夏の銀時夢SS集
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「いや、なんだその話。泊まってどうすんだよ」
というボヤキも虚しく、現在22時半。座敷童子が出るという部屋で横になっている。周りには座敷童子が喜ぶから、という理由で置かれた数々の人形やおもちゃが祭壇のように積まれている。正直座敷童子よりそっちの方が怖い。早く寝たいが「座敷童子と話して欲しい」という依頼がパーになる。
てかいねーモンと話すなんてどうやるんだ。あーもう帰りたい。帰って定春に抱きつきたい。そう思っていた時だった。
……カタッ
積まれているおもちゃの一角がほんの少し動いた…気がする…。背筋が氷のように凍てついた。思わず右側に置いてある木刀に手を伸ばすが、なんてこった、体が動かない。
「(やばいやばいやばいやばい!本物だった!!本物の座敷童子だ!!疑ってごめん!いねーモンとか考えててごめん!!アレ?座敷童子って金縛りになるんだっけ?いや分かんねーけどォ!体動かねェのはやばい!!誰か、助けてェェェ!!)」
冷や汗ダラダラ、カッと見開いた目で天井を見つめ続けると目の前に、
「うわー!若いのに白髪!若白髪多すぎない?この人?実はおじいさんなんかな?」
と色白な若い女が出てきた。
「ギャーーーーーーー!!(高音)」
「わっ!!あれ、おじいさん私が見えるの?」
「誰がおじいさんじゃボケェ!!まだ20代だァァ!!」
思わず出た叫び声とツッコミのおかげか、動かなかった体が動いた。ツッコミに怯んだ座敷童子がおずおずと俺を見る。
「…えーと。あの、お兄さん?私が見えるの…?」
「えーと……見えてる…え?ガチで座敷童子?オメーが?」
「あっ、はい、座敷童子やらしてもらってます鏡華と言います……」
「……」
「……」
お互い正座で無言のまま向かい合う。
「……いや」
「?どーしたのお兄さん?」
「童子って見た目じゃねェだろーがァァァ!!普通に大人じゃねーか!!部屋と見た目のギャップがすげェよ!もはや女児趣味のアラサーの部屋に見えてきたわ!!」
どう見ても座敷童子じゃなく、座敷『女郎』だろと言いたくなる見た目の鏡華。キョトンと首を傾げる様子に、額には青筋が浮き、口角と眉尻が上がった。
(なんなんだコイツ……!!)
……このあと、なんやかんやあって鏡華が万事屋に引越しするのだが、それはもう少し先の話らしい。
