おまけの写真集
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人気歌手の仲間入りを果たした栞里。
彼女の5枚目のシングルの初回限定版には特典がある。様々な服装に扮した、いわゆるコスプレをした写真集がそれだった。おまけで付いてくると言うよりは、とてもしっかりとした作品になっているらしい。と、発売されるかなり前からマスコミが騒ぎ立てて話題になっていた。プロデューサーであるJADEの春は賛成していなかったのだが、栞里本人や周りがおもしろ半分でやたら乗り気であった。そんな話題のシングル(と言うより、もうどちらがメインかわからない物)が、今日発売されたらしい。以下、それを手に入れたある人物の、とある楽屋での様子…
・
「隆やん大変や!!」
「…なんやねん慎。もうちょっと普通に入って来られへんのか」
「やっと!やっとやねんって見て!」
「ああ、栞里ちゃんのCDか。ずっと言うてたもんなぁ、よかったやん」
「ふっふっふ。そんなそっけない言い方した事後悔すんで~…じゃじゃーん!」
「って言うかなんで同じモン3つもあるんや?一つあったら充分やろ?」
「アホ。保存用・鑑賞用・実用用に決まってるやん!これ常識!」
「実用用って何やねん。どっちがアホや…」
「とにかくや!一緒に見ようや♪俺優しい!」
「…うん、まぁお言葉に甘えて見せてもらう訳やけども。」
「よっしゃ!ほな表紙から~」
ー表紙:白いワンピース
「あーもう既に可愛いわ!栞里ちゃんと言えばやっぱ純白の白なイメージやなぁ」
「純白と白が被ってんねんうっとうしい」
「あ、ホンマや。」
「まぁそれは同意するけどな」
「その純白の白をやな…」
「(もうツッコまんとこ…)」
「上から下まで俺色に染め」
「しーん!そこはツッコむわ!栞里ちゃんを汚すな変な目で見んな!」
「えーいいやーん、隆やんのケチー」
「ケチで結構。早く次行って」
「ぶーぶー」
ー1着目:不思議の国のアリス風
「お、コスプレってヤツ?」
「かわええなー栞里ちゃん!もうニヤニヤ止まらへんわー。ニヤニヤ」
「効果音言わんでええ」
「俺ウサギさんになりたいわ~。まぁ既にウサギさんやねんけどな。寂しくて死んでまう可愛いうさちゃ」
「いっそ死んでまえ」
「そんな事言わんといてや隆やーん」
「おい!いちいち抱きついてくんな!」
「いたたた!冗談やんか、ジョーダン♪」
「もう次行くで」
ー2着目:天使と悪魔風
「俺の天使!」
「ちょお、見えへんって」
「うっわ!悪魔もかわええー!小悪魔栞里ちゃんたまらんー!」
「慎、見せてって」
「どっちも可愛過ぎて選ばれへんやん!どうしよう!」
「すみません、見せてください」
「しゃあないなぁ。な?めっちゃかわええやろ?」
「……ああ、どっちもよう似合うてるわ」
「反応薄っ!信じられへん!」
「(可愛過ぎて反応遅れた…)」
「栞里ちゃんラブリーすぎるわぁ。この対な2ページがまたソソルなぁ」
「ソソル言うな」
「俺の天使ちゃんー」
「慎、写真集にチュー禁止」
「俺のモンやからどうしようと勝手やろー」
「せやけど、絵面がキモイ」
「キモイって何やねん!ええもん!帰ってからやるもん!次のページ行くもん!」
「もんもん言うな、キモイ」
ー3着目:メイド風
「萌えーーーーー!」
「うるさいなぁ」
「栞里ちゃんこういうのも似合うねんなぁ!隆やん黒とピンクどっちが好き?」
「せやなぁ。ピンクも可愛いけど、どっちか言うと黒かな。清楚な栞里ちゃんと逆な感じで」
「隆やんエロ!」
「なんでやねん!別にエロイこと言うてないやん!」
「いやもう、『逆な感じで』って言うてるその目がもうイヤらしいわ」
「慎だけには言われたない」
「何で俺だけにはやねん!」
「お前はいつでもエロ目線で栞里ちゃん見てるやん。よっ、エロエロ大統領!」
「その古い掛け声やめぇ!失礼やなぁ。俺はいつでも純粋と書いてピュアな目で栞里ちゃんを見てるっちゅーねん」
「どの口からピュア…」
「でも想像してみ、隆やん。栞里ちゃんにこの格好で『お帰りなさいませ、ご主人様』言うて自分の家で迎えられたら」
「ああそれはもう堪らんな」
「即答!?」
「それは当たり前やろ」
「隆やんはムッツリやねんなぁ。…まぁ昔から知ってたけど」
「しみじみ言うな。はい次行こ」
ー4着目:OL風
「うーわ!可愛い可愛い、見て見て見て!」
「見てるって。それはもうバッチリと」
「OLさんかわええー!オフィスラブしたいー!」
「慎はそればっかりやな」
「だってこんな可愛らしい子が部下やったらメロメロやろー!」
「失敗してもよう怒らんなぁ」
「てゆかどんどん失敗してくれてもいい!」
「なんで?」
「その都度呼び出してお説教!という名目で2人っきりになるためや!」
「こんな上司嫌やなぁ…」
「んでお昼休みは一緒にお弁当食べて、その後は屋上でバレーボールや!」
「今時屋上でバレーボールとかそんなベタなことってやってはるか?」
「いや知らんけど。定番っぽいやん!」
「…今度局の屋上で一緒にバレーボールしてもらい」
「そうするわ!うわめっちゃ楽しみ!」
「…もう設定とか関係ないやん」
「レシーブ!トス!アターック!次ー!」
ー5着目:CA風
「スチュワーデスさん!」
「今はキャビンアテンダントやねんで」
「わかってるわ!でもこっちの方が響きエロイやろ?」
「まぁわからんでもないけどな」
「さすが隆やん♪」
「ずっと思ってたけど、背景こだわってるなぁ」
「ホンマや。全く気付かんかった」
「慎はどんだけ栞里ちゃんしか見てないんか、今のでようわかったわ」
「いやぁ、そんなに褒められても何も出ーへんでぇ。そんなん当たり前やん」
「褒めてる訳やない、決して」
「とりあえず言わして。止められるのわかってるけど言わして」
「…何や?いきなり」
「スチュワーデスな栞里ちゃんと夜のフライトした…ぶっ!」
「わかってるんやったらオッサンのお決まりな言い方で言うな!」
「だって言いたかったんやもんヤリたいんやもーん」
「後半サラッと問題発言!」
「隆やんやってヤリたいくせにー」
「……。(完全否定出来ひんとこがツライ)…はい次や次」
「誤摩化すのズルいー!」
ー6着目:教師風
「…コレはエロない?」
「隆やん、奇遇やなぁ。俺も思ったトコや」
「眼鏡かけてるし、いわゆる定番な女教師って感じが…」
「AVっぽい?」
「俺はそこまで言うてない」
「ホンマズルいな!」
「慎がどうしてもそう言うんやったらそうなんやろうなぁ」
「ムキー!」
「まぁでも、この栞里ちゃんが先生だったらテンション上がるな」
「純情男子の夢や!美人教師万歳!栞里ちゃん万歳!」
「慎だったらわざと赤点取りそうやな」
「もちろん!居残り授業は必須やで。科目は何やろうなー」
「国語か数学って感じやな」
「でも俺の希望は保健体育!」
「またそっち…」
「純情男子の夢やの!」
「純情やったらそっちに発想行けへんって」
「AV設定は男のロマン!」
「あ、開き直ったな」
「めっちゃ妄想したいけど次行こ!」
「妄想すんな。よっ、エロエロ大統領!」
「やめぇ!」
ー7着目:女子高生風
「…犯罪の匂いがする」
「確かにこの可愛さは犯罪やなぁ!」
「てゆかこの栞里ちゃんに興奮するであろう慎から犯罪の匂いがする」
「おい!って否定はもちろんせんけどな!」
「…そんな威張って言う事ちゃうやろ。むしろ否定してくれ」
「言うても、栞里ちゃんちょっと前まで本物の女子高生だった訳やし。そりゃ似合うわぁ」
「俺らは10年前か。そう考えると歳取ったなぁ」
「アホ!俺らはまだまだピッチピチの27歳や!女子高生とも付き合える!」
「それはホンマの犯罪な?」
「まぁ、俺は栞里ちゃんしか興味ないけどなっ」
「はいはい、知ってる知ってる」
「しっかし、ブレザー姿もセーラー姿もかわええ!」
「俺らは学ランセーラー校だったから、ブレザーへの憧れはちょっとあるわ」
「ミニスカでルーズソックスは女子高生!って感じで可愛かったもんなぁー」
「今はほとんどルーズソックスは見ーひんようになったな、そう言えば」
「THE女子高生な子と一回デートしてみたかったなぁ。モテへんかった俺の高校時代…」
「どんまい。次いってみよー」
ー8着目:ナース風
「かっわえ!お注射してくださーい!」
「なんかもう、この写真集の方向性わからんくなってきた…」
「このエロカワなとこが男女問わず人気あるんやん!栞里ちゃんのええトコや」
「そうやけど。慎と見てるからかわからんけど、全部エロ方向で考えてまうねんな…」
「隆やんも変な目で見てるんやん!冒頭の言葉謝って~」
「え?俺なんか言うた?」
「言うた!栞里ちゃんを変な目で見るなってドツかれましたぁ」
「そうやったっけ。ごめん」
「許しますぅー」
「早っ!」
「いやもうだってそらエロ目線やもん、こんなかわええ栞里ちゃん」
「まさか別の意味で『注射したい』って言うなよ?」
「隆やんオッサン!ムッツリ!キャーやだー!」
「せやかて言いそうやねんもん慎!」
「俺のせいにせんといてくださいーへんたーい」
「あーあーあー。なーんにも聞こえませーんあーあー」
・
・
その頃、近くにあるアイドルたちの楽屋では…
「よし。じゃあいい?せーのでお気に入りの栞里ちゃんを指さすよ?」
「俺全部好きすぎて選べないんだけど?」
「偶然だね、京介。僕もー」
「亮太も一つに決めてよ!一磨は決まった?」
「うん、まぁ」
「義人は?」
「……うん」
「うっわ、義人の趣味超気になるんだけど!」
「翔、茶化すな」
「ごめーん。じゃあ行くよ!」
「「「せーのっ」」」
などと、中高生の男子によくある光景を繰り広げられていたことは誰も知らない。
・
「まぁ、アレやで、慎。そんなに平面の栞里ちゃんにチューすんのはいいけど…」
「んー?」
「結局栞里ちゃんが付き合ってはるんはあのプロデューサーさんやねんで…」
「ちょお隆やん…それは言わんといて…。わかってるけどめっちゃ落ち込むやんか…」
「「………」」
その日、2人は居酒屋で仲良く酒を飲み交わしたとかどうとか。
***END***