#2 大抵の事は飲めば解決する
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◇◇
夕方18時頃。スナックお登勢の女将―――お登勢が外に出て暖簾を上げていた。日が落ち始め、代わりに店の灯りがポツポツと点き始める。これからこの街がお天道様に負けないぐらい明るくなる。様々な色が混ざり合うこの街の、この時間がお登勢は特に好きだった。
―――そういえば今日は珍しく銀時が、『人が自転車で来るから置かせてやってくれ』なんてわざわざ言ってきたね。
とお登勢は思い出した。この時間にわざわざ自転車でこの街に来ようというのも珍しい。飲まないで帰るつもりかね、なんてことを思いながら店に戻ろうとした時だった。
「あ、すみません、万事屋さんの大家さんですか?」
お登勢は自転車に乗った女に声をかけられた。歳は20代後半ぐらいか。もしかしてだが……
「あんた、もしかして銀時に用事かい?」
「あ、そうです。今日飲みの約束してて。自転車置かせて貰えるって聞いたんですけど……」
やっぱりそうか。この女が銀時が珍しく気を回す相手か。見た目スポーツマンな感じだが、どういう関係なんだろうか。お登勢は少し気になったが、人のあれこれに突っ込むのもヤボだなと、聞くのはやめた。
「ああ、いいよ。そこの通路の奥にヤツのバイクが停めてるから、そこに一緒に停めてくんな」
「あ、ありがとうございます」
鏡華は礼を言うと、自転車を置きに通路の奥へ向かった。大きく『銀』と書かれた自己主張の強いスクーターを見つけ、その横に自転車を停めた。
通路から出てくると店の前にはタバコをふかすお登勢がいた。
「銀時なら店にいると思うよ。なんだか知らないけど、さっきからドタバタしてるせいでこっちもうるさくてかなわないんだよ。早く連れてっておくれ」
お登勢はそう言うと2階を親指で指さした。鏡華は「すみません……」と答えると階段をあがりチャイムを押した。
ピンポーンと音が鳴るが、中が騒がしいせいかなかなか人が出てこない。気づいていないんだろうか?と鏡華は再びチャイムを押した。数秒待つがまだ出てこない。イラッとした鏡華はチャイムを連打した。すると勢いよく走ってくる音が聞こえ、
「うるせェェェェ!!こちとらデート服選ぶのに必死なんじゃァァァ!!」
と叫びながら銀時が玄関の扉を蹴破って出てきた。無論、玄関の前にいた鏡華は扉に突き刺さる。そしてそれを見た銀時の顔が、みるみる青ざめていったのは、もちろん言うまでもなかった。
夕方18時頃。スナックお登勢の女将―――お登勢が外に出て暖簾を上げていた。日が落ち始め、代わりに店の灯りがポツポツと点き始める。これからこの街がお天道様に負けないぐらい明るくなる。様々な色が混ざり合うこの街の、この時間がお登勢は特に好きだった。
―――そういえば今日は珍しく銀時が、『人が自転車で来るから置かせてやってくれ』なんてわざわざ言ってきたね。
とお登勢は思い出した。この時間にわざわざ自転車でこの街に来ようというのも珍しい。飲まないで帰るつもりかね、なんてことを思いながら店に戻ろうとした時だった。
「あ、すみません、万事屋さんの大家さんですか?」
お登勢は自転車に乗った女に声をかけられた。歳は20代後半ぐらいか。もしかしてだが……
「あんた、もしかして銀時に用事かい?」
「あ、そうです。今日飲みの約束してて。自転車置かせて貰えるって聞いたんですけど……」
やっぱりそうか。この女が銀時が珍しく気を回す相手か。見た目スポーツマンな感じだが、どういう関係なんだろうか。お登勢は少し気になったが、人のあれこれに突っ込むのもヤボだなと、聞くのはやめた。
「ああ、いいよ。そこの通路の奥にヤツのバイクが停めてるから、そこに一緒に停めてくんな」
「あ、ありがとうございます」
鏡華は礼を言うと、自転車を置きに通路の奥へ向かった。大きく『銀』と書かれた自己主張の強いスクーターを見つけ、その横に自転車を停めた。
通路から出てくると店の前にはタバコをふかすお登勢がいた。
「銀時なら店にいると思うよ。なんだか知らないけど、さっきからドタバタしてるせいでこっちもうるさくてかなわないんだよ。早く連れてっておくれ」
お登勢はそう言うと2階を親指で指さした。鏡華は「すみません……」と答えると階段をあがりチャイムを押した。
ピンポーンと音が鳴るが、中が騒がしいせいかなかなか人が出てこない。気づいていないんだろうか?と鏡華は再びチャイムを押した。数秒待つがまだ出てこない。イラッとした鏡華はチャイムを連打した。すると勢いよく走ってくる音が聞こえ、
「うるせェェェェ!!こちとらデート服選ぶのに必死なんじゃァァァ!!」
と叫びながら銀時が玄関の扉を蹴破って出てきた。無論、玄関の前にいた鏡華は扉に突き刺さる。そしてそれを見た銀時の顔が、みるみる青ざめていったのは、もちろん言うまでもなかった。
