小休憩
夢主人公名前変換
主人公設定主人公は椚ヵ丘中学3年E組所属。
入学当初は最優秀の成績だったが、不登校と素行の悪さからE組落ち。
他人に無関心、無興味。
制服の下に着た白のパーカーのフードで顔を隠そうとする。整頓な顔立ちで誰もが振り向く美形。
学力は超絶優秀。運動神経も抜群で剣道の腕前はなかなかのもの。その他合気道が得意。
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停学中だった赤羽業が加わり、3年E組、暗殺教室は本格的な起動をはじめた。
体育を自分が受け持つことで、彼等の身体能力の向上、暗殺技術の習得を身に付けさせる。
まだはじめたばかりだが、呑み込みの早い生徒が多い。
基礎を身に付け、磨き続けていけば個性も伸びるだろう。
体育教師とE組の副担任を引き受けることを報告に行った際に手渡された資料。
今はこの問題を片付けることが先決か。
E組の教室の片隅、停学明けの赤羽が揃っても空席のままになっている場所。
それについての資料であった。
『あなた方に、あの子を学校に通わせることができますかな』
意味深な言葉であったが、今となっては一人でも多くの生徒と言う戦力が欲しい。
御劔忍。
入学当初からの不登校問題児。
その学力は本校で真面目に授業を受けている生徒たちをも凌ぎ、試験時にのみ登校してきても平然と高得点を取ると言う秀才。
入学前の資料には剣道の経験があり、大会の優勝記録もあるとのことだった。
しかし、入学式にすら出席せず、その後は遅刻早退は当たり前に、気紛れな時々に登校しているという生徒。
資料に目を通しても、この生徒がどんな生徒であるのかを示すものは何もない。
あるのは不登校であると言わざるを得ない出席日数の記録と、間違いなんてほとんどないテストの成績のみである。
『あぁ。これは特別にお渡します』
『これは…?』
『そこに写るのが、御劔忍です』
何故持っている。
そんな疑問を出す前に、写真に写る、表情のない生徒の姿に目を奪われた。
まるでその場から消えてしまいそうな、透明な、儚いと言う言葉が人間の形を成したかのような、整った顔立ちをした生徒だった。
どうして。
まだ幼い、ただの中学生であるはずなのに。
世界に見放され、何もかもを諦めたように絶望しているのだろうか。
理事長から受け取った写真を頼りに、御劔忍の家の近辺を探してみることにした。
時刻は夕暮れ。
住宅街の中にある公園の片隅、日差しを避ける簡易的な屋根のあるベンチに、写真と同じ顔をみつけた。
写真と同じように、いや、実物を目の前にして、夕闇に溶け込んで消えてしまいそうな危うさを感じた。
この子は、全てを拒絶し、悲観している。
目の前に立ち、向き合ったその瞳は何も映していないようだった。
「御劔忍さん、だね」
理事長に言葉の意味をその時はじめて理解した。
ただ、あの超生物である、担任教師を名乗る奴ならば。
生徒と向き合い、生徒のために全力を尽くす奴ならば。
目の前の無気力で消えてしまいそうな生徒を救うことができるのだろうか。
暗殺対象である奴のことを考えてしまったことは不本意であるが、常識外れの奴ならば、なんでもできてしまうのではないだろうかと不意に考えてしまった。
side.烏間:end.