#7 ミイラ取りがミイラになってまたミイラ取りに
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数日後。山崎は大江戸病院の外来に来ていた。ここ数日調査した結果、薄緑色の着物の女はココで働いているらしいと分かったのだ。
とはいえ、ただでさえ総合病院。働いていることが分かっても何科なのか、そもそも医者なのか看護師なのか、はたまた事務なのか。あたりにも職業が多すぎて目星がつかない。
とりあえず患者として受診してみたが、よくよく考えたら職員はみんな制服ではないか。着物を着ている職員なんて受付の事務ぐらいだ。いやもしかしたら事務の中にいるのでは……と思って見てみたが、薄緑色の着物の女性はいなかった。山崎はガックリと肩を落とした。
―――『洗え』ったってなァ……なんの情報もない、ガチの一般人を特定すんのは難しくないっすかね副長……。
「山崎さーん。外来2番の診察室にお入りくださーい。」
どうしたもんかと考えていると、山崎の診察の順番が回ってきた。そういえば患者として潜入したんだった、と慌てて診察室に入った。
「すみません、お待たせしました〜。どうぞお座り下さい。えーと、山崎……?」
「あ、退です。山崎退。」
「あ、ありがとうございます。山崎退さんですね。今日はどうしました?」
山崎を担当する医者は、女性の医者だった。茶髪を後ろで1つ結びにくくり、眼鏡をかけた女性。眼鏡の奥の翡翠のようなの目の色が特徴的だった。名札を見ると《泉 鏡華》と書いてある。
「あ、えーと、なんか右腕がちょっと痛いんですよねェ。」
適当に症状を説明する山崎。鏡華はふむふむと聞くと、山崎に右腕を見せるように言った。
「右腕のどこら辺ですか?」
「えっと、肘あたりです。昔やっちゃって。」
ちょっと腕診ますね、と言いながら鏡華が山崎の右肘あたりを優しく触診する。適当に言っただけなので、特に痛くは無いのが申し訳なく感じてくる山崎である。
ざっと診た鏡華が、はいありがとうございます〜と言って山崎の腕を離した。
「診た限りですと特に大丈夫そうなんですけど、もしかしたら神経痛めてるかもしれないですね。手が痺れるとかはありませんか?」
「手の痺れは今んとこ大丈夫です。あ、でも時々小指や薬指あたりが痺れる時ありますね……」
そういえば、と山崎が説明する。フムフムと鏡華がカルテに書いていく。
「そしたらやっぱり神経を痛めてるかもですね。テニスとかバドミントンとか、あと剣道とか野球ですね。肘をよく使うスポーツとかやってると、肘の外側を通る神経が摩耗して痛めやすんですよ。何かやってます?」
「あ、バドミントンやってます……」
「そしたらそれかもですね。とりあえず薬出しとくので飲んで欲しいのと、できる限り肘休ませてあげてください。休ませたらだいぶ良くなるので。」
確かに右腕の痺れはバドミントンやってる時に時々なるけど、そんなまさか……と山崎が目を丸くしている間に、鏡華はカリカリとカルテに諸々書き込み、それではお大事に、とニコッと笑って診察を終えた。
診察室から出た山崎は、会計待ちのソファの上でぼーっとしていた。
―――久々にちゃんとした医者に出会った気がする……。症状あるなんて嘘ついたのは悪かったけど、それでもちゃんと診察してくれるなんて……すげーや……。
山崎がぼーっとしていると、隣のご老人に声をかけられた。
「お?兄ちゃん良い医者に出会ったって顔してるね?アレだろ、外科の泉センセーだろ。」
「いやなんで分かるんだよ!まァ、その通りなんですけど……あの先生、若そうなのにちゃんと診てくれるんですね、すごいですね。」
ご老人が、自慢げにフフンと鼻を鳴らした。
「そうだろうそうだろう。美人で器量よし、腕もいいんだあの先生。あんな先生が総合病院にいるのが不思議なくらいだ。ここにいるジジィ共はみーんな泉センセーに診てもらいたくて、わざと怪我するんだよ。ワシもその一人。」
そう言ってご老人がちょっぴり擦りむいた膝を見せた。
「テメーもかよ!!そんだけなら家で絆創膏でも貼っとけ!!」
山崎のツッコミが飛ぶ。目当ての女は見つからなかったが、いい先生に出会えたとホッコリする山崎。そして、怪我した時はまた来ようと考える山崎であった。
とはいえ、ただでさえ総合病院。働いていることが分かっても何科なのか、そもそも医者なのか看護師なのか、はたまた事務なのか。あたりにも職業が多すぎて目星がつかない。
とりあえず患者として受診してみたが、よくよく考えたら職員はみんな制服ではないか。着物を着ている職員なんて受付の事務ぐらいだ。いやもしかしたら事務の中にいるのでは……と思って見てみたが、薄緑色の着物の女性はいなかった。山崎はガックリと肩を落とした。
―――『洗え』ったってなァ……なんの情報もない、ガチの一般人を特定すんのは難しくないっすかね副長……。
「山崎さーん。外来2番の診察室にお入りくださーい。」
どうしたもんかと考えていると、山崎の診察の順番が回ってきた。そういえば患者として潜入したんだった、と慌てて診察室に入った。
「すみません、お待たせしました〜。どうぞお座り下さい。えーと、山崎……?」
「あ、退です。山崎退。」
「あ、ありがとうございます。山崎退さんですね。今日はどうしました?」
山崎を担当する医者は、女性の医者だった。茶髪を後ろで1つ結びにくくり、眼鏡をかけた女性。眼鏡の奥の翡翠のようなの目の色が特徴的だった。名札を見ると《泉 鏡華》と書いてある。
「あ、えーと、なんか右腕がちょっと痛いんですよねェ。」
適当に症状を説明する山崎。鏡華はふむふむと聞くと、山崎に右腕を見せるように言った。
「右腕のどこら辺ですか?」
「えっと、肘あたりです。昔やっちゃって。」
ちょっと腕診ますね、と言いながら鏡華が山崎の右肘あたりを優しく触診する。適当に言っただけなので、特に痛くは無いのが申し訳なく感じてくる山崎である。
ざっと診た鏡華が、はいありがとうございます〜と言って山崎の腕を離した。
「診た限りですと特に大丈夫そうなんですけど、もしかしたら神経痛めてるかもしれないですね。手が痺れるとかはありませんか?」
「手の痺れは今んとこ大丈夫です。あ、でも時々小指や薬指あたりが痺れる時ありますね……」
そういえば、と山崎が説明する。フムフムと鏡華がカルテに書いていく。
「そしたらやっぱり神経を痛めてるかもですね。テニスとかバドミントンとか、あと剣道とか野球ですね。肘をよく使うスポーツとかやってると、肘の外側を通る神経が摩耗して痛めやすんですよ。何かやってます?」
「あ、バドミントンやってます……」
「そしたらそれかもですね。とりあえず薬出しとくので飲んで欲しいのと、できる限り肘休ませてあげてください。休ませたらだいぶ良くなるので。」
確かに右腕の痺れはバドミントンやってる時に時々なるけど、そんなまさか……と山崎が目を丸くしている間に、鏡華はカリカリとカルテに諸々書き込み、それではお大事に、とニコッと笑って診察を終えた。
診察室から出た山崎は、会計待ちのソファの上でぼーっとしていた。
―――久々にちゃんとした医者に出会った気がする……。症状あるなんて嘘ついたのは悪かったけど、それでもちゃんと診察してくれるなんて……すげーや……。
山崎がぼーっとしていると、隣のご老人に声をかけられた。
「お?兄ちゃん良い医者に出会ったって顔してるね?アレだろ、外科の泉センセーだろ。」
「いやなんで分かるんだよ!まァ、その通りなんですけど……あの先生、若そうなのにちゃんと診てくれるんですね、すごいですね。」
ご老人が、自慢げにフフンと鼻を鳴らした。
「そうだろうそうだろう。美人で器量よし、腕もいいんだあの先生。あんな先生が総合病院にいるのが不思議なくらいだ。ここにいるジジィ共はみーんな泉センセーに診てもらいたくて、わざと怪我するんだよ。ワシもその一人。」
そう言ってご老人がちょっぴり擦りむいた膝を見せた。
「テメーもかよ!!そんだけなら家で絆創膏でも貼っとけ!!」
山崎のツッコミが飛ぶ。目当ての女は見つからなかったが、いい先生に出会えたとホッコリする山崎。そして、怪我した時はまた来ようと考える山崎であった。
