#15 進捗は聞くものじゃない待つものですので何卒どうか
空欄の場合「鏡華」になります。
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◇◇
「なんだい君たちは?」
編笠を被った2人の男が小雨が降る中、剣の名家・柳生家の門を叩いた。
「入門希望者?あのォ悪いけどここ柳生家だからさァ、けっこう由緒正しい家柄だからセレブじゃないとちょっと……」
「それとも何、道場破りとか言わないよねまさか。やめといた方がいいよ。今ウチさァ《柳生四天王》っていう猛者がいて……」
見るからにボンボンそうな男たちが、編笠の男たちを嘲笑うかのように話しかける。その言葉を受けて編笠たちはニィと口角を上げた。
「いやいや」
「道場破りなんてそんな物騒な」
そう言った次の瞬間には、編笠たちがボンボンたちを蹴飛ばしていた。その衝撃で柳生家の門が開いた。
「くっ……くせ者ォォォ!!」
門が蹴破られたのを受けて柳生流門下の男たちがワアアと大勢やってきた。そして編笠たちを取り囲む。
「何奴!?ここを柳生家と知っての狼藉か!!」
男たちが編笠たちを睨みつける。編笠たちは頭上のそれに手をかけたかと思うと、小雨が降るのも構わずバッと脱ぎ捨てた。
「我は天堂無心流 恒道館道場が当主、志村新八!!」
「そして俺はその門下、悟罹羅 勲!!」
編笠の男たちは新八と近藤であった。新八が男たちに向かって声高に言葉を発する。
「天下の柳生流に決闘を申し込まんと参上つかまつった!柳生流の看板などに興味は無い!だが……姉上を返せェェェ!!」
「お妙さんを返せェェ!!」
そう叫んで2人は携えていた木刀で、男たちをバッタバッタとなぎ倒していく。だが流石に数の優位で勝る柳生流門下たちが、2人をぐるりと取り囲んだ。新八と近藤は「ぐっ」と苦い顔をして多人数に対峙したのだった。
◇◇
新八と近藤が柳生家の門を蹴破り、その門下たちに向かって決闘の申し込みの口上をしている頃、門近くの階段下ではまたもや編笠を被った男たちと傘を差した少女、そして黒のフードを目深に被った女がいた。
「「「「「………………」」」」」
編笠の男と傘を差した少女、そして編笠の男2人とフードの女が2:3で向かい合う。お互い顔が見えないため無言だったが、フードの女が「アレ?」と間の抜けた声を出した。
「銀時じゃね?」
「あ?……鏡華じゃねーか」
2人がフードと編笠をあげてお互いの顔を見る。鏡華が口火を切ったのをキッカケに、残りのメンツも口を開いた。
「ンだよ、見たことある気に食わねェ着物だと思ったら、テメーか万事屋」
「クソガキ、何しに来たアル?ココにはテメーが好きそうなブランコは無いネ」
「テメーこそ何しに来たんでィ。酢昆布食べ放題会場はここにゃねーぞ」
「あんたら、顔合わせて早々に喧嘩売り合うんじゃねーよ」
メンチを切り合う4人に鏡華が呆れながら宥める。4人は舌打ちを打ちながら一旦離れた。
「銀時たちはなんでココに?私らは近藤さんがココに居るだろうと思って来たんだけど」
「俺らも似たようなモンよ。新八が思い詰めてたもんでねェ」
「思い詰めてた?」
鏡華が難しい顔をしながら聞き返す。眉を八の字にした神楽が口を開いた。
「……アネゴ、泣いてここに行ったんだヨ。何か無理してんだヨ。じゃなきゃ、結婚っていい事なのに、あのアネゴが泣くはずが無いんだヨ」
神楽が寂しそうな声で話す。幼なじみの許嫁と結婚なんて目出度いことじゃないかと思っていたが一転、気丈なお妙が泣くような事なら話が変わってくる。
「……そうだね神楽ちゃん、結婚ってのは最初と最後は笑ってなきゃおかしいからねェ。新八くんも不安になるよねそりゃ」
「アイツはシスコンだからなァ」
シスコンかァ、と鏡華が呟く。そして土方たちの方も見ると持ってきた木刀に手を添えた。
「とりあえず目的は一緒ってことでイイね?じゃあ乗り込もうか」
そう言って4人にニッと微笑みかける鏡華。「何オメーが仕切ってんだよ」と銀時がツッコみながら、全員で階段を駆け上がって行った。
◇◇
そして先程新八たちが取り囲まれた場面に戻る。柳生流門下の男たちが声を荒らげていた。
「賊めェェ!!斬れェェ!たった2人だ!囲んで斬り捨ててしまえ!!」
背中合わせで剣を構える新八と近藤に男たちが斬り掛かろうとした時、ドサァ!と人が倒れる音がした。新八たちと男たちが人が倒れた方を急いで向くと、そこには木刀で斬りかかった後の体勢をとる編笠の男と、同じく編笠や傘などで顔を隠した男女4人が居た。
「なっ……なんだ貴様ら!?」
男たちが驚きの声を上げる。体勢を直した男が編笠に手をかけた。
「わりーな。2人じゃねェ」
聞きなれた低い声。誰にも言わずここに来たのに、何故、彼らがここに居るのか。混乱している、でも――来てくれたんだと、新八の心臓が素直な拍動を打った。
「新八ぃ、今日から俺らも門下だ。なんだっけ?天然パーマ流?」
「違う違う、天堂無心流。ってなんで私の方が覚えてんの」
編笠を放り投げる銀時にフードを外した鏡華がツッコんだ。続いて土方、沖田も編笠を外し、神楽は傘を畳んで肩に担いだ。
「銀さん!!神楽ちゃん!!」
「お前ら!!」
小雨が降り続く柳生家。まさかの助っ人たちの登場に驚きが隠せない新八と近藤。そして銀時と久々の再会ということにハッと気づいた鏡華が、人知れず耳を赤らめていたのだった。
16話へ続く
「なんだい君たちは?」
編笠を被った2人の男が小雨が降る中、剣の名家・柳生家の門を叩いた。
「入門希望者?あのォ悪いけどここ柳生家だからさァ、けっこう由緒正しい家柄だからセレブじゃないとちょっと……」
「それとも何、道場破りとか言わないよねまさか。やめといた方がいいよ。今ウチさァ《柳生四天王》っていう猛者がいて……」
見るからにボンボンそうな男たちが、編笠の男たちを嘲笑うかのように話しかける。その言葉を受けて編笠たちはニィと口角を上げた。
「いやいや」
「道場破りなんてそんな物騒な」
そう言った次の瞬間には、編笠たちがボンボンたちを蹴飛ばしていた。その衝撃で柳生家の門が開いた。
「くっ……くせ者ォォォ!!」
門が蹴破られたのを受けて柳生流門下の男たちがワアアと大勢やってきた。そして編笠たちを取り囲む。
「何奴!?ここを柳生家と知っての狼藉か!!」
男たちが編笠たちを睨みつける。編笠たちは頭上のそれに手をかけたかと思うと、小雨が降るのも構わずバッと脱ぎ捨てた。
「我は天堂無心流 恒道館道場が当主、志村新八!!」
「そして俺はその門下、
編笠の男たちは新八と近藤であった。新八が男たちに向かって声高に言葉を発する。
「天下の柳生流に決闘を申し込まんと参上つかまつった!柳生流の看板などに興味は無い!だが……姉上を返せェェェ!!」
「お妙さんを返せェェ!!」
そう叫んで2人は携えていた木刀で、男たちをバッタバッタとなぎ倒していく。だが流石に数の優位で勝る柳生流門下たちが、2人をぐるりと取り囲んだ。新八と近藤は「ぐっ」と苦い顔をして多人数に対峙したのだった。
◇◇
新八と近藤が柳生家の門を蹴破り、その門下たちに向かって決闘の申し込みの口上をしている頃、門近くの階段下ではまたもや編笠を被った男たちと傘を差した少女、そして黒のフードを目深に被った女がいた。
「「「「「………………」」」」」
編笠の男と傘を差した少女、そして編笠の男2人とフードの女が2:3で向かい合う。お互い顔が見えないため無言だったが、フードの女が「アレ?」と間の抜けた声を出した。
「銀時じゃね?」
「あ?……鏡華じゃねーか」
2人がフードと編笠をあげてお互いの顔を見る。鏡華が口火を切ったのをキッカケに、残りのメンツも口を開いた。
「ンだよ、見たことある気に食わねェ着物だと思ったら、テメーか万事屋」
「クソガキ、何しに来たアル?ココにはテメーが好きそうなブランコは無いネ」
「テメーこそ何しに来たんでィ。酢昆布食べ放題会場はここにゃねーぞ」
「あんたら、顔合わせて早々に喧嘩売り合うんじゃねーよ」
メンチを切り合う4人に鏡華が呆れながら宥める。4人は舌打ちを打ちながら一旦離れた。
「銀時たちはなんでココに?私らは近藤さんがココに居るだろうと思って来たんだけど」
「俺らも似たようなモンよ。新八が思い詰めてたもんでねェ」
「思い詰めてた?」
鏡華が難しい顔をしながら聞き返す。眉を八の字にした神楽が口を開いた。
「……アネゴ、泣いてここに行ったんだヨ。何か無理してんだヨ。じゃなきゃ、結婚っていい事なのに、あのアネゴが泣くはずが無いんだヨ」
神楽が寂しそうな声で話す。幼なじみの許嫁と結婚なんて目出度いことじゃないかと思っていたが一転、気丈なお妙が泣くような事なら話が変わってくる。
「……そうだね神楽ちゃん、結婚ってのは最初と最後は笑ってなきゃおかしいからねェ。新八くんも不安になるよねそりゃ」
「アイツはシスコンだからなァ」
シスコンかァ、と鏡華が呟く。そして土方たちの方も見ると持ってきた木刀に手を添えた。
「とりあえず目的は一緒ってことでイイね?じゃあ乗り込もうか」
そう言って4人にニッと微笑みかける鏡華。「何オメーが仕切ってんだよ」と銀時がツッコみながら、全員で階段を駆け上がって行った。
◇◇
そして先程新八たちが取り囲まれた場面に戻る。柳生流門下の男たちが声を荒らげていた。
「賊めェェ!!斬れェェ!たった2人だ!囲んで斬り捨ててしまえ!!」
背中合わせで剣を構える新八と近藤に男たちが斬り掛かろうとした時、ドサァ!と人が倒れる音がした。新八たちと男たちが人が倒れた方を急いで向くと、そこには木刀で斬りかかった後の体勢をとる編笠の男と、同じく編笠や傘などで顔を隠した男女4人が居た。
「なっ……なんだ貴様ら!?」
男たちが驚きの声を上げる。体勢を直した男が編笠に手をかけた。
「わりーな。2人じゃねェ」
聞きなれた低い声。誰にも言わずここに来たのに、何故、彼らがここに居るのか。混乱している、でも――来てくれたんだと、新八の心臓が素直な拍動を打った。
「新八ぃ、今日から俺らも門下だ。なんだっけ?天然パーマ流?」
「違う違う、天堂無心流。ってなんで私の方が覚えてんの」
編笠を放り投げる銀時にフードを外した鏡華がツッコんだ。続いて土方、沖田も編笠を外し、神楽は傘を畳んで肩に担いだ。
「銀さん!!神楽ちゃん!!」
「お前ら!!」
小雨が降り続く柳生家。まさかの助っ人たちの登場に驚きが隠せない新八と近藤。そして銀時と久々の再会ということにハッと気づいた鏡華が、人知れず耳を赤らめていたのだった。
16話へ続く
