2*自分のスタイル
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しまった…
ふと腕時計に目を向けて、苦笑い
…つい図書室に長居してしまった、
遅れると何されるかわからないし…
廊下をばたばたと走りながら独り言つ
…あ、そういえば
池の前を通りがかり、思い出すことが一つ
“綺麗って言ってもらえて嬉しわ…おおきにね”
…あの人に、また会えないかな
昨日の部活後、鏡夜先輩なら何かわかるかもしれないと思い、聞いてみたのだが…
***
「…ほぉ、随分と珍しい奴がいたもんだな」
全部を話して第一声がコレである
でも鏡夜先輩の言うこともわかるが…
池にわざわざ己の足を突っ込む人など、この学園では好奇の目に晒される部類だろう
…唯一の庶民である自分のように
「それで、お礼がしたいんですけど…名前を聞くのを忘れてしまって」
鏡夜先輩は生徒たちに詳しいから何か知らないかと…と言葉を繋げるが
「そいつは男か?」
「はい」
「知らんな」
玉砕した
「うちの客ならまだマシも…客にもならない男子生徒の情報など、知っていてなんのメリットにもならない」
「…はぁ」
これはクール系をぶっ飛ばしてもはや氷結なのではと口には出さずとも呟いた
「…でもすごい綺麗な人で、肌とか白くてぱっと見、女の人にも見える方だったんですよ…」
「……髪は長い方か?」
「あ、男性からすれば少し長いかもしれません…肩下ぐらいの髪で…あぁ、それと、関西弁…きっと京都弁だと思うんです」
知ってますか?少しの期待を寄せて再度問いかけると
「………なるほどな、気にしなくても、そのうち会えるんじゃないか?」
「は…?」
「この学院で生活してればそのうち会えると言っているんだ」
***
…結局、鏡夜先輩は知っていたみたいだけど
濁されて終わってしまった
部活に行くまでの道でも、キョロキョロとあの人の背中を探しながら歩く
「はぁ…ほんとに会えるのかな」
…お礼くらいは言いたいものだ
そう思いながら部室への階段を登ると
「んぁ?…や、昨日ぶりやね…おひいさん?」
「………へ…?」