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今、俺の手元には1本の薔薇がある。何故こんなものを持っているかと言うと、今回の動画撮影で使ったあまり。手元にある薔薇はまだ蕾の状態。恐らく咲いた薔薇を使うためこいつは使われなくて余ってしまったのだろう。
「川上、似合うね」
「別に薔薇が似合っても嬉しくないんですが…」
女性ならまだしも男の俺が持っていても…ジャンケンで負けた過去の俺を恨んだ。
家に花瓶も無いし、このままだと折角の薔薇を枯らしてしまう自信しかない。調べ物ついでに薔薇のことを調べていると意外な事実を目にした。
「ふーん、これはあいつに渡すしかないやん」
「なんか言った?川上」
「なんでもないですよ」
仕事にキリをつけて今日は早めに上がった。スマホから通話アプリを取り出し彼女に電話をかける。
『もしもしー?』
『あ、ななし?今仕事終わったんやけど時間ある?』
『うん、大丈夫だよ』
彼女を適当なカフェに呼び出す。俺は蕾の状態の薔薇を手にオフィスを後にした。
.
「たくろーう」
「おつかれ」
先にカフェに着いてコーヒーを飲んでいると彼女が少し遅れてやってきた。俺の姿を見るや否や、傍らに抱えていた薔薇が目に入ったのだろう目を丸くして俺を見ていた。
「…どうしたの?それ」
「あ、これ?ななしに渡そう思って」
「え?私にくれるの?」
「うん」
自分に渡されると聞き更に驚いているななし。それもそうだろう、付き合って数年経つが花を渡したのはこれが初めてだ。
「え、プロポーズ?」
「ちゃうし。そもそも薔薇でプロポーズするなら108本やし」
「あ、これ薔薇なんだ」
まだ蕾状態の薔薇は、ななしも薔薇だと気づかなかった様。じゃあなんでプロポーズだと思ったんだ。プロポーズするならちゃんと用意するし、もう少しきちんとした所でしたい。…ただの願望やけど。
まぁ、蕾状態とはいえ彼女も喜んでくれているみたいだし、良しとするか。
「俺やと枯らしてしまう思って、それならななしに渡して綺麗に咲かせてもらおうかなって」
「ありがとうー!丁度貰い物の花瓶があるからそれで綺麗に咲かせられるようにするね!」
まるで花が咲いたように笑う彼女に俺の口角も少しだけ上がった。きっと彼女は知らないだろう。花が綺麗に咲いた頃に、調べ物中に気づいた、蕾状態の薔薇の花言葉でも教えてやるかな。
意味を知った時の彼女の反応を想像するのが楽しくて俺の口角はさらに上がった。
【赤い薔薇の蕾】 純粋な愛に染まる
「川上、似合うね」
「別に薔薇が似合っても嬉しくないんですが…」
女性ならまだしも男の俺が持っていても…ジャンケンで負けた過去の俺を恨んだ。
家に花瓶も無いし、このままだと折角の薔薇を枯らしてしまう自信しかない。調べ物ついでに薔薇のことを調べていると意外な事実を目にした。
「ふーん、これはあいつに渡すしかないやん」
「なんか言った?川上」
「なんでもないですよ」
仕事にキリをつけて今日は早めに上がった。スマホから通話アプリを取り出し彼女に電話をかける。
『もしもしー?』
『あ、ななし?今仕事終わったんやけど時間ある?』
『うん、大丈夫だよ』
彼女を適当なカフェに呼び出す。俺は蕾の状態の薔薇を手にオフィスを後にした。
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「たくろーう」
「おつかれ」
先にカフェに着いてコーヒーを飲んでいると彼女が少し遅れてやってきた。俺の姿を見るや否や、傍らに抱えていた薔薇が目に入ったのだろう目を丸くして俺を見ていた。
「…どうしたの?それ」
「あ、これ?ななしに渡そう思って」
「え?私にくれるの?」
「うん」
自分に渡されると聞き更に驚いているななし。それもそうだろう、付き合って数年経つが花を渡したのはこれが初めてだ。
「え、プロポーズ?」
「ちゃうし。そもそも薔薇でプロポーズするなら108本やし」
「あ、これ薔薇なんだ」
まだ蕾状態の薔薇は、ななしも薔薇だと気づかなかった様。じゃあなんでプロポーズだと思ったんだ。プロポーズするならちゃんと用意するし、もう少しきちんとした所でしたい。…ただの願望やけど。
まぁ、蕾状態とはいえ彼女も喜んでくれているみたいだし、良しとするか。
「俺やと枯らしてしまう思って、それならななしに渡して綺麗に咲かせてもらおうかなって」
「ありがとうー!丁度貰い物の花瓶があるからそれで綺麗に咲かせられるようにするね!」
まるで花が咲いたように笑う彼女に俺の口角も少しだけ上がった。きっと彼女は知らないだろう。花が綺麗に咲いた頃に、調べ物中に気づいた、蕾状態の薔薇の花言葉でも教えてやるかな。
意味を知った時の彼女の反応を想像するのが楽しくて俺の口角はさらに上がった。
【赤い薔薇の蕾】 純粋な愛に染まる