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金剛・エクメア・ウェントリコスス・その他

突然の別れ/クリソベリル

「君は足の負傷がまだ良くないから、今日はお留守番しているんだよ」
そう言い残して、クリソベリルは見廻りに行った。突き抜ける青空が眩しい、よく晴れた日。私は池の淵で、上手く動かない足を水に浸けて遊びながら、クリソベリルの帰りを待っていた。池を泳ぐクラゲの名前、空を流れる雲の名前、水は冷たくて寒くなると凍ること、全部クリソベリルから教わった。おさらいをしながら、帰りを待つ。
「…………ごめんなさい」
ボロボロのアレキちゃんが、帰ってきてそう言った。クリソベリルは帰ってこなかった。あの日から、私の足は動かない。
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