#7 ミイラ取りがミイラになってまたミイラ取りに
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山崎が鏡華の診察を受けたその日の夜。仕事を終えた鏡華は、新八の家へと自転車を走らせていた。
高杉達との戦いでは、有難いことにほぼ怪我をしなかったため、次の日には仕事に戻ることが出来た。だが、一方で銀時の怪我は酷いものだった。直ぐに入院するよう言ったが、アイツは『金が無いから入院したくない』と我儘を言ってきたので、せめて看病するのに良い環境の、新八の家で療養させてもらえないか新八に頼んだのである。もちろん新八は快く了承してくれた。
そして鏡華は、銀時の様子を見るために新八の家へと向かっているのである。高杉の船から帰ってきた時に縫えるところは縫って治療は大体しているが、銀時のことだ。ちゃんと休んでいない可能性が大いにある。やっぱりちゃんとした医者の私が経過を診なければならないな、と鏡華は考えていた。
走っていると新八の家の辺りから、なにやら大きい音が聞こえてくる。こんな夜にやんちゃしてる所があるんだなぁーと思いながら、彼女は自転車を漕ぎ続けた。
ふと前を見ると、提灯を持った人物が歩いてきていた。よく見るとその人物は、紅桜を作った村田鉄矢の妹、鉄子だった。鏡華は自転車を降りて、鉄子に声をかけた。
「やァ妹さん。こんな所で会うなんて。」
「!アンタは、銀さんの助っ人の……」
「そうそう、泉です。」
少し驚いた顔で鏡華を見つめる鉄子。そしてすぐに軽く微笑み鏡華に話しかけた。
「あの……あの時色々あったけど、アンタたちのおかげで、今は元気にやれているんだ。本当にありがとう。礼を言いたかった。」
鉄子の笑顔を見て鏡華も微笑み返す。
「そりゃ良かった。あんたの笑顔見たら、アイツらが頑張った甲斐があったってもんだね。てか、なんでここ歩いてんの?……あ、ごめん、私刀借りパクしちゃってるね?もしかしてそれ?」
「それは、銀さん達にもお礼を言おうと思って……。あぁ、刀はいい。アンタにあげるよ。」
そう言うなら…と有難く刀を頂戴した鏡華。高杉の一件で、これからもドンパチするかもしれないと考えていたため、刀が一振欲しいと思っていたところではあったのだ。
「メンテナンスが必要になった時は、何時でもウチに来てくれ。サービスさせてもらう。」
「それはありがたいねェ。是非お願いするわ。」
鉄子の言葉に鏡華が笑顔で答える。そしてそれじゃ、また。と言って二人は笑顔で別れたのだった。
鏡華が自転車に乗り直してほんの少しで新八の家に着いた。《恒道館 道場》と書かれた看板が自転車のライトで薄らと見えた。そして自転車のライトは、門の前に立っている誰かも照らした。
「こんばんは〜。この家に何か用ですかァ?」
自転車を降りながらその人物に声をかける鏡華。
「あ、いえ、そうではな……い゙ッ!?」
声をかけられた門の前に立っていた人物―――山崎が鏡華を見て言葉を詰まらせた。
―――薄緑色の着物の女!?なんでここに……!?
この夜、山崎は銀時の調査のため、新八の家に潜入しに来ていた。だが、たくさんの邪魔が入り捜査を諦めて出てきたところだったのだ。
動揺する山崎を見て、鏡華が訝 しげに山崎を見る。
「どっかで会ったことあるような……?あれ?もしかして……山崎退さん?」
「えっ……えええっ!?な、なななんで俺のことを!?」
「なんでって、今日昼間に外来受診したでしょ?ほら私、診察した泉です。山崎さんのお名前、珍しいから覚えてました。」
「え…………えええええ!?」
昼間の医者と薄緑色の女が同一人物だと分かり、上下に揺れて動揺する山崎。あまりの動揺っぷりに驚いて、ビクッと肩を揺らす鏡華。
―――お、おおお落ち着け山崎退……!地味な男、ジミーで通ってる俺が覚えられていただなんてこんな嬉しいこと……いや!違う違う!!それじゃない!……まだだ、まだこの人が件 の人と確信は無いぞ……!情報を、情報を集めろ……!
「え、ええと、あ!め、眼鏡は!?」
動揺しながら山崎が鏡華に質問する。鏡華は門の傍に自転車を停めながら答えた。
「眼鏡は伊達メガネですよ。普段は裸眼で、仕事用に伊達メガネかけてるんです。」
「そ、そうなんですね!あ、でも、あなたはなんでこ、ここに?」
「あぁ、ここには今友人が怪我して療養していましてね。それの診察も兼ねて様子見に来たという感じで……てか、山崎さん大丈夫です?すっごい言葉詰まってますけど。」
「だ、だだだだだ大丈夫です!!」
山崎が言葉を詰まらせながら返事をする。それを鏡華は心配そうに見た。
―――怪我した友人というのは、十中八九旦那のこと……!薄緑色の着物で女、それで旦那の友人ということは……まさか、先生が……!
山崎の中で点と点が繋がる。一切情報がなかった薄緑色の着物の女に、まさかこんなタイミングで会うだなんて。山崎の額にダラダラと汗が落ちる。
「……?山崎さん?大丈夫ですか?顔面汗だくですけど。」
「だだだだだだ大丈夫ですよ!!そ、それじゃ、俺は失礼します!!」
そう言って山崎は走り去っていってしまった。残された鏡華は、唖然としてその後ろ姿を見送ったのだった。
高杉達との戦いでは、有難いことにほぼ怪我をしなかったため、次の日には仕事に戻ることが出来た。だが、一方で銀時の怪我は酷いものだった。直ぐに入院するよう言ったが、アイツは『金が無いから入院したくない』と我儘を言ってきたので、せめて看病するのに良い環境の、新八の家で療養させてもらえないか新八に頼んだのである。もちろん新八は快く了承してくれた。
そして鏡華は、銀時の様子を見るために新八の家へと向かっているのである。高杉の船から帰ってきた時に縫えるところは縫って治療は大体しているが、銀時のことだ。ちゃんと休んでいない可能性が大いにある。やっぱりちゃんとした医者の私が経過を診なければならないな、と鏡華は考えていた。
走っていると新八の家の辺りから、なにやら大きい音が聞こえてくる。こんな夜にやんちゃしてる所があるんだなぁーと思いながら、彼女は自転車を漕ぎ続けた。
ふと前を見ると、提灯を持った人物が歩いてきていた。よく見るとその人物は、紅桜を作った村田鉄矢の妹、鉄子だった。鏡華は自転車を降りて、鉄子に声をかけた。
「やァ妹さん。こんな所で会うなんて。」
「!アンタは、銀さんの助っ人の……」
「そうそう、泉です。」
少し驚いた顔で鏡華を見つめる鉄子。そしてすぐに軽く微笑み鏡華に話しかけた。
「あの……あの時色々あったけど、アンタたちのおかげで、今は元気にやれているんだ。本当にありがとう。礼を言いたかった。」
鉄子の笑顔を見て鏡華も微笑み返す。
「そりゃ良かった。あんたの笑顔見たら、アイツらが頑張った甲斐があったってもんだね。てか、なんでここ歩いてんの?……あ、ごめん、私刀借りパクしちゃってるね?もしかしてそれ?」
「それは、銀さん達にもお礼を言おうと思って……。あぁ、刀はいい。アンタにあげるよ。」
そう言うなら…と有難く刀を頂戴した鏡華。高杉の一件で、これからもドンパチするかもしれないと考えていたため、刀が一振欲しいと思っていたところではあったのだ。
「メンテナンスが必要になった時は、何時でもウチに来てくれ。サービスさせてもらう。」
「それはありがたいねェ。是非お願いするわ。」
鉄子の言葉に鏡華が笑顔で答える。そしてそれじゃ、また。と言って二人は笑顔で別れたのだった。
鏡華が自転車に乗り直してほんの少しで新八の家に着いた。《
「こんばんは〜。この家に何か用ですかァ?」
自転車を降りながらその人物に声をかける鏡華。
「あ、いえ、そうではな……い゙ッ!?」
声をかけられた門の前に立っていた人物―――山崎が鏡華を見て言葉を詰まらせた。
―――薄緑色の着物の女!?なんでここに……!?
この夜、山崎は銀時の調査のため、新八の家に潜入しに来ていた。だが、たくさんの邪魔が入り捜査を諦めて出てきたところだったのだ。
動揺する山崎を見て、鏡華が
「どっかで会ったことあるような……?あれ?もしかして……山崎退さん?」
「えっ……えええっ!?な、なななんで俺のことを!?」
「なんでって、今日昼間に外来受診したでしょ?ほら私、診察した泉です。山崎さんのお名前、珍しいから覚えてました。」
「え…………えええええ!?」
昼間の医者と薄緑色の女が同一人物だと分かり、上下に揺れて動揺する山崎。あまりの動揺っぷりに驚いて、ビクッと肩を揺らす鏡華。
―――お、おおお落ち着け山崎退……!地味な男、ジミーで通ってる俺が覚えられていただなんてこんな嬉しいこと……いや!違う違う!!それじゃない!……まだだ、まだこの人が
「え、ええと、あ!め、眼鏡は!?」
動揺しながら山崎が鏡華に質問する。鏡華は門の傍に自転車を停めながら答えた。
「眼鏡は伊達メガネですよ。普段は裸眼で、仕事用に伊達メガネかけてるんです。」
「そ、そうなんですね!あ、でも、あなたはなんでこ、ここに?」
「あぁ、ここには今友人が怪我して療養していましてね。それの診察も兼ねて様子見に来たという感じで……てか、山崎さん大丈夫です?すっごい言葉詰まってますけど。」
「だ、だだだだだ大丈夫です!!」
山崎が言葉を詰まらせながら返事をする。それを鏡華は心配そうに見た。
―――怪我した友人というのは、十中八九旦那のこと……!薄緑色の着物で女、それで旦那の友人ということは……まさか、先生が……!
山崎の中で点と点が繋がる。一切情報がなかった薄緑色の着物の女に、まさかこんなタイミングで会うだなんて。山崎の額にダラダラと汗が落ちる。
「……?山崎さん?大丈夫ですか?顔面汗だくですけど。」
「だだだだだだ大丈夫ですよ!!そ、それじゃ、俺は失礼します!!」
そう言って山崎は走り去っていってしまった。残された鏡華は、唖然としてその後ろ姿を見送ったのだった。
