日が昇る
よく、他国は空気が違う。なんてよく聞くけれど、正直違いなんて分からない。
だって空気は空気だろう。
窒素と酸素とその他。
日本にも、ここアメリカにも同じ空気が流れていて、同じ風が流れる。
同じ太陽が昇る。
同じ月が昇る。
同じ雨が降る。
同じ人間が、生きている。
人間。
そう、所詮は皆同じ人間だ。みんな違ってみんないい?まとめればただの人間じゃないか。
俺には、全て同じ。
だから今、目の前に立っているこの金髪の男も、俺と同じ人間。
同じ人間なはずなんだ──
「よう、日本人!迎えに来てやったぞ」
スラスラと流れるような流暢な英語。
「初めまして、俺は─」
「待て!えっと確かなぁ!日本人の名前は言いにくいんだよ、えっと」
喋る度に、キラキラと太陽に反射する金髪の髪の毛が、眩しくて。俺は静かに目をそらした。
「リョウイチロウ??」
突然聞こえたその不器用な日本語。そして俺の名前。
「で、あってるか??」
満足げにキラキラと目を光らせて、俺の顔を覗きこんできた。
「須賀 良一郎。リョウでいいよ」
「オッケー!俺はニコラス・リード。ニックって呼んで」
「あぁ…うん。よろしくニック」
握手をした時。
俺はこの男と一生分かり合えないと思った。
俺にはない何かを持っているこの男のキラキラとした笑顔が眩しくて。ただひたすらに眩しくて。
俺は生まれて初めて。
【同じ】じゃない奴を、見た気がする。
だって空気は空気だろう。
窒素と酸素とその他。
日本にも、ここアメリカにも同じ空気が流れていて、同じ風が流れる。
同じ太陽が昇る。
同じ月が昇る。
同じ雨が降る。
同じ人間が、生きている。
人間。
そう、所詮は皆同じ人間だ。みんな違ってみんないい?まとめればただの人間じゃないか。
俺には、全て同じ。
だから今、目の前に立っているこの金髪の男も、俺と同じ人間。
同じ人間なはずなんだ──
「よう、日本人!迎えに来てやったぞ」
スラスラと流れるような流暢な英語。
「初めまして、俺は─」
「待て!えっと確かなぁ!日本人の名前は言いにくいんだよ、えっと」
喋る度に、キラキラと太陽に反射する金髪の髪の毛が、眩しくて。俺は静かに目をそらした。
「リョウイチロウ??」
突然聞こえたその不器用な日本語。そして俺の名前。
「で、あってるか??」
満足げにキラキラと目を光らせて、俺の顔を覗きこんできた。
「須賀 良一郎。リョウでいいよ」
「オッケー!俺はニコラス・リード。ニックって呼んで」
「あぁ…うん。よろしくニック」
握手をした時。
俺はこの男と一生分かり合えないと思った。
俺にはない何かを持っているこの男のキラキラとした笑顔が眩しくて。ただひたすらに眩しくて。
俺は生まれて初めて。
【同じ】じゃない奴を、見た気がする。
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