プロローグ
夢主人公名前変換
主人公設定主人公は椚ヵ丘中学3年E組所属。
入学当初は最優秀の成績だったが、不登校と素行の悪さからE組落ち。
他人に無関心、無興味。
制服の下に着た白のパーカーのフードで顔を隠そうとする。整頓な顔立ちで誰もが振り向く美形。
学力は超絶優秀。運動神経も抜群で剣道の腕前はなかなかのもの。その他合気道が得意。
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視界に入る空には、欠けてしまった月。
晴れ渡る青い空のグラデーション、風に流れる白い雲。
自然に目を向ける自由な時間は有り余る程にある。
小学校の頃から周りに溶け込めずにいた。
その頃からもう既に自分の“病気”とも言うべきこの症状、状態は始まっていた。
そんな自分のことを心配しておばあちゃんは椚ヵ丘中学をすすめてくれた。
中学受験をして、合格して。
おばあちゃんは喜んで笑ってくれたのだけど、それでも、やっぱり、通う気持ちにはならなくて。
入学式にも行かなかった。
いや、事前説明会で嫌気が増したから行きたくなくなったと言うのが正確な表現だ。
『君は本校始まって以来の秀才だ!秀でた人間はそうでない人間を従える存在とならねばならない、それが本校の理念だ。そんな新入生代表挨拶をしてくれないだろうか!?』
今思い出しただけでも苛立ちが込み上げる。
「御免被ります」とその場を立ち去り、おばあちゃんには入学式を欠席すると真っ正面から言い切った。
もちろんお節介や役立たずにもいろいろ言われたけれど、おばあちゃんは何も言わず、何も聞かずに了承してくれた。
入学のこと、本当に心から喜んでくれていたのに。
もしもおばあちゃんが一言でも入学式へ行くように言ったなら、その通りにしただろうけど、おばあちゃんは全てを察してくれているようだった。
さらにそれから知った椚ヵ丘中学の実力合理的主義のやり方。
落ちこぼれと呼ばれるエンドのE組制度。
教師も、そこに通う生徒も、大嫌いだと思う人種だった。
拗らせていた“病気”がさらに悪化した。
『君が何を考えているのか、まるで理解できない!』
『こんな生徒は本校始まって以来はじめてです。他の生徒の学習の妨げになります』
『いくら学力が優秀であっても宝の持ち腐れだな』
『君はもうE組行きだ』
そういえば、E組宣言されてから一度も行っていないなぁ。
どこのクラスに所属していようが変わりはないのだけど。
あぁ、でも、E組って山の上の旧校舎にあるんだっけ。
本校舎のろくでもない連中と顔を合わせずに済むのならば、幾分かましなのかもしれない。
次の図書館の休館日、行きつけの喫茶店近くに役立たずがいる日、公園で老人会の活動がある日。
時間を潰す場所が見当たらない日にでも行ってみるか。
どこにいこうと、誰と一緒にいようと、馴染むことなんてないのだろうけど。
別に他人の全てを受け入れられないわけではないはずなんだ。
この“病気”は。
この症状、この状態は。
いつになったら治るのだろう。
自分自身が原因で、どうにかできるのも自分自身だとずっと昔からわかっていることなのに。
どうすることもできなくて。
あぁ、ほんとに。
空も月も、何もかも。
イライラするなぁ。