尾形
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また森の中を移動する事になった。
他の奴等はそれぞれ食料の調達や寝床の準備に周りの警戒など役割を引き受けて遂行している中、こいつ、○○○だけは自分の仕事の他に何か別の事をしている。
時折折れた枝や裂けて板みたいになった木片を見つけては拾っている。
おいおい、薪拾いはお前の担当じゃないだろ。まぁ自分の仕事をちゃんとやっているなら俺が何か言う事じゃないが……
じっと見ていると目が合ってしまったから俺は周りを警戒するふりをして逸した。
食事も終わって思い思いに過ごしている中であいつは一人向こうの木の根元に腰掛けて何か手を動かしている。
「何してるんだ?」
気になって近づいてみると一瞬驚いたような反応をして顔を上げる。何かまずい事でも見つかったかの様に。
「えっ と〜 これ、彫ってるんです。アシリパちゃんに教えて貰って…」
見ると手に小刀と木片を持っている。アイヌの模様の彫られた根付けだった。根付けにするのはこいつが考えたらしい。
そう言えば意外とこいつは器用だったな。そして座っている横には何やら木で出来た輪が削りかけのまま置いてある。それで隠したつもりか。
「こっちは何だ?」
ちょっと意地悪してやるつもりで聞いてみると案の定戸惑いながら答える。
「これ、は……」
目が潤んでる。泣くなよ?俺が泣かしたと思われたら杉元たちがうるせえからな。
続きが聞きたくて返答を待っていると意を決したように、
「指輪 、というもので、西洋では 好き な人や け、結婚 の約束をした相手、または夫婦で 贈り合う物…です。 本来は金属でできているんですけど、ここにはこれしかないから………百之助さん……完成したらこれ、貰ってくれますか………? 」
もう少しで涙が溢れそうな瞳で○○○は言った。
予想だにしなかった話にどう反応していいか分からずにいたが、少なくとも俺は○○○に対して特別な気持ちは持ってると思う。こんな事これまで経験がないから受け入れるまで時間が掛かったがな。
「あぁ、その時が来たら有り難く受け取ろう。」
そう言うと安心したような泣き出しそうな顔で○○○は笑った。
他の奴等はそれぞれ食料の調達や寝床の準備に周りの警戒など役割を引き受けて遂行している中、こいつ、○○○だけは自分の仕事の他に何か別の事をしている。
時折折れた枝や裂けて板みたいになった木片を見つけては拾っている。
おいおい、薪拾いはお前の担当じゃないだろ。まぁ自分の仕事をちゃんとやっているなら俺が何か言う事じゃないが……
じっと見ていると目が合ってしまったから俺は周りを警戒するふりをして逸した。
食事も終わって思い思いに過ごしている中であいつは一人向こうの木の根元に腰掛けて何か手を動かしている。
「何してるんだ?」
気になって近づいてみると一瞬驚いたような反応をして顔を上げる。何かまずい事でも見つかったかの様に。
「えっ と〜 これ、彫ってるんです。アシリパちゃんに教えて貰って…」
見ると手に小刀と木片を持っている。アイヌの模様の彫られた根付けだった。根付けにするのはこいつが考えたらしい。
そう言えば意外とこいつは器用だったな。そして座っている横には何やら木で出来た輪が削りかけのまま置いてある。それで隠したつもりか。
「こっちは何だ?」
ちょっと意地悪してやるつもりで聞いてみると案の定戸惑いながら答える。
「これ、は……」
目が潤んでる。泣くなよ?俺が泣かしたと思われたら杉元たちがうるせえからな。
続きが聞きたくて返答を待っていると意を決したように、
「指輪 、というもので、西洋では 好き な人や け、結婚 の約束をした相手、または夫婦で 贈り合う物…です。 本来は金属でできているんですけど、ここにはこれしかないから………百之助さん……完成したらこれ、貰ってくれますか………? 」
もう少しで涙が溢れそうな瞳で○○○は言った。
予想だにしなかった話にどう反応していいか分からずにいたが、少なくとも俺は○○○に対して特別な気持ちは持ってると思う。こんな事これまで経験がないから受け入れるまで時間が掛かったがな。
「あぁ、その時が来たら有り難く受け取ろう。」
そう言うと安心したような泣き出しそうな顔で○○○は笑った。