#17 世の中のジジババは孫に甘い
空欄の場合「鏡華」になります。
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◇◇
「僕らは男も女も超えた根源的な部分で惹かれあっている。僕はお妙ちゃんとのあの時の約束を守る。お妙ちゃんの隣にあるべきは僕だ」
自分たちの過去から結婚の正当性を説く九兵衛。話を聞いた新八の顔は全く納得が出来ていない表情である。
一方、銀時も新八と同じような表情をしていた。敏木斎が話を続ける。
「お妙ちゃんは気にしてないと言っておったが、恐らく負い目を感じておる。だが今更そんなことは詮無き事。九兵衛はお妙ちゃんを必要とし、そしてお妙ちゃんも九兵衛の支えになりたいと思うておる」
たとえ女同士であれこれも一つの愛の形よ、と敏木斎がお妙の顔を思い浮かべながら言う。だが現在、九兵衛の前にいる彼女は伏し目がちである。その表情が何を意味しているのか、彼らは分かっているのだろうか。銀時の目の奥がゆらりと揺れた。
「男だ女だとつまらん枠にとらわれる君達に僕は倒せんよ。この男を見ろ。僕を女と知るや途端に剣が鈍った……そんな脆弱な魂で大切なものが守れるか」
九兵衛が鏡華の手当を受ける土方を見下ろしながら話す。手当てをしながら鏡華が土方に「剣が鈍ったってどういう事だオイ」と少し怒気を含ませて睨みつけた。
まぁ鏡華より体が小さい九兵衛を相手に力を入れづらいのも分かるっちゃ分かるが。相手は柳生家次期当主だぞ?と鏡華は不服そうに手当てを続けた。
場所は変わり銀時たちの方では、敏木斎がビュンビュンと竹の間を跳んでいた。銀時に攻撃をするのに動線を読まれまいとする動きである。
「恋の道は険しいと言うがあの二人がゆく道は生半可なものじゃない!アレをその道に入れたはワシら!最後まで見届けてやるのが務めよ!!」
そう言いながら銀時に打ち込まんとする敏木斎。だが銀時は動じない。
……九兵衛と敏木斎、それぞれ話を聞いた新八と銀時。彼らの目は抜きたての刀のように鋭く光っていた。
「「勝手なことをゴチャゴチャ抜かしてんじゃねェェ!!」」
新八と銀時がそれぞれ九兵衛たちと刃を交える。その顔には怒りマークがついている。
「笑顔の裏に抱えているもの!?それを知りながらなんで今の姉上の顔は見ようとしない!?」
「愛の形!?相手の気持ち一つ察せねーで気持ちワリーこと言ってんじゃねェェ!!」
九兵衛たちに剣を打ち込みながら新八たちが叫ぶ。
「「男も女も超えた世界!?んなもん知るかァァボケェェェェェ!!」」
手当てを続ける鏡華が思わず吹き出した。突然吹き出して肩をプルプルと震わせ始めた鏡華に土方の目が見開く。
「そうだよねェ。男も女も超えた世界ってなにポエミーなこと言ってんだって思うよねェ。あー、可笑し」
「……ハッ、違ェねーや」
鏡華につられて土方もフッと口角を上げた。
塀の向こうからガサガサという音が聞こえてくる。銀時と敏木斎が近づいてきているのだろうと鏡華は察した。
一方、九兵衛に斬り掛かる新八が「惚れた相手を泣かせるような奴は!」と叫びながら彼女を塀の上へと追い詰める。
「男でも女でもねェ!」
銀時の声と塀を駆け上がる音が聞こえた。
「「チンカスじゃボケェェェ!!」」
新八と銀時が声を揃えて2人に斬り込む。塀の上で4人が対峙した。
「だからモテない奴は嫌いなんだ。ねっ?銀さん」
「まったくだ新八君」
「いやあんたらがモテてるとこ見た事ねーんだけど」
キメ顔でそう言う2人に、離れたところから鏡華が笑いながらボソッとツッコんだ。
「貴様らァァァ!!」
「!!」
その直後、屋敷の襖がパンッと勢いよく開き、輿矩と大量の門下生たちが現れた。
「バカ騒ぎを止めろォ!!これ以上柳生家の看板に泥を塗ることは許さん!!」
ひっとらえろォォ!!と輿矩は門下生たちに新八たちの方を指さして指示を出した。一斉に彼らが斬り掛かろうと新八たちに向かっていったその時、
「ぎゃああ!!」
男たちの悲鳴があがった。倒れ込む門下生の後ろには、お妙を愛するゴリラの侍が居た。
「邪魔をすんじゃねェェェ!!男と男…いや男と女……いや、侍の決闘を邪魔することはこの悟罹羅勲が許さん!!」
「近藤さん!!」
お妙が近藤の名を叫ぶ。思いもしていなかった人物の登場に動揺してお妙は目を見開いた。
「ここに居たんですかィ泉さん」
暴れ始めた近藤に目をとられていた鏡華の元に、ひょこひょこと足を引きずった沖田がやってきた。
「沖田くん。……ってアレ?ちょっと?足やってね?折れてね?それ」
「チャイナにやられやした」
「はァ?なんで味方にやられてんの……」
話しかけられた鏡華が呆れ顔で沖田にツッコむ。沖田がやってきたのを見た土方がフーと大きく息を吐きながら起き上がった。
「最後の喧嘩だな……行くか」
「ちょ、血止まってないんだけど土方くん」
起き上がった土方を慌てて鏡華が制止しようとしたが、恐らく彼は止まらないだろうと彼女は直ぐに考えを改めた。鏡華はハァとため息をつくと、土方の肩を軽く叩いた。
「……あとで包帯ぐるぐる巻きにしてあげるよ」
「おう」
土方は軽く返事をすると、沖田と一緒に暴れる近藤の元へと駆けて行った。鏡華はその背中を見送りお妙の方を振り向いた。
「旦那ァ!片足じゃもって五分でさァ!早いとこ片付けてくだせェ!!」
「って、なんで乗ってんだテメーは!!」
沖田が銀時に呼びかける声が聞こえたと思ったら、沖田が土方に肩車されている。ちょっと目を離した隙に何故こうなっているのか。頭から血を流しながらツッコむ土方をチベスナ顔で鏡華が見つめた。
「ふァちょォォ!!」
「ぎゃあああ!!」
土方沖田達とは反対側から神楽の声が聞こえた。彼女がカポエイラのように門下生たちをぶっ飛ばす。神楽を見た鏡華が「アレ?なんか右腕変じゃない?」と眉を顰めた。原作・アニメファンの皆さんはご存知、沖田にやられたアレである。
門下生たちを次々とぶっ飛ばしながら神楽がお妙に向かって叫んだ。
「アネゴォォ!!男共が頼りないから私が来たアルヨォ!!銀ちゃんおめっ、今までどこ行ってたアルかァ!?」
「チャイナぁ、俺より目立つな!!それからお前んトコの大将ずっとウンコしてました!!」
お妙の視界に入りたい近藤が門下生たちを倒しながら神楽に唾を飛ばす。ついでに銀時の痴態も暴露すると、次は沖田を担ぐ土方が銀時の方を勢いよく振り向いた。
「何ィィ!?ウンコ!?てめっ俺がどれだけ苦しい戦いしてたと思ってんだ!!」
「うるせェェ!!てめーんトコの大将もデケーのたれてたんだよ!」
「デカクねェ!見たのかお前俺のウンコ見たのか!!」
まるで男子小学生のようなやりとりでギャーギャーと騒ぐ男たち。彼らのことを鏡華が呆れた顔で見つめる。
ふと、グスッと鼻をすする声が屋敷から聞こえた。鏡華が振り向くとお妙が俯いていた。
「……たい」
ポタっと床に水滴が落ちる。
「……私、みんなの所に帰りたい」
お妙のその目から大粒の涙がこぼれ落ちていたのだった。
「僕らは男も女も超えた根源的な部分で惹かれあっている。僕はお妙ちゃんとのあの時の約束を守る。お妙ちゃんの隣にあるべきは僕だ」
自分たちの過去から結婚の正当性を説く九兵衛。話を聞いた新八の顔は全く納得が出来ていない表情である。
一方、銀時も新八と同じような表情をしていた。敏木斎が話を続ける。
「お妙ちゃんは気にしてないと言っておったが、恐らく負い目を感じておる。だが今更そんなことは詮無き事。九兵衛はお妙ちゃんを必要とし、そしてお妙ちゃんも九兵衛の支えになりたいと思うておる」
たとえ女同士であれこれも一つの愛の形よ、と敏木斎がお妙の顔を思い浮かべながら言う。だが現在、九兵衛の前にいる彼女は伏し目がちである。その表情が何を意味しているのか、彼らは分かっているのだろうか。銀時の目の奥がゆらりと揺れた。
「男だ女だとつまらん枠にとらわれる君達に僕は倒せんよ。この男を見ろ。僕を女と知るや途端に剣が鈍った……そんな脆弱な魂で大切なものが守れるか」
九兵衛が鏡華の手当を受ける土方を見下ろしながら話す。手当てをしながら鏡華が土方に「剣が鈍ったってどういう事だオイ」と少し怒気を含ませて睨みつけた。
まぁ鏡華より体が小さい九兵衛を相手に力を入れづらいのも分かるっちゃ分かるが。相手は柳生家次期当主だぞ?と鏡華は不服そうに手当てを続けた。
場所は変わり銀時たちの方では、敏木斎がビュンビュンと竹の間を跳んでいた。銀時に攻撃をするのに動線を読まれまいとする動きである。
「恋の道は険しいと言うがあの二人がゆく道は生半可なものじゃない!アレをその道に入れたはワシら!最後まで見届けてやるのが務めよ!!」
そう言いながら銀時に打ち込まんとする敏木斎。だが銀時は動じない。
……九兵衛と敏木斎、それぞれ話を聞いた新八と銀時。彼らの目は抜きたての刀のように鋭く光っていた。
「「勝手なことをゴチャゴチャ抜かしてんじゃねェェ!!」」
新八と銀時がそれぞれ九兵衛たちと刃を交える。その顔には怒りマークがついている。
「笑顔の裏に抱えているもの!?それを知りながらなんで今の姉上の顔は見ようとしない!?」
「愛の形!?相手の気持ち一つ察せねーで気持ちワリーこと言ってんじゃねェェ!!」
九兵衛たちに剣を打ち込みながら新八たちが叫ぶ。
「「男も女も超えた世界!?んなもん知るかァァボケェェェェェ!!」」
手当てを続ける鏡華が思わず吹き出した。突然吹き出して肩をプルプルと震わせ始めた鏡華に土方の目が見開く。
「そうだよねェ。男も女も超えた世界ってなにポエミーなこと言ってんだって思うよねェ。あー、可笑し」
「……ハッ、違ェねーや」
鏡華につられて土方もフッと口角を上げた。
塀の向こうからガサガサという音が聞こえてくる。銀時と敏木斎が近づいてきているのだろうと鏡華は察した。
一方、九兵衛に斬り掛かる新八が「惚れた相手を泣かせるような奴は!」と叫びながら彼女を塀の上へと追い詰める。
「男でも女でもねェ!」
銀時の声と塀を駆け上がる音が聞こえた。
「「チンカスじゃボケェェェ!!」」
新八と銀時が声を揃えて2人に斬り込む。塀の上で4人が対峙した。
「だからモテない奴は嫌いなんだ。ねっ?銀さん」
「まったくだ新八君」
「いやあんたらがモテてるとこ見た事ねーんだけど」
キメ顔でそう言う2人に、離れたところから鏡華が笑いながらボソッとツッコんだ。
「貴様らァァァ!!」
「!!」
その直後、屋敷の襖がパンッと勢いよく開き、輿矩と大量の門下生たちが現れた。
「バカ騒ぎを止めろォ!!これ以上柳生家の看板に泥を塗ることは許さん!!」
ひっとらえろォォ!!と輿矩は門下生たちに新八たちの方を指さして指示を出した。一斉に彼らが斬り掛かろうと新八たちに向かっていったその時、
「ぎゃああ!!」
男たちの悲鳴があがった。倒れ込む門下生の後ろには、お妙を愛するゴリラの侍が居た。
「邪魔をすんじゃねェェェ!!男と男…いや男と女……いや、侍の決闘を邪魔することはこの悟罹羅勲が許さん!!」
「近藤さん!!」
お妙が近藤の名を叫ぶ。思いもしていなかった人物の登場に動揺してお妙は目を見開いた。
「ここに居たんですかィ泉さん」
暴れ始めた近藤に目をとられていた鏡華の元に、ひょこひょこと足を引きずった沖田がやってきた。
「沖田くん。……ってアレ?ちょっと?足やってね?折れてね?それ」
「チャイナにやられやした」
「はァ?なんで味方にやられてんの……」
話しかけられた鏡華が呆れ顔で沖田にツッコむ。沖田がやってきたのを見た土方がフーと大きく息を吐きながら起き上がった。
「最後の喧嘩だな……行くか」
「ちょ、血止まってないんだけど土方くん」
起き上がった土方を慌てて鏡華が制止しようとしたが、恐らく彼は止まらないだろうと彼女は直ぐに考えを改めた。鏡華はハァとため息をつくと、土方の肩を軽く叩いた。
「……あとで包帯ぐるぐる巻きにしてあげるよ」
「おう」
土方は軽く返事をすると、沖田と一緒に暴れる近藤の元へと駆けて行った。鏡華はその背中を見送りお妙の方を振り向いた。
「旦那ァ!片足じゃもって五分でさァ!早いとこ片付けてくだせェ!!」
「って、なんで乗ってんだテメーは!!」
沖田が銀時に呼びかける声が聞こえたと思ったら、沖田が土方に肩車されている。ちょっと目を離した隙に何故こうなっているのか。頭から血を流しながらツッコむ土方をチベスナ顔で鏡華が見つめた。
「ふァちょォォ!!」
「ぎゃあああ!!」
土方沖田達とは反対側から神楽の声が聞こえた。彼女がカポエイラのように門下生たちをぶっ飛ばす。神楽を見た鏡華が「アレ?なんか右腕変じゃない?」と眉を顰めた。原作・アニメファンの皆さんはご存知、沖田にやられたアレである。
門下生たちを次々とぶっ飛ばしながら神楽がお妙に向かって叫んだ。
「アネゴォォ!!男共が頼りないから私が来たアルヨォ!!銀ちゃんおめっ、今までどこ行ってたアルかァ!?」
「チャイナぁ、俺より目立つな!!それからお前んトコの大将ずっとウンコしてました!!」
お妙の視界に入りたい近藤が門下生たちを倒しながら神楽に唾を飛ばす。ついでに銀時の痴態も暴露すると、次は沖田を担ぐ土方が銀時の方を勢いよく振り向いた。
「何ィィ!?ウンコ!?てめっ俺がどれだけ苦しい戦いしてたと思ってんだ!!」
「うるせェェ!!てめーんトコの大将もデケーのたれてたんだよ!」
「デカクねェ!見たのかお前俺のウンコ見たのか!!」
まるで男子小学生のようなやりとりでギャーギャーと騒ぐ男たち。彼らのことを鏡華が呆れた顔で見つめる。
ふと、グスッと鼻をすする声が屋敷から聞こえた。鏡華が振り向くとお妙が俯いていた。
「……たい」
ポタっと床に水滴が落ちる。
「……私、みんなの所に帰りたい」
お妙のその目から大粒の涙がこぼれ落ちていたのだった。
