現代の忍、ボンゴレ影の守護者
参ノ段
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夜の空気が頬を撫でる。
夜の冷たい風が、少し肌寒く感じた。
明かりのない闇。
いや、街灯がない分星明かりが辺りを照らした。
時代の流れ、移ろいか。
人は自然への感謝の気持ちを忘れ、文明の進化を進め続ける。
縦の時間軸。
時、時間の流れを見守り続けるボンゴレの継承。
胸元に輝く銀色の欠片は、初代影の守護者以外には持ち主を認めずにいた。
初代守護者の時代からただ時の流れを、ボンゴレの栄えを見続けてきた。
お前は一体、何故に私を選び、何を感じ見続けてきたのだろうか。
『巫月』
『お前は影として生き、影として在れ』
『決して表に出ることなく、世に忍ぶのだ』
あの人の教えは生きる導となり、この身に染み付いている。
もう、普通の生活など望めるはずもないまでに。
私は暗闇に生き過ぎた。
刃であることでしか存在意義を示すことができない。
あの御方と、主君たる御方の御側にある天候達のための刃であることでしか生きられない。
それ以外の全ては虚無だ。
こうして御側にいられないだけで、今の私は自分を見失いかけている。
ただただ不安で、嫌な現実や現状から目を背けることしかできず。
冷静を装うことすら限界で、一つの希望とも言える、この世界に来て立ち尽くしていた森を目指している。
辿り着いたところで手掛かりがあるかもわからない。
でも、もう縋るしかないのだ。
神と言う不確かな存在を信じたことは、一度もない。
神を自称するものはいた。
どちらかと言えば悪魔に近い存在であったが。
神頼み、とでも言うのだろうか。
今は、存在の不確か者にまで縋ってしまわずにいられない。
どうか、どうかあの大空たる主君の、あの天候達の御側に。
在りたいと願い続けるあの場所に。
帰して。