かなしみの忘れ方(松村×山下)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
早く帰ってこないかな…。
そう思い見上げる時計は、もう1時を指している。
「ただいま」
いつもよりも小さな、玄関のドアを開ける彼女の声が聞こえた。
「あれ?まだ帰っとらんのかな?」
きっと私がもう寝ているのだと思い込んで、寝室を覗いたのだろう。
今日は先に寝るはずなんてないのに。
「おかえりなさい」
そう話しかければ、少しびっくりした表情を浮かべた上で、いつもみたいに優しく「ただいま」と返してくれた。
「まだ起きとったん?先に寝とって良かったんに」
「今日は待っときたかったんです。」
「ありがとうな。」
そうニコッと微笑む彼女の笑顔はいつもと少し違う気がした。
「先にお風呂入ってきたらどうですか?私先に入っちゃいましたけど、貯めたままにしてます。」
「ありがとう、入ってくるな。」
後ろ姿を見つめていると何故だが涙が溢れてきた。
今日の朝、同じ家を出て、同じ現場に向かい、同じ時を過ごしたはずなのに、何故か朝とは全く違う存在になってしまったかのように感じてしまう。
さっきマネージャーさんから送ってもらった卒コンの映像をもう一度見る。
ステージの上でキラキラに輝く彼女は世界で1番可愛い。
私は同じ雑誌の専属をさせてもらったこともあって、三期生の中では圧倒的に一緒に過ごす時間が長かった自負がある。付き合えた理由の一つにもなっているのではないかと思っている。
にしても、私ぐちゃぐちゃになってるな…。
自分の顔を見て、なぜか涙が溢れてきて止まらない。
あの時はこれ以上に寂しい瞬間はないと思っていたのに、今の方が寂しい気がする。
「何泣いとるん?」
髪を拭きながら松村さんが私とソファーの間に入り込んできた。
「卒コンの動画見てたら思わず…。」
「まちゅ、嬉しかったで、山が泣いてくれて」
優しく後ろから包んでくれる。
「それは良かったです…」
「山はな、頑張りすぎるからな。泣くのもすぐに我慢するし。」
「今日ずっと堪えとったけど、ほんまは違うやろ?」
「本当はずっと寂しいんです…。」
「どしたん?」
「今までは辛い時は絶対に松村さんがそばにいてくれたのに、明日からどんなに辛くても松村さんは横にいないんですよ。」
「そうやね、ずっとは横におれんくなるな。」
堪えていたはずの涙がほおを伝う。
「頑張れません…。」
「でも、家に絶対にまちゅはおるよ。山が辛くて泣いてる時も、落ち込んでる時も、家ではずっと横におってあげる。」
「山じゃないです…。」
乃木坂の現場では周りにバレないように、山と呼んでいた松村さん。今日のステージの癖が抜けきれなかったんだと思う。
「美月の横にずっとまちゅはおるで。」
後ろを向いて松村さんの目を見て伝える。
「松村さん、これからもよろしくお願いします。」
「松村さんやなくて、沙友理」
「え?」
「卒コン終わったら、名前で呼んで欲しいってお願いしようと思ってたんよ。」
「沙友理さん」
少し恥ずかしさもありつつ、目を見て名前を呼ぶと、今にも溶けてしまいそうな表情を浮かべてくれた。
「美月、うちからも。これからもずっとよろしくな。」
その言葉と同時に、優しく唇を重ね合わせる。
「結婚しような。」
「結婚しましょうね。」
「一生大事にするからな。」
「沙友理さんのお嫁さんになれるなんて夢みたい…。」
「じゃあ、本当の夫婦みたいなことしよっか」
疲れているはずなのに、軽々と私をお姫様抱っこして、ベットまで運ばれる。
上に覆い被さってきた沙友理さんの髪からは水滴が落ちて来る。
「愛してる」
その言葉と同時に、洋服に手をかけられた。
明日の朝はベットから起き上がれないだろうけど、幸せだからこのまま流れに身を任せてみることにした。
そう思い見上げる時計は、もう1時を指している。
「ただいま」
いつもよりも小さな、玄関のドアを開ける彼女の声が聞こえた。
「あれ?まだ帰っとらんのかな?」
きっと私がもう寝ているのだと思い込んで、寝室を覗いたのだろう。
今日は先に寝るはずなんてないのに。
「おかえりなさい」
そう話しかければ、少しびっくりした表情を浮かべた上で、いつもみたいに優しく「ただいま」と返してくれた。
「まだ起きとったん?先に寝とって良かったんに」
「今日は待っときたかったんです。」
「ありがとうな。」
そうニコッと微笑む彼女の笑顔はいつもと少し違う気がした。
「先にお風呂入ってきたらどうですか?私先に入っちゃいましたけど、貯めたままにしてます。」
「ありがとう、入ってくるな。」
後ろ姿を見つめていると何故だが涙が溢れてきた。
今日の朝、同じ家を出て、同じ現場に向かい、同じ時を過ごしたはずなのに、何故か朝とは全く違う存在になってしまったかのように感じてしまう。
さっきマネージャーさんから送ってもらった卒コンの映像をもう一度見る。
ステージの上でキラキラに輝く彼女は世界で1番可愛い。
私は同じ雑誌の専属をさせてもらったこともあって、三期生の中では圧倒的に一緒に過ごす時間が長かった自負がある。付き合えた理由の一つにもなっているのではないかと思っている。
にしても、私ぐちゃぐちゃになってるな…。
自分の顔を見て、なぜか涙が溢れてきて止まらない。
あの時はこれ以上に寂しい瞬間はないと思っていたのに、今の方が寂しい気がする。
「何泣いとるん?」
髪を拭きながら松村さんが私とソファーの間に入り込んできた。
「卒コンの動画見てたら思わず…。」
「まちゅ、嬉しかったで、山が泣いてくれて」
優しく後ろから包んでくれる。
「それは良かったです…」
「山はな、頑張りすぎるからな。泣くのもすぐに我慢するし。」
「今日ずっと堪えとったけど、ほんまは違うやろ?」
「本当はずっと寂しいんです…。」
「どしたん?」
「今までは辛い時は絶対に松村さんがそばにいてくれたのに、明日からどんなに辛くても松村さんは横にいないんですよ。」
「そうやね、ずっとは横におれんくなるな。」
堪えていたはずの涙がほおを伝う。
「頑張れません…。」
「でも、家に絶対にまちゅはおるよ。山が辛くて泣いてる時も、落ち込んでる時も、家ではずっと横におってあげる。」
「山じゃないです…。」
乃木坂の現場では周りにバレないように、山と呼んでいた松村さん。今日のステージの癖が抜けきれなかったんだと思う。
「美月の横にずっとまちゅはおるで。」
後ろを向いて松村さんの目を見て伝える。
「松村さん、これからもよろしくお願いします。」
「松村さんやなくて、沙友理」
「え?」
「卒コン終わったら、名前で呼んで欲しいってお願いしようと思ってたんよ。」
「沙友理さん」
少し恥ずかしさもありつつ、目を見て名前を呼ぶと、今にも溶けてしまいそうな表情を浮かべてくれた。
「美月、うちからも。これからもずっとよろしくな。」
その言葉と同時に、優しく唇を重ね合わせる。
「結婚しような。」
「結婚しましょうね。」
「一生大事にするからな。」
「沙友理さんのお嫁さんになれるなんて夢みたい…。」
「じゃあ、本当の夫婦みたいなことしよっか」
疲れているはずなのに、軽々と私をお姫様抱っこして、ベットまで運ばれる。
上に覆い被さってきた沙友理さんの髪からは水滴が落ちて来る。
「愛してる」
その言葉と同時に、洋服に手をかけられた。
明日の朝はベットから起き上がれないだろうけど、幸せだからこのまま流れに身を任せてみることにした。
1/1ページ