#10 君が君であるために
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「2時17分。公務執行妨害で逮捕。」
ガチャリと3個分の手錠の音が鳴った。万事屋3人組の手首に、銀色に輝く輪が嵌められている。
「「「え、マジで?」」」
バンの後部座席に手錠をかけられた万屋3人組が座り、前の座席に近藤と土方が座っている。鏡華は沖田たちと外に出て車内の様子を見ていた。
「そりゃーないんじゃないの!?公務執行妨害って、俺たちが何したってよ?」
「うるせェェェ!!パレードの邪魔しただろーが!!」
銀時と土方の声がバンの外まで響く。ハァ…と鏡華がため息をついた。
「泉さん、アンタまこっちゃんの正体が旦那たちって、いつから気づいてたんでさァ?」
横にいる沖田が鏡華に問いかける。
「あぁ……さっき公園で待ってる間にたまたま会ってさァ……」
「よく分かりやしたね?見た目あんななのに。」
「え?声で分かんない?」
「普通分からねーっすよ……」
―――それはアンタだから分かったんすね、という言葉が浮かんだが、沖田は飲み込んでフッと笑った。なんで分からないのか不思議な鏡華は、キョトンとした顔をしていた。
車からは相変わらず銀時たちと土方たちの声が聞こえてくる。聞き耳を立ててみると、お通に雇われた経緯を話しているようだ。……信じてもらえていないみたいだが。
バンの窓が開き、土方がフーと煙を吐いた。
「チッ……オイ総悟、一日局長は?」
「それが……先程からとんと姿が見えやせんぜ。どこ行っちまったんだ……」
キョロキョロと沖田が周りを見渡す。そこに「察しろよ」と近藤が口を挟んできた。
「女の子が黙っていなくなるといったらウンコ的なものに決まってるだろ。さらっと流せ、そんなんだからお前たちはモテないんだ。」
「そうか。アンタがモテない理由がわかった。」
近藤のデリカシーのない発言に土方が真顔でツッコんだ。その2人の間から血走った目をした新八が割り込む。
「失礼なことを言うなっ!!お通ちゃんはオナラもしないしウンコもしない!!全部かわいい卵で出てくるんだ!!ウズラみたいな!」
「それで純情が保たれたと思ってんの!?かえって卑猥だぞ!」
新八のさすがにキモすぎる発言に、お妙のストーカーであるはずの近藤もツッコむ。彼も自分のことは棚に上げている。ギャーギャーと2人が言い争う中、土方の携帯がピルルルと鳴った。
「ハイ。……なんだ山崎か。今忙しい、切るぞ。」
ピッと通話を切り、土方は煙草に火をつけた。
「……山崎ですかィ。確か連続婦女誘拐の方洗ってんでしたっけ。お通ちゃんのサイン欲しがってましたぜ。」
沖田が土方に話しかける。「心配いらねー」と土方は自身が書いたお通のサインを沖田に見せた。
一方で、そういえば山崎の姿を見ていなかったなと鏡華はようやく気付いた。
「連続婦女誘拐なんてのが起こってんの。物騒だねェ。」
「あぁ、若ェ女ばっかり狙う気色悪ィヤマだよ全く。それよりあの小娘どこ行ったんだ?」
近藤が呼んだ一日局長を小娘呼ばわりして……と土方に呆れる鏡華。パレードで歩きながら沖田が話す。
「案外、お通ちゃんも目を離したスキに攫われちまったんじゃないですかィ?不思議とあの事件、真選組の管轄でばかり起きやがるんでさァ。」
「冗談じゃねーよ。俺たちの目の前でんな事が起きたら、今度こそ真選組はおしまいだ。」
煙を吐きながらそう話す土方。鏡華がフワフワと漂う煙を見ながら歩いていると、いきなり腕を引かれ一気に建物の間に連れ込まれた。
「な……!?」
隣を一緒に歩いていた沖田も、すぐ近くにいた土方も他の隊士にも気取らせず、あっという間に鏡華を連れ去った人物に、流石の鏡華も驚きの表情が隠せない。その人物の顔を見ようにも、後ろで手を掴まれ首元には短刀を突きつけられている。
「騒ぐな。よもや真選組に他にも女が居るとはな。丁度いい、お前も人質として来てもらおう。」
鏡華を掴まえる人物は、いたく平静な口ぶりで話すと彼女の両手を縄で縛り上げた。
―――もしかしてコイツ、山崎さんが洗ってるヤマのヤツか……?
鏡華は冷静になり状況を確認した上で、大人しくコイツらに連れていかれることにした。コイツをぶちのめすことは簡単だが、もしかしたら行く先にお通がいるかもしれない。そう考え、人攫いに担がられたのだった。
「あり?泉さんは?」
その頃、一緒に歩いていた沖田が鏡華が居なくなったことに気づいた。
「あ?泉も小便か?アイツはせめて断ってからトイレ行けよな。」
「あの人はトイレ行く時ァちゃんと言うタイプでしょーよ。だからモテねーんですよ土方クソヤロー。」
「副長ォォ!いました!あそこ!!」
土方と沖田がやり取りしてる最中に、突然1人の隊士が大声で指を指した。指さした先は、建物につけられている大型ディスプレイだった。そこから何やら声が聞こえてくる。
『諸君は本当に、真選組がこの江戸の平和を護るに足る存在だと思うか!?否!奴らは脆弱で、ただ税金を無駄に消費する怠け者である!』
画面には包帯で口元を隠し、僧兵のような格好で槍を持つ人物と、縄で縛られたお通、その後ろに誘拐された少女たちとそれを包囲する男たちが映っていた。
『その証拠に我らは奴らの前から、容易く一日局長を拉致することに成功した!ここに居並ぶ少女たち、そしてこの寺門通が奴らの無能ぶりを示す何よりの証拠である!』
そしてェ!と更にその人物が話を続け、なんと鏡華が縛られた状態で登場した。
『さらに我々は、愚かにもパレードを続ける奴らから、もう一人拉致することに成功した!拉致されていたことにも気づかない、真選組は真にカスである!そしてこれを従える幕府もカスだ!この世界は腐り切っている!それを我らで変えようではないか!』
この放送をバンから凄まじい形相で近藤と新八と銀時が、呆けた顔で神楽と土方が、そして沖田が「あっちゃー」と声を出しながら見ていたのであった。
ガチャリと3個分の手錠の音が鳴った。万事屋3人組の手首に、銀色に輝く輪が嵌められている。
「「「え、マジで?」」」
バンの後部座席に手錠をかけられた万屋3人組が座り、前の座席に近藤と土方が座っている。鏡華は沖田たちと外に出て車内の様子を見ていた。
「そりゃーないんじゃないの!?公務執行妨害って、俺たちが何したってよ?」
「うるせェェェ!!パレードの邪魔しただろーが!!」
銀時と土方の声がバンの外まで響く。ハァ…と鏡華がため息をついた。
「泉さん、アンタまこっちゃんの正体が旦那たちって、いつから気づいてたんでさァ?」
横にいる沖田が鏡華に問いかける。
「あぁ……さっき公園で待ってる間にたまたま会ってさァ……」
「よく分かりやしたね?見た目あんななのに。」
「え?声で分かんない?」
「普通分からねーっすよ……」
―――それはアンタだから分かったんすね、という言葉が浮かんだが、沖田は飲み込んでフッと笑った。なんで分からないのか不思議な鏡華は、キョトンとした顔をしていた。
車からは相変わらず銀時たちと土方たちの声が聞こえてくる。聞き耳を立ててみると、お通に雇われた経緯を話しているようだ。……信じてもらえていないみたいだが。
バンの窓が開き、土方がフーと煙を吐いた。
「チッ……オイ総悟、一日局長は?」
「それが……先程からとんと姿が見えやせんぜ。どこ行っちまったんだ……」
キョロキョロと沖田が周りを見渡す。そこに「察しろよ」と近藤が口を挟んできた。
「女の子が黙っていなくなるといったらウンコ的なものに決まってるだろ。さらっと流せ、そんなんだからお前たちはモテないんだ。」
「そうか。アンタがモテない理由がわかった。」
近藤のデリカシーのない発言に土方が真顔でツッコんだ。その2人の間から血走った目をした新八が割り込む。
「失礼なことを言うなっ!!お通ちゃんはオナラもしないしウンコもしない!!全部かわいい卵で出てくるんだ!!ウズラみたいな!」
「それで純情が保たれたと思ってんの!?かえって卑猥だぞ!」
新八のさすがにキモすぎる発言に、お妙のストーカーであるはずの近藤もツッコむ。彼も自分のことは棚に上げている。ギャーギャーと2人が言い争う中、土方の携帯がピルルルと鳴った。
「ハイ。……なんだ山崎か。今忙しい、切るぞ。」
ピッと通話を切り、土方は煙草に火をつけた。
「……山崎ですかィ。確か連続婦女誘拐の方洗ってんでしたっけ。お通ちゃんのサイン欲しがってましたぜ。」
沖田が土方に話しかける。「心配いらねー」と土方は自身が書いたお通のサインを沖田に見せた。
一方で、そういえば山崎の姿を見ていなかったなと鏡華はようやく気付いた。
「連続婦女誘拐なんてのが起こってんの。物騒だねェ。」
「あぁ、若ェ女ばっかり狙う気色悪ィヤマだよ全く。それよりあの小娘どこ行ったんだ?」
近藤が呼んだ一日局長を小娘呼ばわりして……と土方に呆れる鏡華。パレードで歩きながら沖田が話す。
「案外、お通ちゃんも目を離したスキに攫われちまったんじゃないですかィ?不思議とあの事件、真選組の管轄でばかり起きやがるんでさァ。」
「冗談じゃねーよ。俺たちの目の前でんな事が起きたら、今度こそ真選組はおしまいだ。」
煙を吐きながらそう話す土方。鏡華がフワフワと漂う煙を見ながら歩いていると、いきなり腕を引かれ一気に建物の間に連れ込まれた。
「な……!?」
隣を一緒に歩いていた沖田も、すぐ近くにいた土方も他の隊士にも気取らせず、あっという間に鏡華を連れ去った人物に、流石の鏡華も驚きの表情が隠せない。その人物の顔を見ようにも、後ろで手を掴まれ首元には短刀を突きつけられている。
「騒ぐな。よもや真選組に他にも女が居るとはな。丁度いい、お前も人質として来てもらおう。」
鏡華を掴まえる人物は、いたく平静な口ぶりで話すと彼女の両手を縄で縛り上げた。
―――もしかしてコイツ、山崎さんが洗ってるヤマのヤツか……?
鏡華は冷静になり状況を確認した上で、大人しくコイツらに連れていかれることにした。コイツをぶちのめすことは簡単だが、もしかしたら行く先にお通がいるかもしれない。そう考え、人攫いに担がられたのだった。
「あり?泉さんは?」
その頃、一緒に歩いていた沖田が鏡華が居なくなったことに気づいた。
「あ?泉も小便か?アイツはせめて断ってからトイレ行けよな。」
「あの人はトイレ行く時ァちゃんと言うタイプでしょーよ。だからモテねーんですよ土方クソヤロー。」
「副長ォォ!いました!あそこ!!」
土方と沖田がやり取りしてる最中に、突然1人の隊士が大声で指を指した。指さした先は、建物につけられている大型ディスプレイだった。そこから何やら声が聞こえてくる。
『諸君は本当に、真選組がこの江戸の平和を護るに足る存在だと思うか!?否!奴らは脆弱で、ただ税金を無駄に消費する怠け者である!』
画面には包帯で口元を隠し、僧兵のような格好で槍を持つ人物と、縄で縛られたお通、その後ろに誘拐された少女たちとそれを包囲する男たちが映っていた。
『その証拠に我らは奴らの前から、容易く一日局長を拉致することに成功した!ここに居並ぶ少女たち、そしてこの寺門通が奴らの無能ぶりを示す何よりの証拠である!』
そしてェ!と更にその人物が話を続け、なんと鏡華が縛られた状態で登場した。
『さらに我々は、愚かにもパレードを続ける奴らから、もう一人拉致することに成功した!拉致されていたことにも気づかない、真選組は真にカスである!そしてこれを従える幕府もカスだ!この世界は腐り切っている!それを我らで変えようではないか!』
この放送をバンから凄まじい形相で近藤と新八と銀時が、呆けた顔で神楽と土方が、そして沖田が「あっちゃー」と声を出しながら見ていたのであった。
