#5 同窓会するなら幹事はやめとけ結構しんどいぞ
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薄暗い倉庫で、ミシ、メキと機械が軋むような音と荒い息づかいと共に、ぬぐぐ、という男の低い唸り声が小さく響いていた。
右腕が紅桜と一体化した岡田似蔵その人である。上半身を脱いでいる岡田は、顔や体に脂汗をかいて紅桜の侵食に耐えていた。
「よォ。お苦しみのところ失礼するぜ。お前のお客さんだ。」
突然背後から声をかけられた。この船では一人しか吸わない、刻み煙草のい草とたばこ葉の合わさった匂いがする低いの男。岡田たちの首領である高杉である。高杉は入口に背をもたれさせて、岡田に話し続ける。
「色々派手にやってくれたらしいな。おかげで、幕府とやり合う前に面倒な連中とやり合わなきゃならねーようだ。」
フー、と高杉は煙を吐く。
「……桂、殺 ったらしいな。おまけに銀時ともやり合ったとか。わざわざ村田まで使って。……で?立派なデータはとれたのかぃ?村田もさぞお喜びだろう。奴は自分の剣を強くすることしか考えてねーからな。」
「……アンタはどうなんだい。」
高杉の問いに、紅桜に耐えながらも質問し返す岡田。相変わらず顔には脂汗が浮いている。
「昔の同志が簡単にやられちまって。哀しんでるのか、それとも……」
岡田が言葉を言い切る前に高杉が剣を抜き岡田に斬りかかった。それを受け止める岡田。火花と共に、ガキィンと金属が激しくぶつかり合う音が倉庫中に響いた。
「ほォ。」
刀をギリギリとぶつけ合いながら、高杉が感心するような声を出した。高杉の剣を受け止めた岡田の刀は、新八に斬られた右腕から、まるで挿木でもしたかのように生えていた。
「随分と立派な腕が生えたじゃねーか。仲良くやってるようで安心したよ。文字通り一心同体ってやつか。」
そう言うと高杉は剣を納め、入口の方へと歩き出した。
「さっさと片付けてこい。桂の仲間 全部潰してきたら、今回のけんは不問にしてやらァ。どの道連中とは、いずれこうなっていただろうしな。…………それから、」
入口に着いたところで高杉は足を止めた。そして振り向き、岡田を睨み付ける。
「二度と俺達を同志なんて呼び方するんじゃねェ。そんな甘っちょろいモンじゃねーんだよ俺達は。」
次言ったら紅桜 ごとブッた斬るぜ、と言って高杉はその場を離れていった。
―――……今のは本気で斬るつもりだったね。
残された岡田は、右腕に残る痺れで高杉の心情を感じ取っていた。
場面は変わり、船の甲板へ。船は砲撃を避けるために、海面から空中へと浮上を始めていた。
傾く船体の上で、んごををををををを!!と叫びながら、神楽を抱えて走る新八。その後ろから来島たちが追いかける。
「何者っスかァ!オイぃぃ答えるっス!!」
「また子さん、走ることに集中した方がよさそうですよ。」
武市が、ああなります、と転がっていく他の浪士を指差しながら言うが、本人も落ちてきた瓶が顔面に当たり浪士たちと一緒に転がり落ちていった。
一方の逃げる新八は、船の傾きに負けそうになっていた。
「ダメッ!もう落ちる!神楽ちゃん助けに来といてなんだけど、助けてェェェェェェ!!」
「そりゃねーぜ、ぱっつぁん。」
「のん気でいいな!てめーはよう!!」
神楽の気の抜けた返事に食い気味でツッこむ新八。新八に抱えられながら、神楽は新八に話し始めた。
「新八、私こんな所までヅラ探しに来たけど、やっぱり見つからなかったネ。ヅラは……どうなったアルか?銀ちゃんは……なんで銀ちゃんはいないの?」
神楽の質問に答えることができない新八。その新八の顔を見て、少し心配そうな顔で神楽は、新八、と呼びかけた。
その直後、再度砲弾が新八たちの所に着弾した。衝撃で新八は神楽を離してしまった。
「神楽ちゃ……!」
破壊された船から神楽が放り出されそうになる。新八は目を見開き、急いで手を伸ばした。
「なんじゃありゃ?」
場所が変わり、砲撃をした桂の仲間たちの船。砲弾が着弾し、土煙をあげる高杉たちの船から空飛ぶスクーターが飛び出してきた。乗っているのは……
「あれは似蔵…。人斬り似蔵。」
「単騎で何をするつもりだ!?」
「撃てェェ!撃ち墜としてしまえェェ!!」
岡田に次々と砲撃を打ち込む桂の仲間たち。その弾幕を岡田は紅桜で斬り抜けながら、高杉と出会ったことを思い出していた。
『オイ。そんな人間 壊して、満足か。』
あの頃にはすでに岡田の目は光を失っていた。だが、聞こえた声と共に盲 いた目には確実に光が見えた。
眩い、目が眩んでしまい、言葉を失うほどの光だ。
「ああああああ!!」
岡田が桂の仲間たちが乗る船に紅桜 を突き刺す。そのまま目を剥き、絶叫しながら横一文字に斬っていく。
『どうせ壊すなら……どーだい一緒に、世界をブっ壊しにいかねーか。』
自分を勧誘した、眩い光を放つ、刻み煙草の匂いがする男の声を岡田が思い浮かべたところで、船が一文字に切れ爆発し沈んでいった。
―――俺ァ、高杉 とこの腐った国で一暴れするためなら、いくらでも高杉 に焼かれよう。
「刀一本で船を……!ばっ……化け物かァァ!?」
他の船に乗る桂の仲間たちから、沈んでいく船を見て驚き慄く声が出る。その様子を高杉の船の屋根から村田が見ていた。
その頃、落ちそうになった神楽を間一髪で新八が神楽の手を掴んで、なんとか落ちるのを引き留めていた。
しかし新八も身を乗り出す姿勢で神楽の手を掴んでいたため、今にも滑り落ちそうである。
「新八……!」
神楽の心配そうな声。新八はむごぉぉぉと声を出して堪えるが、その努力も虚しくズルッと滑り落ちそうになった時だった。
突如、新八の着物の後ろを何者かにぐいっと引かれ、新八と神楽は引き上げられた。驚いた新八が振り返ると、そこにはエリザベスがいた。
「エリザベス!!こんな所まで来てくれたんだね!!」
新八が嬉しそうに話しかける。エリザベスは『いろいろ用があってな』とプラカードを出した。
だがそのすぐ後ろには、高杉が居た。大きく目を見開く新八と神楽。一瞬でエリザベスは一文字に斬られてしまった。
「エリザベスぅぅぅ!!」
新八の悲痛な叫びが響く。その様子を不敵な笑みをした高杉が見ながら話しかける。
「オイオイ、いつの間に仮装パーティ会場になったんだここは。ガキが来ていいところじゃねーよ。」
「ガキじゃない。」
突然斬られたエリザベスの中から声がした。
―――この匂い……
高杉がそう思った瞬間、エリザベスから斬撃が飛び、高杉は斬り伏せられた。
斬りかかった人物は、ここ数日ずっと神楽たちが必死に探していた人物だった。
「桂だ。」
今はショートカットになってしまった、あのロン毛の桂小太郎である。
右腕が紅桜と一体化した岡田似蔵その人である。上半身を脱いでいる岡田は、顔や体に脂汗をかいて紅桜の侵食に耐えていた。
「よォ。お苦しみのところ失礼するぜ。お前のお客さんだ。」
突然背後から声をかけられた。この船では一人しか吸わない、刻み煙草のい草とたばこ葉の合わさった匂いがする低いの男。岡田たちの首領である高杉である。高杉は入口に背をもたれさせて、岡田に話し続ける。
「色々派手にやってくれたらしいな。おかげで、幕府とやり合う前に面倒な連中とやり合わなきゃならねーようだ。」
フー、と高杉は煙を吐く。
「……桂、
「……アンタはどうなんだい。」
高杉の問いに、紅桜に耐えながらも質問し返す岡田。相変わらず顔には脂汗が浮いている。
「昔の同志が簡単にやられちまって。哀しんでるのか、それとも……」
岡田が言葉を言い切る前に高杉が剣を抜き岡田に斬りかかった。それを受け止める岡田。火花と共に、ガキィンと金属が激しくぶつかり合う音が倉庫中に響いた。
「ほォ。」
刀をギリギリとぶつけ合いながら、高杉が感心するような声を出した。高杉の剣を受け止めた岡田の刀は、新八に斬られた右腕から、まるで挿木でもしたかのように生えていた。
「随分と立派な腕が生えたじゃねーか。仲良くやってるようで安心したよ。文字通り一心同体ってやつか。」
そう言うと高杉は剣を納め、入口の方へと歩き出した。
「さっさと片付けてこい。
入口に着いたところで高杉は足を止めた。そして振り向き、岡田を睨み付ける。
「二度と俺達を同志なんて呼び方するんじゃねェ。そんな甘っちょろいモンじゃねーんだよ俺達は。」
次言ったら
―――……今のは本気で斬るつもりだったね。
残された岡田は、右腕に残る痺れで高杉の心情を感じ取っていた。
場面は変わり、船の甲板へ。船は砲撃を避けるために、海面から空中へと浮上を始めていた。
傾く船体の上で、んごををををををを!!と叫びながら、神楽を抱えて走る新八。その後ろから来島たちが追いかける。
「何者っスかァ!オイぃぃ答えるっス!!」
「また子さん、走ることに集中した方がよさそうですよ。」
武市が、ああなります、と転がっていく他の浪士を指差しながら言うが、本人も落ちてきた瓶が顔面に当たり浪士たちと一緒に転がり落ちていった。
一方の逃げる新八は、船の傾きに負けそうになっていた。
「ダメッ!もう落ちる!神楽ちゃん助けに来といてなんだけど、助けてェェェェェェ!!」
「そりゃねーぜ、ぱっつぁん。」
「のん気でいいな!てめーはよう!!」
神楽の気の抜けた返事に食い気味でツッこむ新八。新八に抱えられながら、神楽は新八に話し始めた。
「新八、私こんな所までヅラ探しに来たけど、やっぱり見つからなかったネ。ヅラは……どうなったアルか?銀ちゃんは……なんで銀ちゃんはいないの?」
神楽の質問に答えることができない新八。その新八の顔を見て、少し心配そうな顔で神楽は、新八、と呼びかけた。
その直後、再度砲弾が新八たちの所に着弾した。衝撃で新八は神楽を離してしまった。
「神楽ちゃ……!」
破壊された船から神楽が放り出されそうになる。新八は目を見開き、急いで手を伸ばした。
「なんじゃありゃ?」
場所が変わり、砲撃をした桂の仲間たちの船。砲弾が着弾し、土煙をあげる高杉たちの船から空飛ぶスクーターが飛び出してきた。乗っているのは……
「あれは似蔵…。人斬り似蔵。」
「単騎で何をするつもりだ!?」
「撃てェェ!撃ち墜としてしまえェェ!!」
岡田に次々と砲撃を打ち込む桂の仲間たち。その弾幕を岡田は紅桜で斬り抜けながら、高杉と出会ったことを思い出していた。
『オイ。そんな
あの頃にはすでに岡田の目は光を失っていた。だが、聞こえた声と共に
眩い、目が眩んでしまい、言葉を失うほどの光だ。
「ああああああ!!」
岡田が桂の仲間たちが乗る船に
『どうせ壊すなら……どーだい一緒に、世界をブっ壊しにいかねーか。』
自分を勧誘した、眩い光を放つ、刻み煙草の匂いがする男の声を岡田が思い浮かべたところで、船が一文字に切れ爆発し沈んでいった。
―――俺ァ、
「刀一本で船を……!ばっ……化け物かァァ!?」
他の船に乗る桂の仲間たちから、沈んでいく船を見て驚き慄く声が出る。その様子を高杉の船の屋根から村田が見ていた。
その頃、落ちそうになった神楽を間一髪で新八が神楽の手を掴んで、なんとか落ちるのを引き留めていた。
しかし新八も身を乗り出す姿勢で神楽の手を掴んでいたため、今にも滑り落ちそうである。
「新八……!」
神楽の心配そうな声。新八はむごぉぉぉと声を出して堪えるが、その努力も虚しくズルッと滑り落ちそうになった時だった。
突如、新八の着物の後ろを何者かにぐいっと引かれ、新八と神楽は引き上げられた。驚いた新八が振り返ると、そこにはエリザベスがいた。
「エリザベス!!こんな所まで来てくれたんだね!!」
新八が嬉しそうに話しかける。エリザベスは『いろいろ用があってな』とプラカードを出した。
だがそのすぐ後ろには、高杉が居た。大きく目を見開く新八と神楽。一瞬でエリザベスは一文字に斬られてしまった。
「エリザベスぅぅぅ!!」
新八の悲痛な叫びが響く。その様子を不敵な笑みをした高杉が見ながら話しかける。
「オイオイ、いつの間に仮装パーティ会場になったんだここは。ガキが来ていいところじゃねーよ。」
「ガキじゃない。」
突然斬られたエリザベスの中から声がした。
―――この匂い……
高杉がそう思った瞬間、エリザベスから斬撃が飛び、高杉は斬り伏せられた。
斬りかかった人物は、ここ数日ずっと神楽たちが必死に探していた人物だった。
「桂だ。」
今はショートカットになってしまった、あのロン毛の桂小太郎である。
