私と沙織ちゃんを迎え入れてくれた。

光じゃない、人だ。

いろんな形をしている黄金の鎧を纏い、膝を付き、目を瞑っていた。

私は沙織ちゃんに無言で手を引かれて、少し段差になっている所の上にあった椅子の近くまで進んだ。

沙織ちゃんはそこに掛けると、凛とした声で声を出す。


沙織「出迎え、ありがとうございます。どうぞ、顔を上げてください。」

黄金「「はっ。」」


立ち上がり、体と顔をこちらへ向けた人たちを見て、私は目も眩む光景だと思った。


（わぁ…、綺麗な人たち///）


背も高くて、整った容貌の人たちばかりなので驚いた。


沙織「皆さん、こちらの方は志摩葵さん。故あって、聖域で保護する事にしました。」


皆の目がこちらを見る。

好意的に微笑んでくれる人、警戒心を持つような人、無関心そうな人。

まぁ、当たり前だよね。

沙織ちゃんの言うような登場したら、警戒心が無い方がおかしいもの。


沙織「ご存知の通り、葵さんはこの世界の方ではなく、何らかの原因でこちらへ来てしまったのです。何かと心細い思いをされていますから、どうぞ仲良くしてあげてくださいね。」

「沙織ちゃん…、ありがとう。」

沙織「いいえ、良いのです。さぁ、葵さんからも皆さんにご挨拶を。」

「は、はい。」


私は御神体を携えたまま、挨拶を始めた。