3*高校生ホストのお仕事
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「別に俺がいなくてもいいでしょ?どうせトップ賞とかは環からのキスとかそんなだろうし?」
お客さんが帰った後のミーティング
突如彼はそんなことを宣った
完璧に興味がないのか、はたまた投げやりなのか…
お得意の京都弁も、今は完璧に標準語である
「何!!そんなとはなんだ!そんなとはーー!!」
自分のキスを馬鹿にされたからか、環先輩が騒ぎ出す
だが、この際環先輩はどうでもいい
自分のキスがどうたらこうたらと、いつもの様に長々と語っているが
今問題なのはそこではない
問題なのは…
「……………ほぉ…?」
眼鏡を光らせ、不適に笑う、この人だ
この部屋はいつから電気を消したのだろうかと思えるほど暗く
背景にはなぜか魔王が見える
「「……魔王がお怒りだ」」
ボソリと呟く双子の声に、顔が引きつるのがわかった
「………そうだな、おれは優しいから理由だけは聞いてやる。ただ…
“だるい”、“面倒くさい”、“つまらない”…
以外の言葉でお願いしようか」
ちなみに、これらの類語も受け付けないぞ、と強めに言い放った鏡夜先輩に
当の本人である麗先輩はと言うと…
「そんなこと言うお前が一番面倒くさいわ」
「そうさせてるのは何処の馬鹿だ」
「口うるせぇ…やっぱり“お母さん”だな、はは、ぴったり」
もはや、真面目に話を聞こうともしないで
自分の爪の長さを気にしながら、座った眼で返答をしている
顔が薄らと微笑んでいるのが不気味だが
それよりも隣の副部長の方が怖すぎる…
「接客ならまだましも…踊るのは本当無理
疲れる、だるい、面倒くさい三拍子揃ってる、パス」
や、やめてくれっ!!!!!!
これ以上魔王を怒らせないでくれ…!!!!!
気づけ!お前が怒らせているのはお母さんなんて優しいものではない…魔王だ!
この時、思いは音にはならなかったが
部員の思いは一致したのだった…