#4 地味な傷ほどずっと残るよね
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◇◇
鏡華が鉄子から紅桜の真相を知る少し前、万事屋ではようやく銀時が目を覚ましたところだった。
「あ、気がつきました?よかった〜」
銀時の横で看病していたお妙が、彼の顔を覗き込む。目を覚ましたばかりの銀時は、まだ寝ぼけ眼である。そんな銀時に矢継ぎ早にお妙が質問していく。
「全然動かないから、このまま死んじゃうのかしらって思ったのよ。大丈夫ですか?意識しっかりしてます?私のことわかります?」
「まな板みたいな胸した女でしょ?」
余計な一言に、お妙の拳が銀時の顔面に突き刺さる。結果、銀時の顔に新しく怪我が増えた。
「……お前なんでココにいんの?」
横たわりながら、血を流す銀時。お妙の手は力強い握りこぶしと化している。
「新ちゃんに頼まれたんです。看病してあげてって」
そう言うお妙の手にはいつの間にか薙刀が握られている。
「……なんで看病する人が薙刀持ってんの?」
「新ちゃんに頼まれたんです。絶対安静にさせて、出かけようとしたら止めてくれって」
「止めるって何?息の根?」
お妙の薙刀を虚ろな目で見ながらツッコむ銀時。そういえば、と気配を探ると、自分たち2人以外の気配がしない。
「そういや、新八や神楽はどうした?」
「あの……用事でちょっと出てます」
急にしどろもどろになるお妙。怪しさ満載のその返答に銀時は訝 しがる。
「用事って何よ」
「いいからいいから、ケガ人は寝ててください。さっ、ジャンプ読みましょーね」
「オイ、お前なんか隠して……」
ガバッと銀時が起き上がったその瞬間、目の前に刃が振り下ろされた。お妙の薙刀である。銀時の前髪が、少々カットされてしまった。
「動くなっつってんだろ。傷口ひらいたらどーすんだコノヤロー」
ドスの効いたお妙の声に銀時は青ざめ、顔に斜線が入ったのだった。
◇◇
場面は戻り村田兄妹の家。鏡華は鉄子から高杉が江戸を襲撃しようとしている話を聞いてしまった。彼女のため息が止まらない。
「まーーーた懐かしい名前を聞いてしまったねェ……。高杉……晋助かァ……アイツ、過激派なのかよ……マジかよ……」
鏡華は天を仰ぎ、そして一際大きなため息をした後「よし」と言うと鉄子に向き合った。
「妹さん、高杉たちのことは私が何とかする。心配しないで」
「!?そんな……無茶だ!一人で……しかも女なのに……!」
「オイオイ、『女なのに』ってそれだと、女なのに刀打ってるあなたも一緒じゃない?」
「私は刀を打つだけだ……戦うわけじゃない……」
そう言って俯く鉄子。その鉄子の肩に手を置き、「いい?」と鏡華が話しかける。
「人にはね、男も女も関係ない、ただ役割分担があるだけなんだよ。あんたは刀を打つ。私はその刀で戦う。それだけだ。お互い役割をこなせばいいだけなんだ。その役割に責任を持ってな」
「役割……でも、それなら何故、アンタがそこまでやるんだ?ただの助っ人だろう……?」
そういえばそうだなと言うことを言われ、思わずウッと言葉が詰まる鏡華。「あは、は」と渇いた笑いをしながら耳を触る。
「……残念なことにあんたのお兄さんとツルんでる高杉ってのが、私の古いダチでね。ダチが誤った道を行こうとするなら、それを正しい道に引き戻すのがダチの役割なのよ。……だから私が行くんだ」
―――ダチというだけで……?死地に向かう……?
鉄子には鏡華の言葉がよく分からなかった。そんな戸惑う鉄子にはお構い無しに「あ、それと」と鏡華は言葉を足す。
「この事、万事屋の銀髪には言わないでね?アイツ、マジで重傷だからさ。このこと知ってしまったら我先に行っちゃうからね。もう怪我させたく無いんだわ」
人差し指を口元に添え「内緒ね?」とウインクする鏡華。鉄子は心配そうに「そんな」と声をかけるが、鏡華は壁に立てかけてある刀を一振手に取った。
「この刀、良さげだね。借りてくよ」
「待っ…………」
鉄子が『待って』と言い切る前に、鏡華は鍛冶屋を出た。そしてシトシトと雨が降り続く中、神楽の地図を思い浮かべながら高杉の拠点へと向かっていったのだった。
5話へ続く
鏡華が鉄子から紅桜の真相を知る少し前、万事屋ではようやく銀時が目を覚ましたところだった。
「あ、気がつきました?よかった〜」
銀時の横で看病していたお妙が、彼の顔を覗き込む。目を覚ましたばかりの銀時は、まだ寝ぼけ眼である。そんな銀時に矢継ぎ早にお妙が質問していく。
「全然動かないから、このまま死んじゃうのかしらって思ったのよ。大丈夫ですか?意識しっかりしてます?私のことわかります?」
「まな板みたいな胸した女でしょ?」
余計な一言に、お妙の拳が銀時の顔面に突き刺さる。結果、銀時の顔に新しく怪我が増えた。
「……お前なんでココにいんの?」
横たわりながら、血を流す銀時。お妙の手は力強い握りこぶしと化している。
「新ちゃんに頼まれたんです。看病してあげてって」
そう言うお妙の手にはいつの間にか薙刀が握られている。
「……なんで看病する人が薙刀持ってんの?」
「新ちゃんに頼まれたんです。絶対安静にさせて、出かけようとしたら止めてくれって」
「止めるって何?息の根?」
お妙の薙刀を虚ろな目で見ながらツッコむ銀時。そういえば、と気配を探ると、自分たち2人以外の気配がしない。
「そういや、新八や神楽はどうした?」
「あの……用事でちょっと出てます」
急にしどろもどろになるお妙。怪しさ満載のその返答に銀時は
「用事って何よ」
「いいからいいから、ケガ人は寝ててください。さっ、ジャンプ読みましょーね」
「オイ、お前なんか隠して……」
ガバッと銀時が起き上がったその瞬間、目の前に刃が振り下ろされた。お妙の薙刀である。銀時の前髪が、少々カットされてしまった。
「動くなっつってんだろ。傷口ひらいたらどーすんだコノヤロー」
ドスの効いたお妙の声に銀時は青ざめ、顔に斜線が入ったのだった。
◇◇
場面は戻り村田兄妹の家。鏡華は鉄子から高杉が江戸を襲撃しようとしている話を聞いてしまった。彼女のため息が止まらない。
「まーーーた懐かしい名前を聞いてしまったねェ……。高杉……晋助かァ……アイツ、過激派なのかよ……マジかよ……」
鏡華は天を仰ぎ、そして一際大きなため息をした後「よし」と言うと鉄子に向き合った。
「妹さん、高杉たちのことは私が何とかする。心配しないで」
「!?そんな……無茶だ!一人で……しかも女なのに……!」
「オイオイ、『女なのに』ってそれだと、女なのに刀打ってるあなたも一緒じゃない?」
「私は刀を打つだけだ……戦うわけじゃない……」
そう言って俯く鉄子。その鉄子の肩に手を置き、「いい?」と鏡華が話しかける。
「人にはね、男も女も関係ない、ただ役割分担があるだけなんだよ。あんたは刀を打つ。私はその刀で戦う。それだけだ。お互い役割をこなせばいいだけなんだ。その役割に責任を持ってな」
「役割……でも、それなら何故、アンタがそこまでやるんだ?ただの助っ人だろう……?」
そういえばそうだなと言うことを言われ、思わずウッと言葉が詰まる鏡華。「あは、は」と渇いた笑いをしながら耳を触る。
「……残念なことにあんたのお兄さんとツルんでる高杉ってのが、私の古いダチでね。ダチが誤った道を行こうとするなら、それを正しい道に引き戻すのがダチの役割なのよ。……だから私が行くんだ」
―――ダチというだけで……?死地に向かう……?
鉄子には鏡華の言葉がよく分からなかった。そんな戸惑う鉄子にはお構い無しに「あ、それと」と鏡華は言葉を足す。
「この事、万事屋の銀髪には言わないでね?アイツ、マジで重傷だからさ。このこと知ってしまったら我先に行っちゃうからね。もう怪我させたく無いんだわ」
人差し指を口元に添え「内緒ね?」とウインクする鏡華。鉄子は心配そうに「そんな」と声をかけるが、鏡華は壁に立てかけてある刀を一振手に取った。
「この刀、良さげだね。借りてくよ」
「待っ…………」
鉄子が『待って』と言い切る前に、鏡華は鍛冶屋を出た。そしてシトシトと雨が降り続く中、神楽の地図を思い浮かべながら高杉の拠点へと向かっていったのだった。
5話へ続く
