#11.5 〜幕間〜恋とそうめん流しは夏の空
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「そろそろ素麺来るかも!!ザルの準備!!」
辰巳の給水が間に合ったおかげで、そうめん流しを無事続けることができた。そして、流し始めてから10分が経とうとしている。鏡華は万事屋のザルを借りると、急いで流し台の先端へと向かった。鏡華に続いて認定員の川崎、そして万事屋3人組も向かう。
「素麺来るアルか?」
「途中で引っかかってなければね……」
神楽の問いかけに新八が返事をした。鏡華がザルを持ち、流し台の先端で素麺を待ち構える。今のところザルに落ちてくるのは水だけである。その様子を4人が神妙な面持ちで見る。さらにその様子を民衆が見守る。
「素麺が来たら、神楽ちゃん先に食べていいよ」
「マジでか!ヒャッホゥ!」
「オイ、8kmも流れてくんだぞ?ぜってーふやけてんだろ。食いてェかソレ?」
「あ!ちょっと!3人とも!素麺!素麺流れてきましたよ!!」
ザルを見ながら話していた3人に、新八が興奮気味に声を荒げる。ザルをよく見ると一本、確かに素麺が流れてきている。
「キタ!キタキタ!!今からどんどん流れてくるはず!!」
鏡華も興奮して大きな声が出た。そして鏡華の読み通り、次々と素麺が流れてきた。4人の口から「おおー!!」と感動の声が上がる。
「どんどん来るアル!もう食べていいアルか?」
「まだダメ!川崎さんに確認してもらわないとだから!もうちょっと待って!」
そう言ってる間にも次々と素麺が流れてくる。そして、素麺が流れてくるのが止まったところで到達した素麺の計量をする。
「頼む25g超えてくれ、頼む……!」
「あの見た目は25g以上あンじゃね?大丈夫だろ」
お祈りタイムの時間である。緊張した面持ちで両手をぎゅっと握る鏡華と、冷静に答える銀時。認定員の川崎が素麺の計量を終え、鏡華の方を見た。
「到達した素麺は82gありました。そしてこれは、食べれますk」
「食べるアル!」
川崎が尋ねる前に、神楽がどこから持ってきたのか箸と麺つゆが入った器を既に持っていた。そしてそう言うやいなや、神楽は素麺をペロリと平らげたのである。
「美味いアル〜!おかわり!」
満面の笑みで素麺を食べた神楽の様子を見て、川崎がニコリと微笑んだ。
「……ちゃんと食べれますね。では判定をします。……ギ〇ス新記録、見事達成です!」
民衆から「うおおおおお!!」と大歓声が上がる!鏡華の横にいる新八と神楽が「やったー!!」とハイタッチを交わしていた。
一方、企画者である鏡華はというと、意外にもポカンとした顔をしている。心ここに在らずという感じだ。
「オイ、オメーが望んでたギネ〇記録だぞ?もっと喜べよ」
銀時が鏡華の顔を覗き込んで話しかける。だが、鏡華は「うん……」と小さく答えるだけで表情が変わらない。
「?鏡華?」
「…………あ!とりあえず、ギ〇ス認定してもらったので、このままそうめん流し大会始めます!!じゃんじゃん流すので、みなさん好きなところで取って食べてくださーい!!」
鏡華はそう言うと、万事屋の階段を急いで上がっていった。民衆が各々持ってきた箸と器を持って、流し台の周りに集まり始める。人混みをかき分け、銀時も慌てて鏡華のあとを追いかける。
「オイ、鏡華、どうしたよ?急にオメーらしく無くなったじゃねーか」
追いついた銀時が素麺を次々に流す鏡華に話しかける。鏡華は銀時の方を見ずに、ポツリポツリと話し始めた。
「なんかね……全然実感ねェの。必死こいて竹切り出して、あんたたちと流し台作って組み立てて、そうめん茹でて、土方くんたちに頼んで水持ってきてもらって、ちょっとトラブルもあって……で、ギネ〇新記録よ?なんかドラマ過ぎない?実感湧かねー」
鏡華の思いを聞いた銀時は、頭をボリボリとかいてハァーと大きなため息をついた。
「なんだ、そんなことかよ。何事かと思ったわ」
そうめんを流す鏡華の横にドカッと銀時が座る。目の前では、宇宙一長いそうめん流しを楽しむたくさんの人の声と、夏を象徴する蝉の声が大合唱して聞こえてくる。
「昔から望んでた、ギ〇ス記録達成オメデトー鏡華。いい夏の思い出ができたんじゃねーの?」
鏡華を見上げながら銀時が微笑む。その顔に釣られ、鏡華もやっと微笑んだ。
「……ありがとう銀時。最高の夏になったわ。あんたのおかげで超楽しかった。それに、」
ここまで言いかけて、鏡華は言葉を止めた。
「それに?なんだよ」
銀時が不思議そうに聞き返すが「なんでもない」と返す鏡華。微笑むだけで話さない鏡華に銀時は頭に『?』を浮かべていた。
―――出来なかった青春を、一番やりたかった人達とできて……私は本当に幸せ者だ。
心の中でそう呟き、愛おしそうに鏡華は銀時を見つめた。
「あ、素麺食べる?」
「おう、貰うわ」
鏡華が銀時に素麺をザルにとって渡す。それをさっと麺つゆに潜らせズズズッとすする銀時。
「……うん、うめェな。夏の味がする」
銀時はそう呟いてズルズルと続けてそうめんを食べ進める。鏡華も素麺を流しながら、時々自分もすする。
青い空に白い入道雲。夏真っ盛りの都会の熱い風が万事屋を通り抜け、窓にかけてある風鈴が、チリンと軽やかな音を鳴らしていた。
幕間〜完〜(おまけもあるよ!)
辰巳の給水が間に合ったおかげで、そうめん流しを無事続けることができた。そして、流し始めてから10分が経とうとしている。鏡華は万事屋のザルを借りると、急いで流し台の先端へと向かった。鏡華に続いて認定員の川崎、そして万事屋3人組も向かう。
「素麺来るアルか?」
「途中で引っかかってなければね……」
神楽の問いかけに新八が返事をした。鏡華がザルを持ち、流し台の先端で素麺を待ち構える。今のところザルに落ちてくるのは水だけである。その様子を4人が神妙な面持ちで見る。さらにその様子を民衆が見守る。
「素麺が来たら、神楽ちゃん先に食べていいよ」
「マジでか!ヒャッホゥ!」
「オイ、8kmも流れてくんだぞ?ぜってーふやけてんだろ。食いてェかソレ?」
「あ!ちょっと!3人とも!素麺!素麺流れてきましたよ!!」
ザルを見ながら話していた3人に、新八が興奮気味に声を荒げる。ザルをよく見ると一本、確かに素麺が流れてきている。
「キタ!キタキタ!!今からどんどん流れてくるはず!!」
鏡華も興奮して大きな声が出た。そして鏡華の読み通り、次々と素麺が流れてきた。4人の口から「おおー!!」と感動の声が上がる。
「どんどん来るアル!もう食べていいアルか?」
「まだダメ!川崎さんに確認してもらわないとだから!もうちょっと待って!」
そう言ってる間にも次々と素麺が流れてくる。そして、素麺が流れてくるのが止まったところで到達した素麺の計量をする。
「頼む25g超えてくれ、頼む……!」
「あの見た目は25g以上あンじゃね?大丈夫だろ」
お祈りタイムの時間である。緊張した面持ちで両手をぎゅっと握る鏡華と、冷静に答える銀時。認定員の川崎が素麺の計量を終え、鏡華の方を見た。
「到達した素麺は82gありました。そしてこれは、食べれますk」
「食べるアル!」
川崎が尋ねる前に、神楽がどこから持ってきたのか箸と麺つゆが入った器を既に持っていた。そしてそう言うやいなや、神楽は素麺をペロリと平らげたのである。
「美味いアル〜!おかわり!」
満面の笑みで素麺を食べた神楽の様子を見て、川崎がニコリと微笑んだ。
「……ちゃんと食べれますね。では判定をします。……ギ〇ス新記録、見事達成です!」
民衆から「うおおおおお!!」と大歓声が上がる!鏡華の横にいる新八と神楽が「やったー!!」とハイタッチを交わしていた。
一方、企画者である鏡華はというと、意外にもポカンとした顔をしている。心ここに在らずという感じだ。
「オイ、オメーが望んでたギネ〇記録だぞ?もっと喜べよ」
銀時が鏡華の顔を覗き込んで話しかける。だが、鏡華は「うん……」と小さく答えるだけで表情が変わらない。
「?鏡華?」
「…………あ!とりあえず、ギ〇ス認定してもらったので、このままそうめん流し大会始めます!!じゃんじゃん流すので、みなさん好きなところで取って食べてくださーい!!」
鏡華はそう言うと、万事屋の階段を急いで上がっていった。民衆が各々持ってきた箸と器を持って、流し台の周りに集まり始める。人混みをかき分け、銀時も慌てて鏡華のあとを追いかける。
「オイ、鏡華、どうしたよ?急にオメーらしく無くなったじゃねーか」
追いついた銀時が素麺を次々に流す鏡華に話しかける。鏡華は銀時の方を見ずに、ポツリポツリと話し始めた。
「なんかね……全然実感ねェの。必死こいて竹切り出して、あんたたちと流し台作って組み立てて、そうめん茹でて、土方くんたちに頼んで水持ってきてもらって、ちょっとトラブルもあって……で、ギネ〇新記録よ?なんかドラマ過ぎない?実感湧かねー」
鏡華の思いを聞いた銀時は、頭をボリボリとかいてハァーと大きなため息をついた。
「なんだ、そんなことかよ。何事かと思ったわ」
そうめんを流す鏡華の横にドカッと銀時が座る。目の前では、宇宙一長いそうめん流しを楽しむたくさんの人の声と、夏を象徴する蝉の声が大合唱して聞こえてくる。
「昔から望んでた、ギ〇ス記録達成オメデトー鏡華。いい夏の思い出ができたんじゃねーの?」
鏡華を見上げながら銀時が微笑む。その顔に釣られ、鏡華もやっと微笑んだ。
「……ありがとう銀時。最高の夏になったわ。あんたのおかげで超楽しかった。それに、」
ここまで言いかけて、鏡華は言葉を止めた。
「それに?なんだよ」
銀時が不思議そうに聞き返すが「なんでもない」と返す鏡華。微笑むだけで話さない鏡華に銀時は頭に『?』を浮かべていた。
―――出来なかった青春を、一番やりたかった人達とできて……私は本当に幸せ者だ。
心の中でそう呟き、愛おしそうに鏡華は銀時を見つめた。
「あ、素麺食べる?」
「おう、貰うわ」
鏡華が銀時に素麺をザルにとって渡す。それをさっと麺つゆに潜らせズズズッとすする銀時。
「……うん、うめェな。夏の味がする」
銀時はそう呟いてズルズルと続けてそうめんを食べ進める。鏡華も素麺を流しながら、時々自分もすする。
青い空に白い入道雲。夏真っ盛りの都会の熱い風が万事屋を通り抜け、窓にかけてある風鈴が、チリンと軽やかな音を鳴らしていた。
幕間〜完〜(おまけもあるよ!)
