二時間目
夢主人公名前変換
主人公設定主人公は椚ヵ丘中学3年E組所属。
入学当初は最優秀の成績だったが、不登校と素行の悪さからE組落ち。
他人に無関心、無興味。
制服の下に着た白のパーカーのフードで顔を隠そうとする。整頓な顔立ちで誰もが振り向く美形。
学力は超絶優秀。運動神経も抜群で剣道の腕前はなかなかのもの。その他合気道が得意。
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教室に向かう山道を歩き続ける間、烏間と名乗っていた気がする黒スーツの男は、その超生物な担任教師についていろいろ話していた。
いや、話していたんだと思う。
ほとんど聞いていなかったのでわかんないけど。
とりあえず、渡されたゴムみたいな柔いナイフ。
それからゴム弾の入ったモデルガン。
これらは超生物であるその担任教師にダメージを与えることのできる唯一の武器であるとのこと。
マッハ20の超生物がこんなものでダメージを受けるって、本当は相当脆いんじゃないのか。
ステータスパラメーターに偏りがありすぎ。
普通は完全無欠な奴が悪役気取って地球滅亡を企むものじゃないの。
朝から何度目になるかわからないため息を漏らした頃。
山道を抜け、拓けた場所に出た。
プレハブ小屋のような校舎、雑草まみれの校庭のようなスペース。
下の馬鹿みたいにデカイ、見栄の固まりの校舎なんかよりは過ごしやすそうに見える。
中にいるのも本校舎にいるような連中じゃなきゃいいんだけどな。
─────聞いていたかい?」
「……………なんなく」
「…まぁいい。わからないことがあればなんでも聞いてくれ」
わからないこと、なんて。
どうせ明日からまた来なくなるのに。
疑問を感じることもない、ましてやそれをこの人に聞くこともない。
今日は気紛れに来ただけのこと。
久しぶりの学校。
教室と言う場所に最後に入ったのは、1年以上前だったかもしれない。
それほどまでに、学校という場所が、教室と言う狭い空間が、クラスメイトと言うコミュニティが、嫌いで仕方がないんだ。
校舎の中は外見と同じように古く、今にも崩れそうな感じであったが、どこか、懐かしい感じがした。
あぁ、しばらく入っていない"あの場所"に似ているように思う。
教えられる場所、と感じているからだろうか。
………嫌なことを思い出す。
やっぱり来なければ良かった。
「烏間!!」
「イリーナか…」
「あのクソガキ共に人の名前はちゃんと呼ぶように…!!
………あら、何?」
金切り声。
とは裏腹に、絶世の美女、に見えるだろう金髪の外国人。
胸元を強調し、スリットの入った短いスカート姿。
え、何この外人…
女であることを全面に押し出して来るこの感じは、正直、嫌悪する。
こんな露出狂みたいなのがなんで学校にいるわけ。
「もしかして…、あんたが昨日言ってた空席の不登校?」
「ああ…。御劔くん、彼女はイリーナ・イエラビッチ。ハニートラップを得意とする暗殺者で、今は英語の教師をしている」
「よろしくね~、坊や」
なるほど。
いや、理解したのは露出全開の理由だけだけど。
暗殺者、か。
こんなふざけた奴でも人を殺せるんだ。
案外、超生物を殺すことって簡単にできるんじゃないだろうか。
殺す、って。
人を死なせることって。
簡単に、誰にでもできることことだったんだ。
動物だって自分が生き残るために仲間を見殺しにすることもある。
弱肉強食の中で別の動物を糧にするために殺している。
人間だけが、理由もなく相手を殺す。
そこに悪意や殺意がなくても、人は、簡単に死ぬ。
世界は不条理なものだと、ずっと前から知っていたはずなのに。