alcohol free?






「……何やってんの。もう…」

インターフォンが鳴って、玄関の扉を開ければそこには酔っ払って蹲っている恋人の姿。
最近は、飲みに行く事もセーブしていたから、久しぶりに友人と会うと言って、タガが外れてしまったのだろう。
見事に酔っ払いの出来上がりだ。
咲人は、小さく溜息を吐いてから玄関先に蹲っている新弥の腕を掴んで引っ張り上げようとした。

すると、デロデロになっていると思われた新弥の腕に逆に引っ張り込まれた。

「うわッ…ちょ、新弥ッ!」 
「さーーきーーー。咲、可愛いなぁ…」

咲人の身体を腕の中に抱き込んで頬擦りしている、酔っ払い状態の新弥ではあったが恋人を抱き寄せるくらいの力は残っていたようだ。

「もうッ!酒臭い!玄関先で、何やってんだよ!」

アルコール臭のする新弥の口元から逃れるように、身を捩ると何とか身体を起こして再び新弥の腕を引っ張りあげてどうにかこうにかリビングの方まで連れて行く。
ソファにその身体を何とか寝かせると、キッチンの方に向かって水を取りに向かう。
コップにミネラルウォーターを注ぐと、新弥の元に向かった。

「ほら、新弥。水持ってきたから、飲んで?」

「んーー。咲、飲ませて…」

「はぁ?何、甘えてんの…もう。」

ソファに、ぐでんと身を沈ませている相手の様子に仕方なくコップを相手の口元に近付けると、また腕を掴まれて今度は口付けられた。

「んっ…?!んーー…」

そのままの勢いでコップを落としそうになったため、近くのローテーブルに慌ててコップを置くと、新弥に腕を引かれてソファに押し倒された。

「もっ…こらッ!新弥ってば!酔っ払いとは、ヤンないよ…ッ」

「やだ。シてぇもん…すげぇ、ムラムラしてんの。今。」

先程、玄関先で蹲っていた状態からは幾分酔いが覚めたのだろうか?間延びしていた話し方では、なくなっているし、その両眼からは欲の色が見える。

「ちょッ…まて、まっ…やッだ…」

するりと、服をたくし上げて胸元に手が伸びてくる。熱を帯びているその指先に、身体が思わず跳ねた。

「あ、ンッ…や、にぃや…ッ…」

酔っ払いとは思えない正確なその指先の動きに、身を捩らせて咲人は震えてしまう。

胸の突起を探られて、更に甘い声が出た。
恐らく、自分の身体は知り尽くされている。
どこをどうすれば感じるのかなんて、10年以上前からこの男にはとっくにバレてしまっている。

「やぁっ…あッ…あぁ…」

両胸の突起をグリグリと責められて、喘いだ。
気付けば、指先で舌で嬲られたソコは赤く膨れ上がっている。

「咲の…勃ってんじゃん。」

「あっ!やっ…にやッ…ダメッ…」

新弥の手が咲人の股間に触れる。
ソコは、明らかに屹立していて咲人の興奮を表していた。

ーーこんなの…ヤなのに…!ーー

心では、気分じゃないと拒んでいるのに身体は反応してしまっているのを隠せない。
その羞恥で、咲人の顔は紅く染まりまた涙が滲んでいた。それを手で隠そうとするが、新弥に遮られる。

「やぁッ……あッ…」

器用に履いているジーンズを脱がされて、性器を露にされる。
自分でも、わかるほどソコは張り詰めて濡れていて直接触れられると咲人は大きく身体を震わせた。

「すげぇ。ヌルヌル……」

「んぁッ…あっ…や、ダメ…ぇ…」

「ダメじゃねぇじゃん。こんなに濡らしといて」

新弥に性器をゆるゆると扱かれ擦り上げられると、抗えないその快感に咲人は小さく喘ぎ続け知らぬ間に両足を開いていた。

「ひぅッ…ぅッん…あぁぁッ」

咲人の性器の先端からは、だらだらと蜜が滴り双丘の隙間に伝い溢れるほどだった。
すると、その滴りを利用して新弥の無骨な指先がそこに入り込んでくる。

「ひぁっ!あっ…や、う、ダメッ…に、やッ」

咲人の言葉とは裏腹に、指先が潜り込んだ後孔は奥へと誘い込むような動きで新弥の中指を締め付ける。

「でも、もうトロトロだよ?咲のナカ…すげぇ、締め付けてくるし。」

「あ、あ、あッ…や、だっ、て…んんッ」

指先が、前立腺を掠めると咲人の身体は大きく跳ね更に新弥の指先を締め付けた。
後孔を犯す指は、2本に増えていた。

「ダメッ…ぇ…ソコ、うぁ…ぁあ…」

身体を紅く火照らせ、くねらせながら涙を流して咲人は次第に劣情に流されていくのを感じていた。

「咲……エロ……もう、挿れんぞッ…」

「えっ…まっ…て、や、ひ、ぁああっ!」


指を引き抜かれて、両足を開かされて、後孔に新弥の性器を押し付けられたと思えば、一気に貫かれた。
その衝撃に、身を仰け反らせてそのまま勢いで達してしまった。

「あぁぁッ…は、ぅ…ぁぁ…」

「咲…すげ、ヤバ……はぁっ…熱、」

咲人の後孔に強く締め付けられて、新弥も達しそうになったが、何とか射精する感覚をやり過ごして腰を動かし始める。

「あ、あ…ッ…や、に、やぁ…あぁ」


ゆっくりとした動きで内側を犯され始めると、咲人はただ新弥の背中にしがみついて声を上げるしか出来なかった。

「あぁッ…は、…ぁ、に、や…に、やぁ…」

静かな部屋の中には、咲人の喘ぐ声、結合部から漏れる、くちゅ、ずぷと言う濡れた水音が響いている。

「あぁぁッ……はぁッ……や、ぅ…」

両膝を折り曲げられて、結合がグッと深くなる。
前立腺を突き上げられ、その快感に思わず腰が揺れた。

「あぁんッ…ぁっ…や、あ、っ…に、やぁ…」

「くっ…咲……もう……ッ」

「やっ…に、やぁ…あぁぁぁッ…」

身体の奥に新弥の精液が、叩きつけられて咲人もまた二度目の精を放った。

自分の身体の上に倒れ込んでくる新弥の重みを感じながら、咲人は

ーーしばらく禁欲生活させようーーと決意したのだった。





















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