#8 そうだ、ハ〇ーワークに行こう。
空欄の場合「鏡華」になります。
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山崎が応接室を出て少しした頃、トントントン、と軽い足音が聞こえてきた。そして障子がタンッと開き、書類を小脇に抱えた、黒髪で切れ長の目が印象的な男が現れた。
「失礼、遅れました……って、なんでテメェが居るんだよ万事屋ァ。」
「俺がどこにいようと俺の勝手だろーが多串君よォ」
「だから誰が多串君だクソヤロー!」
銀時がおもむろに立ち上がり黒髪の男の前に立ち塞がる。二人とも青筋を浮かび上がらせながらメンチを切っている。
「え?何、あの二人知り合い?仲悪いの?」
鏡華が新八に尋ねる。新八は「またか」という顔をしながら、はい……とため息混じりに返事をした。
「あの人が真選組副長の土方さんなんですけど、なんというかまァ……似た者同士で。なにかとお互い突っかかる様な関係ですね、はい。」
「「誰が似た者同士だ!コイツが突っかかってきてんの!」」
「ほんとだ、似た者同士だ。」
声を揃えて否定する銀時と土方に鏡華が感心して声を出した。「ったく、」と言いながら、土方は銀時を避け鏡華の対面に腰を下ろした。銀時も土方を睨みつけながら鏡華の横にドカッと座った。
「あー、ちょっと邪魔が入ってしまい申し訳なかった。真選組副長の土方と申します。貴方が沖田の紹介で来られた泉さんですね?」
さっきの銀時とのやりとりと打って変わって、敬語で鏡華に話しかける土方。横にいる銀時が笑いを堪えていたので、鏡華はエルボーして銀時を沈めた。
「はい、そうです。すみません、ツレが大変失礼を致しまして。」
「いえ、コイツが失礼なのはいつもの事なので慣れていますから。」
「オイ、テメーこそ何失礼なこと言ってんだコノヤロー!だからテメーが突っかかってく……」
「銀時、静かにしよう?お願い。話が進まねェのよ。」
貼り付けたような笑みで銀時ににこやかに釘を刺す鏡華。その顔に銀時は「はい……」とひくつきながら座り直した。
「……よろしいでしょうか?では、軽くですが面接をさせていただきます。」
土方が書類をトントンと机で叩きながら声をかけた。鏡華の背筋がピンと伸びる。
「まず、お名前と簡単な自己紹介をお願いします。履歴書があったらそちらも頂けますか?」
土方の鋭い瞳が鏡華をじっと見つめる。どこか探るような、見極めようとする意思を感じる。鏡華は少し緊張しながら「はい」と言葉を続けた。
「泉鏡華と申します。昨日まで、約五年ほど大江戸病院で医師をやっていました。……こちら簡単ですが履歴書です。」
ハ〇ーワークで出すつもりだった履歴書を土方に提出する鏡華。「ありがとうございます」と土方が受け取り、中を見だした。
「昨日まで働かれてたということはまだ有給消化中では?」
履歴書を封筒から取り出して、中身を見ながら土方が鏡華に質問する。
「いえ、総合病院には元々有給が少なくてですね。しかも即退職を促されてしまったので、既に無職です。」
なるほど……と言いながら土方が履歴書を封筒に入れ直す。こんな返答でいいのかと内心ドキドキする鏡華と、横で鏡華以上に緊張している様子の新八と神楽、そして不機嫌な顔した銀時が胡座をかいている。
「履歴書を見た限り、特に問題はありません。人柄も、お話してる感じでは特に何もありませんが……退職理由はなんですか?」
「えー……パワハラです。」
目を泳がせながらなんとか答える鏡華。その様子に土方は少し怪訝そうな顔をしたが、すぐ「大変でしたね」と労いの言葉をかけた。
「では最後になりますが……万事屋とはどういったご関係で?先程『ツレ』と仰ってましたが。」
土方がじっと鏡華の顔を見つめる。鏡華の横に座る銀時が「オイ」と声を荒らげた。
「コイツの面接に俺は関係ねーだろ。」
「……そうもいかねェ。屯所内にテメーの知り合いかもしれねェ奴を入れるんだ。関係は確認しておきてェな。」
そう言って土方が銀時を睨みつける。銀時は言葉が詰まってしまった。
―――なるほど、私と銀時の関係を聞くのは多分銀時の過去がバレてて、私がヅラや晋助たち、他の攘夷志士とも繋がりがあるかもって思われてるのか……。
鏡華は少し深呼吸をして「万事屋さん……銀時とは」と話始めた。
「コイツとは昔馴染みです。それも、家族のように過ごしてきた、本当に大切な友人です。それ以外の何者でもありません。もしコイツと関係があることで採用できないということでしたら、甘んじて受け入れます。私がコイツと関係を切ることはありません。」
翡翠の瞳がまっすぐと土方を見据える。横にいる銀時は驚きと嬉しさで目を見開き、答えを聞いた新八と神楽は『もはやプロポーズじゃね?』と内心テンションが上がっていた。
鏡華にまっすぐ見つめられた土方がフーと息を吐いた。
「……分かりました。意地悪な質問をしてしまい、すみませんでした。……面接は以上になります。」
机に広げた書類をまとめ、小脇に抱えて土方が立ち上がった。
「次に実技に移ります。」
「実技?」
鏡華の頭上に『?』が浮かぶ。
「えぇ。ちょうど先刻討ち入りがありましてね。大したヤマでは無かったので怪我人はそこまでですが……まァいるので。治療をお願いしたい。」
「もちろんです!早く行きましょう!」
食い気味で鏡華も立ち上がり、土方の後を追いかけた。万事屋三人も慌ててその後について行ったのだった。
「失礼、遅れました……って、なんでテメェが居るんだよ万事屋ァ。」
「俺がどこにいようと俺の勝手だろーが多串君よォ」
「だから誰が多串君だクソヤロー!」
銀時がおもむろに立ち上がり黒髪の男の前に立ち塞がる。二人とも青筋を浮かび上がらせながらメンチを切っている。
「え?何、あの二人知り合い?仲悪いの?」
鏡華が新八に尋ねる。新八は「またか」という顔をしながら、はい……とため息混じりに返事をした。
「あの人が真選組副長の土方さんなんですけど、なんというかまァ……似た者同士で。なにかとお互い突っかかる様な関係ですね、はい。」
「「誰が似た者同士だ!コイツが突っかかってきてんの!」」
「ほんとだ、似た者同士だ。」
声を揃えて否定する銀時と土方に鏡華が感心して声を出した。「ったく、」と言いながら、土方は銀時を避け鏡華の対面に腰を下ろした。銀時も土方を睨みつけながら鏡華の横にドカッと座った。
「あー、ちょっと邪魔が入ってしまい申し訳なかった。真選組副長の土方と申します。貴方が沖田の紹介で来られた泉さんですね?」
さっきの銀時とのやりとりと打って変わって、敬語で鏡華に話しかける土方。横にいる銀時が笑いを堪えていたので、鏡華はエルボーして銀時を沈めた。
「はい、そうです。すみません、ツレが大変失礼を致しまして。」
「いえ、コイツが失礼なのはいつもの事なので慣れていますから。」
「オイ、テメーこそ何失礼なこと言ってんだコノヤロー!だからテメーが突っかかってく……」
「銀時、静かにしよう?お願い。話が進まねェのよ。」
貼り付けたような笑みで銀時ににこやかに釘を刺す鏡華。その顔に銀時は「はい……」とひくつきながら座り直した。
「……よろしいでしょうか?では、軽くですが面接をさせていただきます。」
土方が書類をトントンと机で叩きながら声をかけた。鏡華の背筋がピンと伸びる。
「まず、お名前と簡単な自己紹介をお願いします。履歴書があったらそちらも頂けますか?」
土方の鋭い瞳が鏡華をじっと見つめる。どこか探るような、見極めようとする意思を感じる。鏡華は少し緊張しながら「はい」と言葉を続けた。
「泉鏡華と申します。昨日まで、約五年ほど大江戸病院で医師をやっていました。……こちら簡単ですが履歴書です。」
ハ〇ーワークで出すつもりだった履歴書を土方に提出する鏡華。「ありがとうございます」と土方が受け取り、中を見だした。
「昨日まで働かれてたということはまだ有給消化中では?」
履歴書を封筒から取り出して、中身を見ながら土方が鏡華に質問する。
「いえ、総合病院には元々有給が少なくてですね。しかも即退職を促されてしまったので、既に無職です。」
なるほど……と言いながら土方が履歴書を封筒に入れ直す。こんな返答でいいのかと内心ドキドキする鏡華と、横で鏡華以上に緊張している様子の新八と神楽、そして不機嫌な顔した銀時が胡座をかいている。
「履歴書を見た限り、特に問題はありません。人柄も、お話してる感じでは特に何もありませんが……退職理由はなんですか?」
「えー……パワハラです。」
目を泳がせながらなんとか答える鏡華。その様子に土方は少し怪訝そうな顔をしたが、すぐ「大変でしたね」と労いの言葉をかけた。
「では最後になりますが……万事屋とはどういったご関係で?先程『ツレ』と仰ってましたが。」
土方がじっと鏡華の顔を見つめる。鏡華の横に座る銀時が「オイ」と声を荒らげた。
「コイツの面接に俺は関係ねーだろ。」
「……そうもいかねェ。屯所内にテメーの知り合いかもしれねェ奴を入れるんだ。関係は確認しておきてェな。」
そう言って土方が銀時を睨みつける。銀時は言葉が詰まってしまった。
―――なるほど、私と銀時の関係を聞くのは多分銀時の過去がバレてて、私がヅラや晋助たち、他の攘夷志士とも繋がりがあるかもって思われてるのか……。
鏡華は少し深呼吸をして「万事屋さん……銀時とは」と話始めた。
「コイツとは昔馴染みです。それも、家族のように過ごしてきた、本当に大切な友人です。それ以外の何者でもありません。もしコイツと関係があることで採用できないということでしたら、甘んじて受け入れます。私がコイツと関係を切ることはありません。」
翡翠の瞳がまっすぐと土方を見据える。横にいる銀時は驚きと嬉しさで目を見開き、答えを聞いた新八と神楽は『もはやプロポーズじゃね?』と内心テンションが上がっていた。
鏡華にまっすぐ見つめられた土方がフーと息を吐いた。
「……分かりました。意地悪な質問をしてしまい、すみませんでした。……面接は以上になります。」
机に広げた書類をまとめ、小脇に抱えて土方が立ち上がった。
「次に実技に移ります。」
「実技?」
鏡華の頭上に『?』が浮かぶ。
「えぇ。ちょうど先刻討ち入りがありましてね。大したヤマでは無かったので怪我人はそこまでですが……まァいるので。治療をお願いしたい。」
「もちろんです!早く行きましょう!」
食い気味で鏡華も立ち上がり、土方の後を追いかけた。万事屋三人も慌ててその後について行ったのだった。
